慌ただしい年の瀬、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
おかげさまで器械体操部の1年間の練習・行事が無事終了しました。
ひとえに、選手・スタッフ・保護者・OB・応援してくださる皆様のご協力のおかげと感謝申し上げます。
さて、本日は目標設定についてお話ししたいと思います。
陸上で「立ち幅跳びの成績に及ぼす目標の効果」(1976 杉原・海野)という研究があります。その研究は、立ち幅跳びの目標設定をどの程度にすれば良い記録が出るのかを研究したものです。
A)目標を設定しない B)100%を目標に C)110%を目標に D)130%を目標に
皆さん、どの目標設定が良い記録を出せると思いますか?
結果として自己ベストの110%(C)の目標設定が最も良い結果が出たそうです。高すぎる目標(D)は漠然としすぎて具体性に欠けたり、無理をしすぎてオーバートレーニングになる可能性もあります。また、低すぎる目標(B)は、まだ余力があるにもかかわらず出せる力を最大限発揮しないため、成長を阻害する要因になるのかもしれません。そして、目標を設定しない(A)が最もパフォーマンスが低い結果になりました。
目標を達成させるためには、P(計画)・D(実施)・C(評価)・A(改善)が重要となりますが、体操選手は、技を完成させるために、この手順を何度も繰り返しながら成長していきます。
また、体操はトライ&エラーの連続で、失敗からの立ち直るタフさも高校生・大学生は体操を通じて学ぶことができるでしょう。
自分自身の置かれた状況を的確に判断して計画を立てる力、そして机上の空論にしないための行動力と継続性。ぜひ、来年も一緒にチャレンジしてみませんか。
最後に、本年も大変お世話になりありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。
慶應義塾 首藤聡史