朝焼けと黎明

こんにちは。本日のリレー日記を担当させていただきます、商学部2年の浦口優です。

年末年始の長期休みも終わり、本日から2023年の練習がスタートします。皆様はこの年末年始をどのようにお過ごしになられましたか?私は普段とはちょっと違う過ごし方をしたので、本日はそれについてお話ししたいと思います。

事の発端は大晦日の夕方のことでした。大掃除が終わって長期休みに入った私は、1日のほとんどをベッドの中で過ごしていました。体が徐々に鈍っていく感覚をひしひしと感じつつもベッドから抜け出せない私は、とりあえずどうにかして体を動かしたいなと頭の片隅で考えていました。そんな中、大晦日の午後6時ごろに突如、歩いて初日の出を見に行こうと思いつきました。目的地は由比ヶ浜。私の家からは30km離れています。なぜそんな馬鹿げた計画になったのかは自分でもわかりませんが、なんとなく1年のスタートを上手く切ろうみたいな願掛け的な気持ちがあったのかもしれません。

ここから私が初日の出を見るまでの過程を日記調に綴ります。
21時過ぎ、さながら天竺に向かう三蔵法師のような気持ちで家を出て、最初は国道沿いを歩きました。平坦で何も考えずに歩いても順路を逸れなくて便利だなと呑気に考えていました。
23時過ぎ、横浜みなとみらいの辺りを通過しました。煌びやかなイルミネーションと観覧車前で年越しの瞬間を待つ人々が印象的でした。
24時頃、人気がなく街灯だけが建ち並ぶ知りもしない道で、一人年を越しました。
1時過ぎ、このあたりからだいぶ足がキツくなり、一度マクドナルドに立ち寄り15分ほどの休憩を挟みました。元旦の夜中から働いていた店員さんには感謝しかありません。
2時頃、この辺りから限界を迎え始めた足がうまく上がらなくなりました。イヤホンのノイズキャンセリング越しに、踵が地面に擦れる感覚が、寒さと疲労で鈍くなった体を通して伝わってきたのを覚えています。対照的に、マスクを外した(この時間になると全く人とすれ違わなくなったため)ことで、久しぶりに外の空気を堪能することができました。
2時半頃、ゴールが近づいてきたと安堵した途端、細く狭い墨汁をひっくり返したように暗い闇路に行き当たりました。今襲われることがあっても、足は限界で走って逃げることは不可能。そんな全身を刺す恐怖を感じながら歩きました。
3時過ぎ、鶴岡八幡宮に到着し、初詣をしました。お正月は人がごった返しているイメージでしたが、夜中はさすがに閑散としていました。また、初日の出まではまだ時間があるためここで休憩をしました。
5時頃、由比ヶ浜に向けて再出発をしました。休憩を経て、限界だった体は固まってしまいうまく動きません。足を引きずるような形で由比ヶ浜へと歩みを進めました。
6時頃、由比ヶ浜に到着。まだ辺りは薄暗く、まだ人もあまり集まっていません。とりあえず、できる限りいい場所を確保して日が昇るのを待ちました。
7時頃、後方を見るとたくさんの人で溢れていて、ちょっとした優越感に浸っていた束の間、待ちに待った初日の出を拝むことができました。

最後に、初日の出を見ている時に私が考えていたことについてお話ししたいと思います。日の出を見るチャンスは1年に365回あります。それなのになぜ元旦の日の出の時にだけ人が集まるのでしょうか。それは人々が初日の出に対して特別、付加価値をつけているからでしょう。日が昇るという現象は元旦を含めた365日、全て変わりはありません。ただ、それを受け取る人の心情で、差別化されることもあるということです。それこそが付加価値です。私が今回行ったことも、苦難の末に初日の出を見ることで付加価値を持たせたと捉えることができます。
このような付加価値は世にありふれていて、私は体操においても付加価値は重要であると考えています。今年の私達の躍進のためには一つ、付加価値がキーポイントになるとさえ感じています。
付加価値から始まった2023年、付加価値を掘り下げて革新の年にしたいと思います。

拙い文章となってしまいましたが、以上で本日のリレー日記とさせていただきます。ご精読ありがとうございました。