檸檬

こんにちは。本日のリレー日記を担当させていただきます、理工学部物理情報工学科2年の黒沢星海です。

卒業式や入学式を終え、世間はあっという間に春を迎えました。暖かな陽気の日が続きますが、時折冬の残滓を感じます。東京では例年よりも10日ほど早い桜の開花となり、コロナ禍も明けつつある中、河川敷にはお花見をする人々が見受けられました。その光景を見ると、今まで軋んでいた歯車が滑らかに動き出したように感じます。

桜が咲き始めた頃を思い返してみると、2週間ほど前のことでしょうか。三寒四温の季節を打開するように咲き始めた木々は、あっという間に満開を迎え、今日までの雨風に耐え忍んできました。もうそろそろ散ってしまうことを考えると、その儚さが一層際立ちます。1年の間、夏の暑さに耐え、冬の寒さを凌ぎ、ようやく迎えた春でさえ2週間ほどで花々を散らしてしまう。もしくは、花開くことのない木もあるかもしれません。ふと自分と照らし合わせてみると、まさに人生のようだと感じました。どれだけ努力を重ねても、花開くのは遥か先であり、花開いてからも嵐が襲って来ることがあるでしょう。それでも皆に愛される花を咲かせるため、桜は黙ったまま春の訪れを待つのです。新年度が始まり、試合シーズンも始まり、全てが再び動き出すこのタイミングで、強かな努力を忘れることがないようにと桜の樹の下で考えを巡らせた日の回想でした。




『花は美しく、トゲも美しく、根っこも美しいはずさ』そんな歌が昔あったような気がする。木々も彼らなりに四季を楽しんでいるかもしれない。

拙い文章となってしまいましたが、以上で本日のリレー日記とさせていただきます。ご精読ありがとうございました。