こんにちは。本日のリレー日記を担当させていただきます、文学部1年の黒沢瑛水です。
まず初めに、私は7月にアキレス腱を断裂してしまいました。現在、装具を外しての歩行も始まっており回復は順調です。皆さんにはご迷惑をおかけしていますが、今後とも精進してまいりますのでご指導のほどよろしくお願いいたします。
幸運にも私は、これまで大きな怪我や病気をしたことがなかったため、今回で人生初の手術を経験することとなりました。そんな手術のことなんて何も分からない私の耳に、ある恐ろしい噂が届きました。どうやらとても痛い “管” が待ち構えているというのです。管というのは尿管カテーテルのことで、麻酔が効いてしまい自力でトイレに行くことのできない間、適切に排泄がなされるように体に管を通すというものです。どうやらこれを抜く時がとても痛いらしいのです。なぜなら管を抜くのは自力でトイレに行けるようになってから、つまり下半身の麻酔が切れた後でないといけないからです。体内に通された細長い物体を、麻酔の切れた状態で、引き抜く。すぐ味わうことになるだろう痛みは残酷なほど想像しやすいものでした。「手術関係で一番痛い」と聞かされた管を、私は怯えて待つことになりました。
当日の流れは驚くほど早く、気がつけば手術は終わり私は病室で寝ていました。下半身の感覚が少しずつ戻ってきてしまいました。いつ管を抜かれるのだろうかとひやひやしていると、看護師のお兄さんが部屋に入ってきました。「若干麻酔あるかもだけど管抜いちゃおう」あっさりと恐ろしい管が抜かれ、私は心の底から喜びました。しかし、安心できたのも束の間、消灯時間になってもそれまでたくさん寝ていた私は眠ることが出来ませんでした。そのまま夜中になり、手術で縫った部分が激しく痛み出しました。こっちの方が痛いじゃねえか... そんなやるせない気持ちでイライラしながら、とうとう一睡もできずに朝を迎えてしまいました。
今回の管事件から学んだことがあります。それは、他人の経験をそっくりそのまま自分に当てはめてはいけないということです。経験者からアドバイスをもらって備える、これはとても大切なことです。しかし、今回の私は聞いた話だけにしか意識が向いておらず、その他のリスクに対してあまりに無防備でした。今思えば、術後の傷が痛むことなど当たり前のことです。それに対して"聞いていた話と違う"とイライラしていた私は、あまりにも理不尽でした。他人の経験を聞いただけで満足せずに、積極的に自分から体験しにいく姿勢が必要だなと、ごく当たり前のことかもしれませんが、とてもしみじみ感じました。
拙い文章となってしまいましたが、以上で本日のリレー日記を締めさせていただきます。
ご精読ありがとうございました。