第80回全日本学生体操競技選手権大会観戦記

第80回全日本学生体操競技選手権大会観戦記

8月24日(月)、25(火)高崎アリーナにて行われました、第80回全日本学生体操競技選手権大会の観戦記をご報告いたします。

関係者の皆様は、For OBOGのページから動画も見られますので、ぜひそちらと併せてご覧になってください。

男子団体観戦記をご報告いたします。

男子団体…小田切伊織(総4)、伊藤利紀(理3)、吉田一真(法法3)、篠田晴三朗(文2)、辻岡大歩(法法2)

1種目め… 鉄棒
1番手、吉田
東日本インカレと同様の構成で臨んだ。1技めのアドラーハーフが流れてしまったものの、その後のギンガーは後処理も含め落ち着いて行えていた。今後はC難度以上の技を構成に取り入れ、Dスコアを4点台に乗せられるように練習に取り組んでいく。

2番手、篠田
これまでと同じ構成で臨んだ。課題としていたアドラーハーフの角度と足割れ、終末技の伸身姿勢、ギンガーの高さ、姿勢などを潰し切ることができずEスコアが7.0という結果になった。安定してEスコアを8点台に乗せられるように引き続き技の質上げに注力していきたい。

3番手、辻岡
早慶戦と同様の構成で臨んだ。1種目めではあったが、大きな乱れがなく、落ち着きのある実施であった。着地を止め、スティックボーナスを得られたものの、Eスコアは8.0となり、伸び悩んだ。今後はD難度以上の離れ技やルドルフを通しに取り入れ、抜きの膝にも常に意識を配りながら練習に取り組んでいく。

4番手、小田切
離れ技の伸身トカチェフでバーに近づきすぎてしまい、途中で停滞が発生してしまった。その後も落ち着きを取り戻せず最後まで慌ててしまう演技となった。

5番手、伊藤
練習通りの実施で、良いスタートを切ることができた。一方で、バーのしなりにうまく合わせることができず、け上がり倒立で肘が曲がってしまう点に課題が残った。現在の構成を高い完成度で実施できるようになってきたため、今後はこの構成をベースに新たな技を取り入れ、演技のレベルを上げていきたい。

2種目め… ゆか
1番手、吉田
東日本インカレから新たに後方屈身2回宙返りを取り入れた構成で臨んだ。終末技でのSB含め、全てのコースで安定した着地をすることができていた。冬場では前方抱え込み2回宙返りの習得を最優先に取り組んでいきたい。

2番手、篠田
試合1週間前に前方2回ひねりを抜いてDスコアを3.9に落とした構成で臨んだ。前方2回ひねりを抜いた甲斐もあり落ち着いて演技できた。今後はひねりの改善、Dスコアの向上、着地の安定性向上に取り組んでいきたい。

3番手、辻岡
前方ダブルで勢いがつき過ぎてしまい、前に転倒する実施となった。その後の演技はまとまっていたものの、点数を伸ばすことができなかった。冬場は前方ダブルの安定化と2回半ひねりからのシリーズ、後方系のビッグタンブリングなどに取り組んでいきたい。

4番手、小田切
会場練習では蹴りを合わせることができず、心配の残る中での実施となったが、全ての節で着地まで狙えにいけた丁寧な実施が見られた。終末技の屈身2回宙返りも止めることができ、会心の演技であったように思える。

5番手、伊藤
力が入りすぎてしまい、全体を通して着地をまとめることができなかった。練習で安定してきていた後方系についても、入りのロンダートで突っ込みすぎたことで蹴りが詰まり、着地が乱れてしまった。今大会には間に合わなかった伸肘倒立を構成に加えるとともに、要求を満たした演技を実施できるよう練習を積んでいきたい。

3種目め… あん馬
1番手、吉田
東日本インカレと同様の構成で臨んだ。交差ひねりの脚の高さや旋回の腰曲がりなど細部まで意識した質の高い演技だったように思う。未だ、終末技の不安定さは残るため、冬場はその改善と移動系のD難度の技の習得を目標に練習に取り組んでいきたい。

2番手、辻岡
練習での通しが安定していたため、自信を持って臨んだ。しかし、演技の中盤から後半にかけて乱れが見られ、下り技は2回ひねったものの、ポメルに手をついてしまい、C難度となった。今後はロスやトンフェイに取り組みながらE下りを安定させていきたい。

3番手、篠田
Dスコア4.8と技を多く入れた構成で臨んだ。緊張からか終始腕が震え安定しない旋回での演技となったが、なんとか最後まで通し切ることができた。さらなるDスコアと安定性を向上させるために旋回の質から見直し、得意種目として高得点を取れるようにしていきたい。

4番手、小田切
中盤のDコンバインで手の入りが遅れ、乱れたが、終始旋回の質を意識したいい演技であったように思える。崩れた際に立て直せる力がみられたいい演技であった。

5番手、伊藤
チェックでは一度も中断なく通すことができなかったが、本番で初めて中断することなく演技を通し切ることができた。一方で、普段は大きなミスのない正交差で姿勢が崩れ、縦向き旋回もかろうじて一周回す実施となるなど、細部には多くの課題が残った。今後も同じ構成で練習を重ね、安定性と実施の質を高めていきたい。

4種目め…つり輪
1番手、吉田
東日本インカレから振り上がり十字懸垂を抜いた構成で臨んだ。振動系の倒立の決めの際、少ない揺れで実施することを意識した質の高い演技ができたように思える。冬場の練習ではD難度以上の終末技の習得と、グループ3の技のクオリティ上げに注力する。

2番手、篠田
終始倒立のブレや肘曲がりの少ない落ち着いた実施ができた。倒立姿勢のさらなる改善とともに力技の練習にも注力しDスコアの底上げを図りたい。

3番手、辻岡
全体的に落ち着きのある演技であった。着地を止められなかったことは悔やまれるが、Eスコアを8.3近く残すことができ、両伸腕やジョナサンの精度上昇が数値として表れた。今後は、ホンマ十時や下り技などの習得に努めていく。

4番手、小田切
新たに蹴上がり脚上挙十字懸垂を入れた構成を実施した。最後の着地は乱れてしまったものの、終始キメや秒数などへの意識が強く感じられた演技であった。

5番手、伊藤
け上がりで肘が曲がるなど、依然として改善すべき点は残ったものの、着地をまとめ、全体としては練習通りの実施をすることができた。今後は現在の構成の完成度を高めるとともに、十字懸垂や倒立などの技を加えた演技を実施できるよう練習に励んでいきたい。

5種目め… 跳馬
1番手、吉田
カサマツを実施した。腰が少し曲がった実施ではあったものの、姿勢の高い安定した着地をすることができた。来年のシーズンではアカピアンを使うことを目標に今後の練習では走力、蹴りなどの基礎的な筋力の土台作りから取り組んでいく。

2番手、辻岡
カサマツを実施した。以前と比べ、体の曲がりや高さなど実施が良くなり、Eスコアを伸ばすことができた。今後はアカピアンを年内に安定して実施できるよう、練習に取り組んでいく。

3番手、篠田
アカピアンを実施した。会場練習で足首を詰めてしまい不安の中での実施であったがなんとか成功させることができた。今後は精度を高めて安定して着地まで狙えるようにしていきたい。

4番手、小田切
ドリックスを実施した。着手からのひねりを急いでしまい、心配のある中での実施とはなったが、なんとか着地を小さく1歩にまとめられた実施となった。

5番手、伊藤
屈身ツカハラを実施した。側転の足が近回りになったことで縦回転が歪み、着地で左に大きく弾かれる形となった。今後はカサマツの習得を目指し、来年の大会で雪辱を果たしたい。

6種目め… 平行棒
1番手、吉田
東日本インカレと同様の構成で臨んだ。演技冒頭のディアミドフひねりで少し倒立から外れたが、その後のツイスト、ディアミドフで落ち着いて倒立に決めることができ、終末技の屈伸2回宙返り下りも安定した着地をすることができた。来年のシーズンまでにぶら下がり系のD難度の技の習得を最優先に練習に取り組んでいく。

2番手、篠田
逆移行での体の反りと手ずらしがあったものの、全体的にはまとまった演技ができた。しかし、Eスコアは7.866と伸びきらなかった。棒下倒立とバクダンの精度を上げ安定して8点台を取れるようにしていきたい。

3番手、辻岡
演技中盤のツイスト、Dツイストで少し乱れはあったものの、チッペルトをはじめ、良い実施も多く見られた。下り技の屈伸ダブルは苦手技としていたものの、近頃は着地を狙いにいけるようになり、試合でも良い実施となった。今後は、棒下倒立や支持系の技をさらに増やし、Dスコアの向上に努めていく。

4番手、小田切
従来と同じ構成を実施した。演技の序盤から両腕が攣ってしまい、Dディアミドフでの落下、チッペルトの器具上落下と、多くの過失が出てしまう演技となった。

5番手、伊藤
前振り上がりから振り上がり倒立の流れでは、頭を入れてしまう癖が出たことで倒立を上げることができず、悔いの残る結果となった。今後は移行やピンコを構成に加え、8技を揃えた演技を安定して実施できるようにしていきたい。

今大会は、東日本インカレと同様、5人での団体戦となり、数的に厳しい状況であった。チームとしても大過失が多くはないものの出てしまい、1部団体12位、2部降格という結果になった。今後も厳しいメンバー数の状況が続くが、チーム得点、チーム力をさらに高め、来シーズンの試合に備えていく。

小田切は、今大会が最後の公式戦となった。普段とは違う感覚や筋反応が多く出て、思ったような実施が見られなかった。それまでの練習はかなり良かっただけにかなり悔しさの残る試合となってしまった。今後は、全日本予選会の出場権獲得に向けて練習を引き続き積んでいきたい。

伊藤は、今大会が公式戦初出場となった。初めて経験する公式戦の緊張感の中で、練習でできていることを本番でも発揮する難しさと、その中で演技をやり切る達成感を実感する大会となった。各種目で練習の成果を発揮できた部分があった一方、本番だからこそ表れた技術面・精神面での課題も多く、悔しさの残る結果となった。この経験を今後の練習の糧とし、一つ一つの課題を克服しながら、来年の同大会ではさらに成長した演技を披露できるよう練習を積んでいきたい。

吉田は、東日本インカレに引き続き、ノーミスで大会を終えることができた。全日本インカレという大きな舞台で「いつも通り」の実施を全ての種目ですることができたことは大きな自信につながった。種目によってはグループのD難度の技が不足しているため、この冬場の期間ではやるべき技を絞り早い段階で完成させて、通し込みに多くの時間を使えるように逆算して日々の練習に落とし込んでいきたい。

篠田は、大きな緊張のなか大過失無しでやりきる事ができた。しかし点数としては目標には届かず反省点も多くあった。今後はDスコアよりもEスコアの向上に重きを置いて練習をしていきたい。

辻岡は、ゆかでの前方ダブル転倒があったものの、大きく引きずることなく、演技をすることができた。しかし、この失敗は練習で発生していたものであり、試合までの対策不足が現れた結果と言わざるを得ない。今後は今大会の演技を基盤として継続することにより安定化を図り、各種目Dスコアを上げるため、技が完成し次第、構成に取り入れていきたい。

(記:小田切伊織、伊藤利紀、吉田一真、篠田晴三朗、辻岡大歩)

最後になりましたが、審判を務めていただきました田口洸太郎先輩 (H28)、コーチを務めていただきました有江航優先輩(R2)ありがとうございました。また、今大会の出場にあたり、ご指導・ご支援を賜りました、三木康弘監督(S62)、村上涼平監督(H28)、塚田治夫先輩(S47)ありがとうございました。
また御多忙の中、岡﨑隆誠監督 (H6)米田憲司先輩 (S49)、松平定紀先輩 (S51)、加藤直之先輩 (S56)、黒井一実先輩 (H10)、細川万梨子先輩 (H18)、田口洸太郎先輩 (H28)、橋本和樹先輩 (H30)、佐野浩平先輩 (R3)、山﨑広輝先輩 (R3)、井上万由先輩 (R6)、西尾颯馬先輩 (R7)、小澤智也先輩 (R8)、加藤万葉先輩 (R8)、釜屋有輝先輩(R8)、立花陽空先輩 (R8)、森千紗先輩(R8)、並びに多くの保護者の方々にご観戦いただきました。この場をお借りし、深く御礼申し上げます。