第56回東日本学生トランポリン競技選手権大会 観戦記

2023年5月21日(日)、日本体育大学世田谷キャンパス(メインアリーナ)にて行われました、第56回東日本学生トランポリン競技選手権大会の観戦記をご報告いたします。

Cクラス(女子)…永野祐里(商3)、大脇美怜(商2)
Aクラス(男子)…上田乃維(環3)、金子慶汰(政1)

Cクラス(女子)
大脇美怜
1,ハーフシート(半ひねり腰落ち)
2,スイブル(腰落ち~半ひねり腰落ち)
3,ハーフスタンド(腰落ち〜半ひねり立つ)
4,タック(抱え込みジャンプ)
5,ストラドル(開脚ジャンプ)
6,シート(腰落ち)
7,フロント(腹落ち)
8,スタンド(腹落ち〜立つ)
9,ストラドル(開脚ジャンプ)
10,フルピルエット(1回ひねりジャンプ)

<予選演技>
1本目に入るまでの予備ジャンプが極端に少なく、高さを上げることができなかった。4本目ではつま先を伸ばすことができず、5本目では踏み切りがずれてしまい、バランスを崩した。続く6本目では、体勢を立て直すことができず、腰が折れてしまった。7本目〜8本目でも体勢を立て直すことができず、9本目で腕をあげることができなかった。10本目でもひねりの不足により腰が折れてしまった。大脇にとっては、今回が2度目の大会となったが、前回大会の演技と合計点数に差がなく、自分の成長に自信を持てない演技となってしまった。次回の大会に向けて、どの点数項目を伸ばすべきかを検討し、自分のすべきことを明確にした上で日々の練習に臨んでいきたい。

Cクラス(女子)
永野祐里
1,レイアウトバック(後方伸身1回宙返り)
2,タック
3,タックバック(後方抱え込み1回宙返り)
4,タックバラニー(前方抱え込み1回宙返り半ひねり)
5,タック
6,シート
7,スタンド(腰落ち〜立つ)
8,タック
9,パイクバック(後方屈身1回宙返り)
10,パイク前宙(前方屈身1回宙返り)

<予選演技>
新技のレイアウトバックとパイクバックを入れた、過去最高難度の構成で臨んだ。1本目で足先が崩れて膝が曲がった。2本目で抱えが浅くバランスを崩したため、3本目で上手く踏み込めず、回転不足のため腰が曲がった。4本目でも上手く踏み込めず、大きく後方に移動すると共に、回転不足のため膝と腰が曲がった。5本目では抱えが浅く、6本目でベッドの中心には戻したが、伸び切ることができずバランスを崩した。7本目でも伸び切ることができず、8本目でも抱えが浅くなってしまった。9本目も回転不足により腰が曲がり、10本目でも回転不足のため開きが遅く膝も曲がってしまった。全体として落ち着きのない慌ただしい演技となってしまった。

<決勝演技>
予選演技と同じ構成で臨んだ。1本目で膝が大きく曲がった。2本目は抱えが浅く、3本目も抱えが浅く回転不足により腰が曲がった。4本目で回転不足により膝と腰が曲がった。5本目で抱えが浅くなった。7本目で伸び切れず膝が曲がり、8本目も抱えが浅くなり、9本目で回転不足のため腰が曲がった。10本目で開きが遅くなり、アウトバウンスで大きく前方に移動した。予選演技よりは落ち着いた演技を実施でき、自己ベストを更新できたものの、宙返りばかりを意識してしまったため、基礎技の演技点の低さが目立つ演技となってしまった。全日本インカレに向けての練習では、難度を上げることばかりを意識して基礎が疎かになってしまわないよう十分注意していきたい。

Aクラス(男子)
金子慶汰
1,パイクルディーアウト(前方屈身2回宙返り1回半ひねり)
2,タックダブルバック(後方抱え込み2回宙返り)
3,タックルディーアウト(前方抱え込み2回宙返り1回半ひねり)
4,パイクバック
5,パイクバラニーアウト(前方屈身2回宙返り半ひねり)
6,パイクダブルバック(後方屈身2回宙返り)
7,タックバラニーアウト(前方抱え込み2回宙返り半ひねり)
8,タックハーフインハーフアウト(後方抱え込み2回宙返り1回ひねり)
9,レイアウトバラニー(前方伸身1回宙返り半ひねり)
10,レイアウトダブルバック(後方伸身2回宙返り)

<予選演技>
2本目は回転不足により膝が曲がった。3本目・4本目までは安定してベッドの中心で決めることができたが、5本目で回転がかかり過ぎてしまい、6本目をタックダブルバックに変更した。しかし、7本目で大きく前方に移動し、8本目に体勢が崩れ、9本目で後方に移動しブルーマットに着地したため8種目中断となった。今大会は試技順が1番であり、プレッシャーが大きく、日頃の練習の成果を存分に発揮することができなかった。今後は精神面での成長も視野に入れ、練習に取り組んでいきたい。

上田乃維
予選
1,3/4バック(後方伸身3/4宙返り腹落ち)
2,タックコディー(腹落ち〜後方抱え込み1・1/4宙返り)
3,パイクバック
4,タックバック
5,タックバラニーアウト
6,パイクハーフインハーフアウト(後方屈身2回宙返り1回ひねり)
7,パイクバラニーアウト
8,タックハーフインハーフアウト
9,タックフルインバラニーアウト(前方抱え込み2回宙返り1回半ひねり)
10,タックフルインフルアウト(後方抱え込み2回宙返り2回ひねり)

<予選演技>
1本目〜4本目は安定しベッドの中心で決めたが、5本目で回転不足により膝が曲がった。6本目〜8本目は正確に決めたが、9本目・10本目で踏み込みが浅かったため9本目をタックフルインバラニーアウトに、10本目をタックフルインフルアウトに変更し、10本を通しきった。予選の演技は安定感を狙い、難度を下げた構成であったが、演技の後半で安定感を失ってしまったため、課題点が多く残る結果となった。

決勝
1,パイクバラニーアウトトリフィス(前方屈身3回宙返り半ひねり)
2,パイクハーフインハーフアウト
3,タックバラニーアウトトリフィス(前方抱え込み3回宙返り半ひねり)
4,パイクフルインフルアウト(後方屈身2回宙返り2回ひねりひねり)
5,パイクルディーアウト
6,パイクハーフインルディーアウト(後方屈身2回宙返り2回ひねり)
7,パイクバラニーアウト
8,タックハーフインハーフアウト
9,パイクフルインバラニーアウト(前方屈身2回宙返り1回半ひねり)
10,ミラー(後方伸身2回宙返り3回ひねり)

<決勝演技>
1本目はベッドの中心で決めたが、2本目で大きく後方に移動した。3本目で回転不足により膝が曲がり、体勢を崩してしまったため、続く4本目の技をパイクバックに変更した。5本目で回転不足により腰が曲がったが、その後リズムを取り戻した。8本目で後方に移動したため9本目をタックバラニーアウトに変更した。アウトバウンスで大きく前方に移動した。全体を通して体勢を崩してしまう場面が目立ったが、自分のリズムを崩さずに演技することができた点は評価できる点であるため、今後の大会に繋げていきたい。

今大会のAクラスは、全日本学生トランポリン競技選手権大会の予選会でもあり、Aクラスに出場した上田、金子が出場権を獲得することが出来た。全日本学生トランポリン競技選手権大会のB、Cクラスには予選会がないため、慶應のトランポリン選手は全員が出場できることとなった。大会の内容としては上田の個人Aクラス4位入賞や、永野の個人Cクラス決勝進出など喜ばしい成績を残せた一方で演技点の低さや安定感の欠如に課題が多く残る結果となった。これからの練習ではそれらに焦点を当て、より一層美しく慶應らしい演技を目指し、緊張感のある練習を行っていきたい。

最後になりましたが、今大会は御多忙の中、大嶋諒人先生、寺嶋政幸監督(H20)にご観戦いただきました。この場をお借りし、深く御礼申し上げます。

(記:大脇美怜、金子慶汰、小林羽衣)