2024年8月24日(土)〜2024年8月25日(日)、滋賀ダイハツアリーナにて行われました、第59回全日本学生トランポリン競技選手権大会の観戦記をご報告いたします。
個人競技Cクラス女子…永野祐里(商4)、内田祥子(経2)、大脇美怜(商2)、小林羽衣(法2)、尊田優花(法1)
個人競技Aクラス男子…上田乃維(環4)、金子慶汰(政2)、寺沢健太(理1)
シンクロナイズド競技Aクラス男子…上田乃維・金子慶汰ペア
個人競技Cクラス女子
大脇美怜
<規定演技>
1,フルシート(1回ひねり腰落ち)
2,スイブル(腰落ち〜半ひねり腰落ち)
3,ハーフスタンド(腰落ち〜半ひねり立つ)
4,タックバウンス(抱え込みジャンプ)
5,ハーフフロント(半ひねり腹落ち)
6,ハーフターンテーブル(腹落ち〜半ひねり腹落ち)
7,スタンド(腹落ち〜立つ)
8,ストラドルバウンス(開脚ジャンプ)
9,バックドロップ(背落ち)
10,スタンド(背落ち〜立つ)
今大会は大脇にとって初めてのインカレであった。1本目は肘が曲がり足が僅かに開き、伸びの時間が短かった。2本目も同様に足が僅かに開き、伸びの時間が短かった。3本目のハーフスタンドを間違えスタンドにしてしまい、2種目中断となった。
<自由演技>
1,ハーフシート(半ひねり腰落ち)
2,スイブル
3,スタンド(腰落ち〜立つ)
4,タックバウンス
5,ハーフフロント
6,ハーフターンテーブル
7,スタンド
8,ストラドルバウンス
9,シート(腰落ち)
10,スタンド(腰落ち〜立つ)
C規定の難度点を下げた構成で臨んだ。1本目で腰が曲がり、僅かに足が開いた。2本目は伸びの時間が短かった。4本目は抱えが甘かった。5本目で膝が曲がり、6本目は足が開き、つま先が曲がった。7本目で膝が曲がり、8本目で潰しが甘くなった。今回は1年ぶりの大会で、緊張はなかったものの1本目の技が予想していたよりも上手くできたことで慢心してしまい、規定演技を間違えるという失態をおかした。しかし自由演技ではその失敗を引きずらず落ち着いて臨むことができ、目標点数である34点を超え自己ベストを更新することができた。今後の大会では最後まで慢心することなく通しきることを目標としたい。
小林羽衣
<規定演技>
1,フルシート
2,スイブル
3,ハーフスタンド
4,タックバウンス
5,ハーフフロント
6,ハーフターンテーブル
7,スタンド
8,ストラドルバウンス
9,バックドロップ
10,スタンド
今大会は小林にとって大学デビュー戦であり、初めての全日本インカレであった。1本目で伸びが足りずひねりの途中で腰が折れてしまい、足が開いた。2本目は伸びが足りず足が開き身体が左側へ傾きバランスを崩した。3本目は2本目からの繋ぎがうまくいかず、腰が折れた形になり、4本目は抱えが甘く、腕が体側から離れた。5本目は足が開き、体側から左手が離れてしまった。6本目は足が開き抱えも甘かった。7本目は身体を起こしきれず膝が曲がり、つま先が曲がった。8本目は潰しが甘く上半身が前に倒れてしまった。9本目は腰が折れ、10本目も腰が折れた。全体的に減点の多い演技となった。
<自由演技>
1,シート
2,スイブル
3,ハーフスタンド
4,タック
5,ハーフフロント
6,ハーフターンテーブル
7,スタンド
8,ストラドルバウンス
9,バックドロップ
10,スタンド
C規定の難度点を下げた構成で臨んだ。2本目で足が開き、伸びの姿勢が作れず詰まった形になった。3本目は2本目からの繋ぎがうまくいかず身体が傾いた。4本目は抱えが甘かった。5本目は左腕が大きく体側から離れ、足が開いた 。6本目では足が開き、抱えも甘かった。7本目は上半身を起こしきれず膝が曲がり、つま先が曲がった。8本目は潰しが甘く両手が体側から離れた。9本目は膝が曲がり、つま先が曲がった。10本目は回転がかかり過ぎてしまい膝が曲がり、足が開いた。着地が乱れ減点となった。今回は初めての大会だったが規定演技と自由演技を共に落ち着いて通し切ることができた。しかし膝の曲がりや腰折れによる減点が多く、課題の残る結果となった。今後は細部にまでこだわって練習をしたい。
内田祥子
<規定演技>
1,フルシート
2,スイブル
3,ハーフスタンド
4,タックバウンス
5,ハーフフロント
6,ハーフターンテーブル
7,スタンド
8,ストラドルバウンス
9,バックドロップ
10,スタンド
今大会は規定演技と自由演技の合計で77点を出すことを目標として臨んだ。1本目で伸びの時間が短かった。2〜5本目は安定してベッドの中心で決めた。6本目で抱えの際に足がずれ、7本目で膝が曲がった。9本目で姿勢を崩し、10本目でバランスを崩して大きく前方へ移動し片足着地となり、9種目中断となった。緊張しており、落ち着かず、安定した精神状態で臨めなかったため中断してしまった。
<自由演技>
1,レイアウトバック(後方伸身1回宙返り)
2,ストラドルバウンス
3,タックバック(後方抱え込み1回宙返り)
4,タックバウンス
5,シート
6,スイブル
7,スタンド
8,ハーフピルエット(半ひねりジャンプ)
9,ストラドルバウンス
10,パイク前宙(前方屈身1回宙返り)
宙返りを3本入れた難度点が過去最高の構成で臨んだ。1本目で肩が倒れ、大きく後方へ移動し、足がずれた。また、腰が折れたことでバランスを崩した。1本目でバランスを崩し、ジャンプが崩れたため、2本目でストラドルジャンプからタックジャンプへ技変更した。技変更後もバランスを崩し、大きく前方へ移動したため、次の技が実施できず、2種目中断となった。規定演技での失敗を引きずり、演技の序盤で中断してしまった。今後、大会や会場の状況を想定した練習やメンタルコントロールも意識した練習を行っていきたい。
永野祐里
<規定演技>
1,フルシート
2,スイブル
3,ハーフスタンド
4,タックバウンス
5,ハーフフロント
6,ハーフターンテーブル
7,スタンド
8,ストラドルバウンス
9,バックドロップ
10,スタンド
今大会は永野にとって最後の全日本インカレであった。2本目の自由演技で安定した精神状態で臨めるように、規定演技は通し切ることを目標に臨んだ。1〜4本目までは安定してベッドの中心で決めたが、5本目でバランスを崩し足が開いた。6本目で抱え切れず足が開き、7本目で僅かに足が開き腰が折れた。9本目で膝が曲がり、10本目でバランスを崩し腕が身体側から離れ、大きく前方に移動した。通しの後半で減点される部分が多かったものの、全体として安定した演技を実施した。
<自由演技>
1,レイアウトバック
2,ストラドルバウンス
3,タックバック
4,シート
5,スタンド
6,ハーフピルエット
7,ハーフシート
8,スタンド
9,ストラドルバウンス
10,パイクバック(後方屈身1回宙返り)
自由演技は40点を出すことを目標として臨んだ。1本目で膝が曲がり、2本目で伸びが足りずつま先が曲がった。2本目でバランスを崩したため3本目で踏み込めず、3本目もバランスを崩し、開きで膝が曲がった。4本目〜6本目まではベッドの中心で安定した演技を決めた。7本目で前方に移動したが、8本目でベッドの中心に戻した。10本目で潰しが甘く開きで腰が折れ、後方に移動した。結果として目標の40点には届かなかったものの、自己ベストを更新することができた。これまでの大会では本番で緊張で踏み込み過ぎてしまい、焦ってしまうことで簡単な技でも姿勢が崩れて全体として慌ただしい演技を実施してしまうことが多かった。そのため、怪我をしていた期間中に帯同した大会で、他の人の大会の臨み方を観察したり、本番で意識する点を絞ったり、練習中に先輩方に通しを見ていただく機会を増やしたりと、緊張に押し潰されない方法を模索した。そうした対策をしたおかげで、今大会では、緊張し直前に身体が硬くなってしまうことがあったものの、途中で崩れても最後まで落ち着いた演技を実施することが出来た。この経験を踏まえてこれからの大会でも毎回焦らず落ち着いた演技ができるよう、引退までの練習に真剣に取り組んで
いきたい。
尊田優花
<規定演技>
1,フルシート
2,スイブル
3,ハーフスタンド
4,タックバウンス
5,ハーフフロント
6,ハーフターンテーブル
7,スタンド
8,ストラドルバウンス
9,バックドロップ
10,スタンド
今大会は尊田にとって初めての全日本インカレであり、規定演技では演技点を重視しつつ10本通しきることを目標に臨んだ。1〜5本目までは安定して決めたが、6本目でバランスを崩し、ひねり不足となり、5種目中断となった。
<自由演技>
1,レイアウトバック
2,ストラドルバウンス
3,シート
4,スイブル
5,スタンド
6,ハーフシート
7,スタンド
8,ストラドルバウンス
9,パイクバック
10,レイアウトバラニー(前方伸身1回宙返り半ひねり)
自由演技では、前回大会であるエアドリ杯よりも宙返りを2本増やした難度点が過去最高の構成で臨んだ。1本目で腰が折れ、上半身の伸びが不十分で腕が体側から離れた。2〜5本目は後方へ少し移動したが比較的安定した演技を決めた。6本目で伸びの姿勢が乱れたことにより、腕が曲がり前傾姿勢になり、ひねりが不十分になった。7本目で膝が曲がり、腕が体側から離れた。9本目は膝とつま先が曲がり、開きで腰が折れた。10本目で腰を引いた宙返りとなったことで大きく後ろに移動しブルーマットに着地したため、9種目中断となった。規定演技での中断に加え、自由演技でも基礎技で姿勢が崩れたことで大きく動揺してしまい、意識すべき点を意識できずに2本とも中断という結果になってしまった。今後の練習においては、10本通すことを今まで以上に重視するとともに、それぞれの技において基礎を身につけることを大事にしていきたい。
個人競技Aクラス男子
金子慶汰
1,パイクフルインバラニーアウト(前方屈身2回宙返り1回半ひねり)
2,タックダブルバック(後方抱え込み2回宙返り)
3,パイクルディーアウト(前方屈身2回宙返り1回半ひねり)
4,タックハーフインハーフアウト(後方抱え込み2回返り1回ひねり)
5,タックルディーアウト(前方抱え込み2回宙返り1回半ひねり)
6,タックハーフインルディーアウト(後方抱え込み2回宙返り2回ひねり)
7,パイクバラニーアウト(前方屈身2回宙返り半ひねり)
8,パイクハーフインハーフアウト(後方屈身2回宙返り1回ひねり)
9,タックバラニーアウト(前方抱え込み2回宙返り半ひねり)
10,パイクフルインフルアウト(後方屈身2回宙返り2回ひねり)
<1回目>
今大会は安定した演技を行うことを目標に臨んだ。1本目は開きの後に膝が曲がり、2本目は回転不足のため膝が曲がり後方へ移動した。3本目で開き位置が早くなり腰が折れ、5本目で回転が不足し、膝が曲がった。6本目の開きで足が乱れ腰が折れた。7本目は跳躍時にバランスが崩れたため斜め前方に移動しパッドに触れ、6種目中断となった。4本目から緊張による焦りが見られ、落ち着きのない演技となった。
<2回目>
2回目の演技はとにかく通し切ることを目標に臨んだ。1本目・2本目で回転不足のため膝が曲がり、3本目では潰しが甘く、前方へ移動した。4本目は焦りのため開きが甘く膝が曲がった。5本目で焦って回転をかけたため、技の後半で回転が失速し膝が曲がったがベッドの中心へ戻した。6本目では演技が乱れていたため、タックバックに変更し安定感を取り戻した。8本目で屈身姿勢で膝が曲がり、10本目は潰しが甘く回転不足となり、開いた後に腰が折れた。着地では手が乱れ減点となった。1本目から守りに入ってしまい、点数が伸びない演技となった。メンタルの弱さや跳躍時間点の低さに課題が顕著に現れた演技であったため、今後の練習ではそれらに焦点を当てていきたい。
寺沢健太
1,レイアウト3/4バック(後方伸身3/4回宙返り腹落ち)
2,タックコディー(腹落ち~後方抱え込み1・1/4回宙返り)
3,タックバラニー(前方抱え込み1回宙返り半ひねり)
4,レイアウトバック
5,パイクバラニー(前方屈身1回宙返り半ひねり)
6,タックバック
7,パイクバラニーアウト
8,パイクバック
9,タックバラニーアウト
10,パイクダブルバック(後方屈身2回宙返り)
<1回目>
今大会は難度点を抑えて安定した演技をすることを目標に臨んだ。1本目〜4本目まではベッドの中心で安定した演技を決めたが、5本目で回転不足により膝が曲がった。その後は安定した演技を決めたが、着地が乱れ減点となった。
<2回目>
1本目〜8本目までベッドの中心で安定した演技を決めた。9本目は回転不足により腰が折れ、着地が乱れ減点となった。1回目も2回目も全体として安定し跳躍時間点、移動点の高い演技となった。今後は難度点を上げて安定した美しい演技ができるように練習に励んでいきたい。
上田乃維
1,パイクバラニーアウトトリフィス(前方屈身3回宙返り半ひねり)
2,パイクハーフインハーフアウト
3,タックバラニーアウトトリフィス(前方抱え込み3回宙返り半ひねり)
4,パイクフルインフルアウト
5,パイクルディーアウト
6,パイクハーフインルディーアウト(後方屈身2回宙返り2回ひねり)
7,パイクバラニーアウト
8,タックハーフインハーフアウト
9,パイクフルインハーフアウト
10,ミラー(後方伸身2回宙返り3回ひねり)
<1回目>
前回大会であるエアドリ杯と同じ難度点の構成で臨んだ。3本目で腰が折れて減点となった。続く5、6本目も腰が折れて減点となった。7、8本目でベッドの中心で美しい演技を決めたが、続く9、10本目でも腰が折れて減点となった。全体的にベッドの中心で演技を決めることができたが、腰が折れて減点されることが多い演技となった。今回の演技で、自己ベスト更新となり、自分のできる最大のパフォーマンスを大会の本番で発揮できたように感じた。
<2回目>
1回目と同じ難度点の構成で臨んだ。3本目で腰が折れて減点となった。4本目で大きく後方に移動し、5本目も同じ場所での跳躍となったが、続く6本目でベッドの中心に戻した。また、5、6本目では、腰が折れて減点となった。7本目で大きく前方に移動したが、9本目でベッドの中心に戻した。9、10本目でも腰が折れて減点となった。全体的にリズムよく跳ぶことができたが、移動の多い演技となってしまった。2回の演技を通して普段の練習で意識していた点がどちらにも反映されていて、練習の成果を実感することができた。メンタル面でも演技をする前の緊張感に萎縮することなく、伸び伸びと演技をすることができたと感じている。残念ながら決勝進出は逃してしまったものの、かなり自信のついた大会となった。
シンクロナイズド競技Aクラス男子
上田乃維、金子慶汰ペア
<1回目>
1,レイアウトバラニー
2,レイアウトバック
3,タックバラニー
4,パイクバック
5,パイクバラニー
6,タックバック
7,パイクバラニーアウト
8,タックハーフインハーフアウト
9,タックバラニーアウト
10,パイクハーフインハーフアウト
シンクロでは決勝進出を確実に決めるため、1回目の演技では難度点を落とした構成を行った。1本目・2本目に金子の膝が曲がったが、安定して演技を行なった。5本目で金子の手が乱れ7本目で金子の足が乱れた。8本目で上田が後方に移動したが、9本目で戻した。演技後半で同時性に乱れがあったが、安定した演技を決めた。
<2回目>
1,パイクフルインバラニー
2,パイクバック
3,パイクルディーアウト
4,タックハーフインハーフアウト
5,タックルディーアウト
6,タックバック
7,パイクバラニーアウト
8,パイクハーフインハーフアウト
9,タックバラニーアウト
10,パイクフルインフルアウト
2回目の演技では難度点を大きく上げ、攻めた構成を行った。1本目で金子の膝、上田の腰が折れ、2本目で2人とも後方に移動した。5本目で上田が大きく後方に移動し、膝が曲がった。金子は6本目の抱えが大きく、膝が曲がった。7本目では2人とも膝が曲がり、10本目で金子の技のかかりが早くなり、抱えが甘く開きで足が乱れた。そのため着地時に大きく後方に移動しブルーマットに着地した。技自体に焦りが見られる演技だったが、同時性はとても高く6位で予選を通過した。
<決勝>
決勝では練習の成果を発揮し、同時性の高い演技を行うことを目標として予選の2回目と同じ構成で臨んだ。1本目で金子が回転不足のため膝が曲がり、種目違いとなり0種目中断となった。練習であまり出ることのなかったミスが出てしまい、金子はメンタルの弱さを痛感することとなった。緊張感のある舞台で通し切るメンタルの強さを得るべく、本番を想定した練習をしていきたい。
今大会は4年生にとっては最後のインカレであった一方、1.2年生の中にはデビュー戦となる者もいた。大会経験が少ない部員の多くが練習通りの演技ができず悔しい結果となり、本番でのメンタルコントロールの大切さを改めて実感する大会となった。しかし引退を目前にした4年生は緊張感に押し潰されることなく落ち着いた演技をし、満足のいく結果となった。今後は特に1.2年生を中心として、技術面にとどまらず精神面においても、本番の大会を意識した練習をしていきたい。
最後になりましたが、ご指導いただきました大嶋諒人先生、棟朝銀河先輩(H29)、審判を務めてくださいました日垣博考先輩(H29)ありがとうございました。また、今大会はご多忙の中、三木康弘監督(S62)、寺嶋政幸監督(H20)、加藤直之先輩(S56)、岩垂英彦先輩(S61)、黒井一実先輩(H10)、細川万梨子先輩(H18)、末永朱音先輩(H28)、杉野広尭先輩(H31)にご観戦いただきました。この場をお借りし、深く御礼申し上げます。
(記:上田乃維、永野祐里、内田祥子、大脇美怜、金子慶汰、小林羽衣、尊田優花、寺沢健太)