第48回東日本トランポリン競技選手権大会 観戦記

2024年9月21日(土)〜2024年9月22日(日)、ヤマト市民体育館前橋にて行われました、第48回東日本トランポリン競技選手権大会の観戦記をご報告いたします。



個人競技Aクラス男子…上田乃維(環4)、金子慶汰(政2)、寺沢健太(理1)
シンクロナイズド競技Aクラス男子…上田乃維・金子慶汰ペア

個人競技Aクラス男子

金子慶汰
1,パイクフルインバラニーアウト(前方屈身2回宙返り1回半ひねり)
2,タックダブルバック(後方抱え込み2回宙返り)
3,パイクルディーアウト(前方屈身2回宙返り1回半ひねり)
4,タックハーフインハーフアウト(後方抱え込み2回宙返り1回ひねり)
5,タックルディーアウト(前方抱え込み2回宙返り1回半ひねり)
6,パイクダブルバック(後方屈身2回宙返り)
7,パイクバラニーアウト(前方屈身2回宙返り半ひねり)
8,パイクハーフインハーフアウト(後方屈身2回宙返り1回ひねり)
9,タックバラニーアウト(前方抱え込み2回宙返り半ひねり)
10,パイクフルインフルアウト(後方屈身2回宙返り2回ひねり)

<1回目>

今大会はメンタルコントロールに焦点を当て、通し切ることを目標として臨んだ。1本目で潰しが大きく、3本目で回転不足により膝が曲がった。4〜7本目はベッドの中心で安定した演技を決めた。8本目で後方に移動し膝が曲がった。10本目で跳躍時に焦って技をかけたためタックフルインフルアウト(後方抱え込み2回宙返り2回ひねり)に変更した。急遽技を変更したため大きく後方に移動し抱えが大きくなった。着地が乱れ減点となった。全体的にメンタルコントロールが功を奏しまとまった演技を行うことが出来た。

<2回目>

1回目の演技を通すことができたため2回目は攻めた姿勢で臨んだ。2本目で抱えが大きく、また大きく後方に移動した。3本目で回転不足のため膝が曲がり、4本目で大きく後方に移動した。5本目で回転不足のため膝が曲がった。高さが下がり苦しい状況であったため、6本目をタックバック(後方抱え込み1回宙返り)に変更した。7本目で回転不足のため膝が曲がり、8本目で潰しが大きく回転不足となり腰が折れた。9本目で大きく後方に移動し、回転不足のため膝が曲がった。10本目で潰しが大きく回転不足となり腰が折れた。着地が乱れ減点となった。全体的に焦りのある演技ではあったものの、2回の演技を通し切るという当初の目標を達成出来た。これはメンタルコントロールの点において大きな収穫であったため今後も練習にて磨いていきたい。

上田乃維
1,パイクバラニーアウトトリフィス(前方屈身3回宙返り半ひねり)
2,タックハーフインハーフアウトトリフィス(後方抱え込み3回宙返り1回ひねり)
3,タックバラニーアウトトリフィス(前方抱え込み3回宙返り半ひねり)
4,パイクフルインフルアウト
5,パイクルディーアウト
6,パイクハーフインルディーアウト(後方屈身2回宙返り2回ひねり)
7,パイクバラニーアウト
8,パイクハーフインハーフアウト
9,パイクフルインバラニーアウト(前方屈身2回宙返り1回半ひねり)
10,ミラー(後方伸身2回宙返り3回ひねり)

<1回目>

今大会は、3回宙返りを3本入れた、難度点の高い構成で臨んだ。2本目で回転不足により腰が折れた。3本目も回転不足により腰が折れ、大きく前方に移動した。4本目で回転不足により膝が曲がったが、続く5本目をパイクバラニーアウトに変更しベッドの中心に戻した。6本目をパイクハーフインハーフアウトに変更し大きく後方に移動したが、7本目をタックバラニーアウトに変更し再度ベッドの中心に戻した。8本目をタックハーフインハーフアウトに変更した。9本目で回転不足により腰が折れた。続く10本目はベッドの中心で決め、着地も美しく決めた。全体的に移動が多く、演技点も低い演技となったが、技を変更することでリズムよく跳ぶことができた点は評価できる点であったと思う。

<2回目>

1回目以上の点数を狙い、攻めた演技をイメージして本番に臨んだ。2本目で回転不足により腰が折れた。3本目で後方に移動し、回転不足により膝が曲がった。3本目が不安定な跳躍となったため、4本目をパイクバック(後方屈身1回宙返り)に変更したが、続く5本目で大きく前方に移動し、ブルーマットに着地したため4種目中断となった。2回目は中断したものの1回目の点数が高かったため決勝進出を決めた。

<決勝>

予選と同じ演技構成で臨んだ。1〜3本目でベッドの中心で決めたが、回転不足により腰が折れた。4、5本目とリズムよくベッドの中心で決めたが、続く6本目でリズムを崩してしまい、パイクハーフインハーフアウトに技を変更した。回転がつきすぎたため腕が体側から離れた。7本目で回転不足により膝が曲がった。8本目でパイクハーフインハーフアウトの予定であったが、6本目で使用してしまったため、タックハーフインハーフアウトに変更した。9本目で回転不足により腰が折れたが、10本目をベッドの中心で決め、美しい着地を決めた。全体的に腰折れが多く、演技点の低い演技となったが、難度点の高い構成だったため、5位入賞を果たした。初めて3回宙返りを3本使った構成で臨んだ大会で、入賞することができ、今後の自信に繋がった。

寺沢健太
1,タックバラニーアウトトリフィス
2,タックバック
3,パイクルディーアウト
4,パイクハーフインハーフアウト
5, タックルディーアウト
6,タックハーフインハーフアウト
7,パイクバラニーアウト
8,タックダブルバック
9,タックフルインバラニーアウト(前方抱え込み2回宙返り1回半ひねり)
10,パイクダブルバック

<1回目>

3回宙返りを組み込んだ構成で臨んだ。1本目で回転不足により腰が折れ、2本目で大きく前方に移動し、また抱えが大きく回転がつきすぎたため腕が体側から離れた。3本目でベッドの中心に戻したが回転不足により腰が折れ、4、5本目で回転不足により腰が折れた。6本目はベッドの中心で決めたが、7、8本目で回転不足により腰が折れた。9本目で大きく後方に移動し回転不足により膝が曲がった。10本目でベッドの中心に戻したが潰しが大きかった。着地が乱れ減点となった。中盤は安定していたが、序盤と終盤が落ち着きのない演技となってしまった。

<2回目>

1回目以上の点数を狙い、攻めた演技をイメージして本番に臨んだ。1本目で回転不足により腰が折れ、2本目はベッドの中心で美しく決めた。3〜5本目は回転不足により腰が折れた。6〜8本目はベッドの中心で安定した演技を決めたが、9本目で大きく後方に移動し回転不足により腰が折れた。10本目で大きく後方に移動した。全体としてはリズムよく安定した演技を実施することができ、決勝進出を決めた。

<決勝>

1本目はベッドの中心で美しく決めたが、2本目で大きく後方に移動した。3本目で回転不足により膝が曲がり、5本目で回転不足により腰が折れた。7本目で回転不足により腰が折れ、9本目で大きく後方に移動し回転不足により膝が曲がった。10本目で腕が体側から離れた。着地が乱れ減点となった。移動が多く落ち着きのない演技となってしまった。予選の2回と決勝の計3回の演技を3回宙返りを入れて10本通しきれたことは自信に繋がった。ただ、2回宙返りで腰折れによる減点が目立ち演技点に課題が残る演技であったため、今後は腰折れ、膝曲がりのない美しい演技を目指し、細かな部分まで意識を向けて丁寧に練習していきたい。

シンクロナイズド競技Aクラス男子


上田・金子ペア

<予選>
1,レイアウトバラニー(前方伸身1回宙返り半ひねり)
2,レイアウトバック(後方伸身1回宙返り)
3,タックバラニー(前方抱え込み1回宙返り半ひねり)
4,パイクバック
5,パイクバラニー(前方屈身1回宙返り半ひねり)
6,タックバック
7,パイクバラニーアウト
8,タックハーフインハーフアウト
9,タックバラニーアウト
10,パイクハーフインハーフアウト

<1回目>
シンクロでは決勝進出を確実に決めるため、1回目の演技では難度点の低い構成を行った。金子が2本目で膝が曲がり、4本目で大きく後方に移動した。6本目でベッドの中心に戻したが続く7、8本目で前方に移動し回転不足のため膝が曲がった。9本目で回転不足により膝が曲がり、10本目で潰しが大きく、回転不足により腰が折れた。着地で金子の着地が乱れ減点となった。全体的に金子の焦りが目立つ演技となった。演技後半で多少の乱れがあったものの全体として同時性は高い演技であった。

<2回目>
2回目も同じく難度点の低い構成で臨んだ。1、2本目は安定して決めたが3本目で上田の膝が曲がった。5本目で金子の潰しが大きく、また回転がつきすぎたため腕が体側から離れた。6本目で金子の潰しが大きくなった。7、8本目では金子の膝が曲がり、上田が後方に移動した。10本目で回転不足のため2人とも膝が曲がったが、上田はベッドの中心に戻した。演技の前半で同時性に乱れがあり、落ち着きのない演技であったが10位で決勝進出を決めた。

<決勝>
1,パイクフルインバラニー
2,パイクバック
3,パイクルディーアウト
4,タックハーフインハーフアウト
5,タックルディーアウト
6,タックバック
7,パイクバラニーアウト
8,パイクハーフインハーフアウト
9,タックバラニーアウト
10,パイクフルインフルアウト

決勝では難度点を大幅に上げた構成で臨んだ。1本目で金子の腰が曲がったが、2本目はベッドの中心で安定して決めた。3本目で2人とも腰が折れ4本目で回転不足のため金子の膝が曲がった。6本目で金子の膝が曲がり7本目で前方に移動した。8本目で2人とも腰が折れたが、金子はベッドの中心に戻した。10本目で回転不足のため金子の腰が折れ、着地が乱れ減点となった。全体的に同時性が高く、安定した演技であった。見事優勝を勝ち取り、2連覇を果たした。

今大会は、全日本トランポリン競技選手権大会予選会から2週間と前大会からの練習期間が短い中の大会であった。しかし、大会の内容としては個人競技Aクラス男子で上田、寺沢の2名が決勝に進出し、上田が5位入賞、シンクロナイズド競技Aクラス男子で上田・金子ペアが優勝し2連覇という喜ばしい結果を残すことができた。また、上田、寺沢は新構成で臨むなど全体として収穫の多い大会であった。ただ、演技点や跳躍時間点にはまだまだ改善すべき点が多くあるため、次大会である全日本選手権に向けて緊張感をもって丁寧に練習していきたい。

最後になりましたが、ご指導いただきました、中田大輔先生、大嶋諒人先生、審判を務めてくださいました日垣博考先輩(H29)、浅見杏樹先輩(R3)ありがとうございました。また、今大会はご多忙の中、岩垂英彦先輩(S61)、黒井一実先輩(H10)、細川万梨子先輩(H18)、岩田優佑先輩(R3)、中島聖也先輩(R3)にご観戦いただきました。この場をお借りし、深く御礼申し上げます。

(記:上田乃維、金子慶汰、寺沢健太)