5月24日(土)25日(日)、彩の国くまがやドームにて行われました、第58回東日本学生体操競技選手権大会の観戦記をご報告いたします。
関係者の皆様は、For OBOGのページから動画も見られますので、ぜひそちらと併せてご覧になってください。
まず初めに男子個人観戦記をご報告いたします。

男子個人…黒沢星海(理4)
1種目め…平行棒
東日本グループ選手権の構成に支持系の技を取り入れて臨んだ。やや倒立位から外れてしまい、その後の技でバランスを崩し、落下してしまった。倒立のキメや演技のリズム感、終末技の着地の精度に課題が散見されるため、全日本インカレに向けて通し練習を徹底し、構成のブラッシュアップに努めていきたい。
2種目め…鉄棒
東日本グループ選手権と同様の構成で臨んだ。終末技の着地を完璧に狙えていないため、着地止めの練習を通じて着地技術の向上を図っていきたい。また、Dスコアがかなり低いため、構成に技を取り入れられるよう練習していきたい。
3種目め…ゆか
前回の試合同様の構成で臨んだ。全ての着地をまとめることができ、スティックボーナスも獲得することができた。しかし、意識的に着地を狙えていない技が多く構成に含まれているため、個々の技の技術を磨き、演技全体の安定感をつくっていきたい。
4種目め…あん馬
手首の痛みが緩和され、ゆったりと大きな旋回で通しきることができた。終末技の途中で落下しそうになる場面が見られたが、その他は大きな減点なく実施した。全日本インカレに向けて、Dスコアの向上と演技の安定化を図り、引き続き手首のケアも並行して行っていきたい。
5種目め…つり輪
一つ一つの技を魅せることを意識した演技を行った。振動倒立技での肘曲がりによる減点が大きく、点数を伸ばすことはできなかった。揺れや肘曲がりが課題として残っているため、さらなる丁寧な演技の実施を目指して練習に取り組んでいきたい。また、下り技の難度を上げられるよう、技の技術を磨いていきたい。
6種目め…跳馬
やや歪んだ跳躍で側方に1歩動く着地となった。着手の局面や、空中での局面を改善し、より難度の高い跳躍が行えるよう練習を重ねていきたい。
黒沢は、コンディションを大会当日に合わせることができず、かなり厳しい状況下での試合となったが、その中でもポイントを押さえて大過失を最小限に抑えることができた。意識してきた丁寧な演技を評価してもらうべく、引き続きEスコアに焦点を置いた美しい演技の実施に努める。またDスコアで劣る部分を少しでも埋められるように、新たな構成にも積極的に挑戦していきたい。
(記:黒沢星海)
続いて男子団体観戦記をご報告いたします。

男子個人2班…小澤智也(文4)、釜屋有輝(政4)、立花陽空(法4)、小田切伊織(総3)、篠田晴三朗(文1)、辻岡大歩(法1)
1種目め…鉄棒
1番手…辻岡
冒頭のアドラーハーフは体が空回りしてしまう傾向があったが、足を入れる際に顎を上げることで倒立を狙う良い実施となった。それ以降の演技は膝つま先を意識した丁寧な動きであったが、終末技の伸身ムーンサルトは前に1歩出す着地となってしまったため、今後はさらに着地を強化する練習をしていく。
2番手…立花
Eスコアを8点台に乗せることを目標に演技に臨んだ。冒頭の屈身イエガー宙返りでは、やや鉄棒に近い実施となったものの、3試合連続で成功させることができた。その後のアドラーハーフでは流れてしまったが、終末技では着地を止めることができた。Eスコアは7.9と目標にはわずかに届かなかったが、自分としては満足のいく演技内容であった。シュタルダーホップターンにおける膝の緩みや、終末技での腰の曲がりなど、依然として修正すべき点は多いため、次戦に向けて着実に改善していきたい。
3番手…篠田
冒頭のアドラーハーフで大きく倒立から逸脱し、足も開いてしまい、大きな減点となってしまった。その後は、ギンガーで少しバーから離れてしまい、ギリギリのキャッチになったものの、終末技の着地も止まり全体的にまとまった演技になった。今後はアドラーハーフの技術的改善をし、Eスコアを8点台に乗せられるようにしていきたい。
4番手…小澤
冒頭のアドラーハーフはスムーズに行ったが、次の開脚ピアッティでバーに寄ってしまい、ダブルスイングをする格好になった。その後のエンドーも不認定となったものの、もう一度やり直して後半は演技をまとめ最後の着地まで止めることができた。前回の試合でも同様のミスが出た為、緊張した場面での技のクオリティ向上が求められる。
5番手…釜屋
国スポ予選では伸身トカチェフがバーに近づきダブルスイングになってしまったが、今大会ではベストポジションでキャッチすることができた。着地は狙って前に1歩出てしまったものの最初の1種目めにしては上々の出来であった。Eスコアも8点半ばと高い評価を得られたため着地を止めることで更に向上させていきたい。
6番手…小田切
東日本グループ選手権の反省から、一つひとつの倒立のおさめを意識した実施が見られた。しかし伸身トカチェフの離手が遅れギリギリでのキャッチとなり続く開脚トカチェフではバーが届かず落下となってしまった。トカチェフは恐怖心がまだ残る技であるので、数をかけて安定させる練習をしていく。
2種目め…ゆか
1番手…辻岡
1節目の前方2回ひねりで大きく1歩を出す形となった。練習は積んでいたものの、床の硬さもあり、成果を発揮できなかった。その後は丁寧に実施したが、最終節の後方屈伸ダブルで前に転倒してしまった。着地を狙いにいくと早く開いてしまう癖があるため、今後は流れでの着地止め練習を増やし、いかなる状況でも正確な着地ができるようにしていく。
2番手…篠田
課題であった1節目の前方2回ひねりの着地を小さく1歩で収め、最終節の後方屈身2回宙返りの着地も止めることができ、非常に良い演技となった。脚力、体幹を強化し、引き続き着地を狙う練習をしていくことで今回のクオリティの演技を安定して行えるようにしていきたい。
3番手…小澤
冒頭の前方2回ひねりは大きく足を踏み出してしまったものの、その後はある程度まとめることができた。しかし終末技の後方屈身2回宙返りで回転不足で前に手を着いてしまった。練習ではあまり起きないミスなので、最後まで油断しないよう演技を詰めていきたい。
4番手…釜屋
1節目の前方2回ひねりから伸身前宙の着地を止めると、不安要素の1つであった終末技のダイビングダブルも前1歩に抑え、全体としてまとまった演技をすることができた。その結果、13点に限りなく近い点数をとることができたことからも着地にはこだわりを持って今後の練習に励んでいきたい。
5番手…小田切
休憩からの種目であり、また鉄棒の失敗からの切り替えが課題となる種目であった。4節目の後方2回半ひねりから伸身前宙のシリーズは蹴りが入らず実施しなかった。全体的に着地のまとまりが見られた演技であった。
6番手…立花
中盤の十字倒立で若干の乱れはあったものの、着地を3つ止めることができた。冒頭の伸身ダブルでは、やや上方向に上がりすぎたことで、足の開きや曲がりが目立つ実施となったが、着地はしっかりとまとめることができた。終末技の着地も止めることができ、2種目連続でスティックボーナスを獲得できたことは、今後の試合に向けた大きな自信となった。
3種目め…あん馬
1番手…小澤
前の2種目でミスをしてしまったが、上手く切り替えて通し切ることができた。しかしシュテクリBの部分では乱れが見られ、正しい技術で実施できていないので、基礎の部分を見直してクオリティを上げていきたい。
2番手…辻岡
序盤から押し負けた旋回で、Dコンバインで崩れその後のシバドで落下してしまった。移動系のグループは取れないものの、 Eスコアを残すためAシュテに変更して下り技をかけたが、再度落下してしまった。シバド、下り技ともに練習は積んでいたが、本番特有の焦りで動きが乱れていた。今後は演技自体をスムーズかつ安定して行えるよう旋回の質を改めて見直し、練習していきたい。
3番手…篠田
終始勢いのある良い旋回で演技することができた。終末技も身体の上下の入れ替えを意識し、スムーズに倒立を上げることができ、Eスコアを8点台に乗せることができた。今後はさらなる旋回の質の向上や、前移動の際の膝の緩みなどを改善し、よりEスコアを獲得できるようにしていきたい。
4番手…釜屋
冒頭のリーニンを決め、流れに乗りたいところであったが中盤のロスで旋回が軌道から外れ落下する形となった。普段はあまり見られないミスであったため、1つ1つの技の解像度をより高めることで今後に活かしていきたい。
5番手…小田切
床からの流れに乗りたいところであったが、全体的に旋回のリズムと大きさに欠け、前移動で落下してしまった。その後も取り戻せず、最後まで不安定な演技であった。再度旋回を見直し、胸から回す旋回を演技でも実施できるようにしていく。
6番手…立花
最も不安のあった中盤のロスで、落下という結果となった。技のかけ始めをやや急いでしまい、軌道にうまく乗ることができなかったことが、落下の主な要因であると考える。また、Eスコアについても、他の選手と比較して旋回の質が劣っているため、次回の試合に向けては基礎の見直しを徹底していきたい。
4種目め…つり輪
1番手…辻岡
床、あん馬とミスが続いていたが、丁寧な演技をすることができた。東日本グループで転倒したバラバノフも後ろに小さく1歩の実施となった。今後はジョナサン、ヤマワキから後ろ振り上がりをつなげることができるよう練習していきたい。
2番手…篠田
翻転倒立、後ろ振り倒立をミスなく収め、終末技の着地も1歩に収め、全体的にまとまった演技となった。個人的には良い演技になったと思ったがEスコアは7点台中盤という結果になった。倒立姿勢など基本的な部分を改善し、8点台に乗せられるようにしていきたい。
3番手…小澤
中盤のホンマの部分で少しスムーズさを欠いたが、全体的にまとまった実施を行うことができ、最後の着地も後ろ1歩で留めた。Dスコアを上げるべく、ヤマワキ系からの後ろ振り上がり倒立に取り組んでいきたい。
4番手…小田切
兼ねてからの課題であった後ろ振り上がり倒立が不認定という結果になり、課題の残る演技であった。しかし全体的には着地までピタリとまとめ、Eスコア8点を獲得できた。後ろ振り上がり倒立に関しては正しい動作の理解をする必要があるように感じた。
5番手…立花
東日本グループ選手権から、十字懸垂を抜いた構成で演技に臨んだ。中盤の翻転倒立で腰が曲がってしまったことに加え、終末技で大きく動いてしまったため、Eスコアは7点台中盤にとどまる結果となった。Dスコアが高くない分、Eスコアを8点台前半に乗せられるよう、肘やつま先まで意識の行き届いた演技を目指していきたい。
6番手…釜屋
あん馬のミスを切り替えるうえでキーとなる種目であった。冒頭の振り上がり中水平は未だ少し輪からの逸脱が見られるが、静止時間は問題なかった。続くスイング系の倒立の決めも練習通りの実施で、最後の着地は止めることができた。Eスコアも8点台に乗せることができたため、力技の精度を上げることで13点台の演技を目指していきたい。
5種目め…跳馬
1番手…辻岡
カサマツを実施した。着地を小さい1歩でまとめることができたが、蹴りや足の振り上がり、突きに改善点が多く見られるため、アカピアンの練習と並行して行なっていきたい。
2番手…篠田
カサマツを実施した。後ろに大きく1歩動いてしまったため、余裕を持って着地を取りにいけるようにしていきたい。また、今後は全日本インカレでカサマツハーフを跳べるように、技術面の向上に加え、フィジカルも強化していきたい。
3番手…小澤
アカピアンを実施したが、回転がかかり過ぎて後ろに転倒する形になった。練習では回転不足のミスが出ていたので、決して悪いミスではないものの、大過失が出てしまったので、日々の練習で安定した跳躍をできるようにしていきたい。
4番手…釜屋
ローユンを実施した。何とか着地はとれたものの、高さ不足から前に1歩動く形となった。今なおポイントが掴み切れていない部分があるため、夏に向けて課題の1つとして取り組んでいきたい。
5番手…立花
ユルチェンコ2回ひねりを実施した。今大会に向けては、ロンダートの起き上がりを重点的に修正する練習を積んできた。今回の実施では、やや起き上がりが早くなったものの、高さと幅のある跳躍を行うことができた。Eスコアも9点台に乗せることができたため、次回の早慶戦に向けては、ユルチェンコ2回半ひねりの実施を目指し、さらに練習を重ねていきたい。
6番手…小田切
ドリックスを実施した。着手からの身体の起こしが不十分で上に舞い上がってしまうような跳躍になってしまい、尻もちをついてしまった。まだ動作としての技術が十分でないため、数をかけて安定させていきたい。
6種目め…平行棒
1番手…辻岡
新たに演技に組み込んだティッペルトは成功した。その後のツイストで手ずらしがあり、落ち着きのないままカットを実施し、足の引っかかる形となった。しかし、東グループ選手権の反省を活かし、改めて前振り倒立を行う判断をすることができた。
2番手…篠田
冒頭のモイでの肘曲がりと手ずらし、終末技の着地の乱れがあったものの、Eスコアは8点台に乗せることが出来た。今後は着地をはじめ、各技の精度をさらに上げ、Eスコア8点台後半を目指していきたい。
3番手…立花
中盤の開脚横上がり倒立で落下という形となった。心配していなかった技であったため、失敗した際にはやや動揺した。しかし、その後はミスを最小限に抑える意識を持ち、落ち着いて演技を続けることができた。夏の全日本インカレまでに新たな技を増やす予定はないため、Eスコアを確実に8点台に乗せられるような実施を目指していきたい。
4番手…小澤
中盤に少し倒立の乱れがあったものの、大きなミスなく演技をまとめ、最後の着地も小さな1歩で納めた。しっかりやればEスコアが評価される種目なので、1つ1つの技の完成度を上げるだけでなく、間の倒立までこだわって演技していきたい。
5番手…小田切
序盤のディアミドフ¼ひねりで崩れた際に流れを取り戻せず、その後のモイで十分に抜き動作ができず落下、続けて下り技も転倒と、落ち着きのない演技であった。平行棒は流れが重要ではあるが、落ち着ける場所でしっかり落ち着き、流れを整えられるようにしていきたい。
6番手…釜屋
最終種目最終演技者という緊張感のある中での演技となったが、終始落ち着いた演技をすることができた。国スポ予選以降、取り組んできたヒーリーをスムーズに決めると課題としていたバブサーも器具に当たることなく実施した。着地も狙って止め、Eスコアは8.6と高い評価を得ることができた。平行棒はEスコアが伸び悩んでいた種目でもあったため、手ずらし等細かいところを意識して練習した成果を出すことができた。
本大会は、大過失が多く見られ、他校との差や各自の課題が明確になった大会であった。また、今シーズン初の団体戦ということで、緊張感や会場の雰囲気を肌で感じることができ、貴重な経験となった。今回の悔しさをバネに全日本インカレに向けて、よりレベルの高いチームになれるよう、個々人として、チームとして課題に向き合い、練習に取り組んでいきたい。
小澤は、国スポ予選から2週間での練習の成果が試される大会であった。序盤の2種目でミスが出てしまったものの、その後は持ち直し、チームに貢献する演技を実施することができた。しかし本来の実力を十分に発揮したとは言い難く、課題の残る大会となった。今後は全日本インカレという最終目標に向かいつつ、その過程での早慶戦や国スポ関東ブロック大会でもいい演技ができるよう、試合本番での決定力を向上させていきたい。
釜屋は、全日本インカレの前哨戦となる重要な試合として臨んだ。個人としてはあん馬での落下という悔しさは残るものの全体としてEスコアで高い評価を得られ、また1つ自信をつけることができた試合であった。チームとしては改めてチーム戦の盛り上がりや楽しさを肌で感じることができたものの、演技の実施として「繋ぐ」という意識が欠けている部分があるため夏に向けて各々の課題に向き合いつつチームで戦う意識も醸成させていきたい。
立花は、得意種目ではしっかりと団体に貢献し、2種目でスティックボーナスを獲得することができた。一方で、苦手意識のあるあん馬と平行棒では大きな過失が出てしまい、非常に悔しい結果となった。ただし、東グループと比べても成功した種目におけるEスコアを大きく伸ばすことができ、自信につながる部分もあった。今後は、苦手な技や種目に徹底的に取り組み、克服していきたい。また、チームとして演技をつなぐ楽しさや、試合での緊張感を肌で実感することができた貴重な経験となりました。
小田切は、大過失が多く落ち着きのみられない試合運びであった。過失をしないようにと縮こまった実施が、技の安定性を欠落させ結果として過失につながっているように感じる。3週間後には国スポ静岡県予選が控えている。再度基礎的な部分を見直し、安定した実施とともに練習の中から緊張感を持って取り組んでいきたい。
篠田は、6種目大過失なくやりきることができ、チームの一員としての役割は果たせたと思う。しかし、Eスコアが7点台の種目も多く、まだまだ改善の余地はあるので、全日本インカレに向けてさらなるEスコアの向上に努めていきたい。
辻岡は、第1種目の第1演技者として鉄棒では良い演技をすることはできたが、その後の床、あん馬、平行棒ではチーム内で良い流れを作るべき場面で大過失を多く出してしまった。安定感を求められるポジションであるため、今後は通し練習を増やしつつ、フィジカル不足改善のために補強や基礎練習もこれまで以上に行っていきたい。
(記:小澤智也、釜屋有輝、立花陽空、小田切伊織、篠田晴三朗、辻岡大歩)
続いて女子個人観戦記をご報告いたします。

女子個人…森千紗(法4)、稲垣香花(商3)、庄司眞菜(理2)
1種目め…ゆか
1番手…森
東日本グループ選手権と同様に、難度を抑えた構成で臨んだ。そのため、全体的に安定した演技ができた一方で、Eスコアは7点台前半に留まり、ダンス要素や表現力の部分での減点の難しさを実感した。全日本インカレに向けては、Dスコアの向上とEスコアの維持の両立を目指して取り組んでいきたい。
2番手…稲垣
1節目に後方伸身1回半ひねりを取り入れた構成で臨んだが、1節目で回転が足りず後ろに手をついてしまった。続く2節目の転回〜前方伸身宙返りでも回転が足りず後ろに一歩出てしまった。全体的に落ち着きのない演技となってしまったため、今後は安定した丁寧な演技が出来るよう練習を重ねていく。
3番手…庄司
東日本グループ選手権と同様の構成で臨んだ。アクロバット系の技は安定した実施ができたが、左右開脚ジャンプ、水平ターン、しゃがみ立ち1回ターンなどダンス系の技が不認定や難度落ちの技と認定されてしまう実施となってしまった。今後はアクロバット系の技だけでなく、ダンス系の技の精度も高められるよう練習を積んでいきたい。
2種目め…跳馬
1番手…森
前大会と同様に、転回1回ひねり跳びを実施した。前回よりも高さを出し、ダイナミックな跳躍を見せた一方で、ひねりのかかりがやや甘く、着地を正確に狙いにいくには至らなかった。
2番手…稲垣
前大会と同様に転回跳びを実施した。着地は前に一歩跳ねてしまったものの、前大会より高いEスコアを獲得することが出来た。
3番手…庄司
転回跳びを実施した。東日本グループ選手権からの課題である、第一空中局面での腰折れが改善できなかったが、前大会と異なり着手後は姿勢を正すことができ、前大会より高いEスコアを出すことができた。今後の練習では、転回跳びの姿勢改善に加え、新技の練習も行っていきたい。
3種目め…段違い平行棒
1番手…森
東日本グループ選手権と同様の演技構成で臨んだ。一般規則が適用される試合であったため、昨年不認定になってしまった振り上げ倒立、ほんてん倒立の角度を狙い、どちらも難度認定してもらえた事は自信に繋がった。全日本インカレに向けて、より安定した通しの確立と、新技の練習を並行して行っていきたい。
2番手…稲垣
前大会と同じ構成で臨んだ。前大会ではフットカット後の高バーで停滞してしまったが、今大会では停滞することなく演技を通し切ることが出来た。今後はほん転倒立や車輪を構成に組み込めるよう練習を積んでいきたい。
3番手…庄司
東日本グループ選手権の通しに、ともえを加えた通しを実施した。停滞がないまとまった実施となったが、前回りの際の膝や、フットカットでのつま先の緩みに改善が見られなかった。今後の練習では、技の精度向上に加え、車輪などの新技の練習を行っていきたい。
4種目め…平均台
1番手…森
不安要素のある技を除いた、安定している構成で臨んだ為、全体的に流れがよく、余裕の見られる演技であった。一方で、開脚ジャンプの蹴り方が安定しておらず、開脚度不足が見られた。落下してもEスコアを6点後半に残せるよう、引き続き取り組んでいく。
2番手…稲垣
前大会と同じ構成で臨んだ。小さいふらつきはあったものの、目標としていた落下のない演技を実施することが出来た。しかし、ジャンプの開脚度不足が課題として残るため、今後はよりEスコアの高い演技が行えるよう努めていく。
3番手…庄司
東日本グループ選手権と同様の構成で臨んだ。東日本グループでは、側方倒立回転で落下してしまったが、今大会では落下のない演技を実施することができた。動きでは細部まで意識し、ふらつきの少ない実施だったが、ジャンプなどの技における後ろ脚の膝の緩みが見られたため、今後はより丁寧でふらつきのない実施を行いたい。
本大会は、前大会に引き続き、次大会に進むための大事な一戦であった。また、同時に、変更規則から一般規則へと適用規則が変わり、より正確な演技が求められる中での試技となった。これまでの慣れた構成や動きに頼るだけでは通用しない場面も多く、細かな技の正確性や演技全体の完成度が一層重視される内容であった。そのような状況下で、一つひとつの演技を丁寧に積み重ねることの大切さを再認識するとともに、今後は「難度を上げる」だけでなく、「美しさ・正確さを備えた演技」に磨きをかけていく必要性を強く感じた。全日本インカレに向けては、技の精度・安定感・演技構成の見直しを並行して行い、より高い完成度で臨めるよう取り組んでいきたい。
森は、一昨年、昨年と悔しい思いをした熊谷ドームという場所で、「攻める」よりも「確実に決める」ことに重きを置いた演技で臨んだ。その結果、4種目の合計Eスコアを目標としていた28点に載せることができ、無事に全日本インカレへの出場権を獲得できた。全日本インカレでは、今回の安定感をベースに、さらにDスコアの向上を目指した構成に挑戦し、より完成度の高い演技を目指していきたい。
稲垣は、1種目めのゆかで過失が出てしまったものの、残りの種目では過失なく通し切ることが出来た。一方で、各種目における技の精度や、ゆかでの動きの硬さ、段違い平行棒での肘や膝の曲がりなどが課題として挙げられる。残りの試合で納得のいく演技が出来るよう練習に励みたい。
庄司は、今大会で大過失のない演技を実施することができたが、ゆかのダンス系の技や、段違い平行棒、平均台の細部の意識など、改善点が多く残った試合となった。次の公式戦までは期間が空くため、できる技の精度を上げつつ、新技の練習を積極的に行っていきたい。
(記:森千紗、稲垣香花、庄司眞菜)
最後になりましたが、ご帯同くださいました塚田治夫会長(S47)、審判を務めてくださいました田口洸太郎先輩(H28)、村上涼平先輩(H28)、佐野浩平先輩(R3)、コーチを務めてくださいました首藤聡史先生ありがとうございました。また、本大会にはご多忙の中、三木康弘監督(S62)、永久千尋監督(H18) 、寺嶋政幸監督(H20)、松平定紀先輩(S51)、加藤直之先輩(S56)、丸山伸吾先輩(H14)、細川万梨子先輩(H18)、有江航優先輩(R2)、山﨑大司先輩(R4)、井上万由先輩(R6)、並びに多くの保護者の方にご観戦いただきました。この場をお借りして深く御礼申し上げます。
