心の筋肉

皆さまこんにちは。首藤です。

9月29日、国際交流の一環として、オーストラリア・ラグビー高校代表チームが慶應義塾高校(塾高)の授業見学とラグビー親善試合を行うために来校しました。オーストラリアの高校生にとって、日本の高校の授業はとても新鮮に映ったようでもとても楽しそうに見学していました。

オーストラリア・ラグビー高校代表との試合はスピード・テクニック・身長・体重共に塾高生とは大きな差があり、試合結果は塾高が3-85で敗れてしまいましたが、フィールドに指導者がいなくとも選手自身で戦い方を選択する選手の自立した姿、点差をつけられ困難な状況であっても果敢に攻める姿勢は素晴らしく、ラグビーから多くのことを学べました。

困難な状況に適応し立ち直る力のことを、心理学では「レジリエンス」と言い、「レジリエンス」の能力が高い人は、失敗しても復元できるしなやかを持つと言われています。また、自分が幸せ(大切)だと思える気持ち「自尊感情(セルフエスティーム)」も高いことが分かっています。

言い換えると「レジリエンス」は、メンタル面で復元する力を発揮する「心の筋肉」とも言えるでしょう。「心の筋肉」を鍛えるためにはどうすればよいのでしょうか。
色々と方法はあると思いますが、身近なところに目をむけてみれば…。

「〇〇先輩が久しぶりに体育館に来てくれた。」「宙返りが高くできた。」「コバチがキャッチできた。」「体育館掃除したら綺麗になって気持ちよかった。」「後輩に教えたらありがとうと言われた。」「今まできつかったトレーニングが少し楽になった。」というような小さな出来事を、幸せと感じ取れることができる感度の高いアンテナを張り、トレーニングと同じように継続的に続けて行くことが「心の筋肉」を肥大させ、強くするために大切なことだと感じています。

蝮谷体育館の恵まれた器具や施設面の環境に感謝の目が向けられがちですが、選手・指導者・OB・関係してくださる皆さまという環境もこれまでと同じように大切にしていきたいと思っておりますので、引き続き器械体操・トランポリンを温かく見守っていただければ幸いです。

最後に、新型コロナ感染症感染者数は徐々に減少傾向にありますがいまだに収束していない状況です。皆さまくれぐれもご自愛ください。