Coaches’ board

器械体操部コーチによるブログ

ルール

こんにちは、高校コーチの山﨑です。

1月も終わりを迎え、選手たちの練習内容も徐々に春先の試合を想定した内容に移り始めています。彼らのサポートをしつつ、私も自身の演技をしっかりと調整していきたいと思います。

最近指導をする中で考えるのですが、競技をしているみなさんは技と向き合う際にどれだけ「ルール」を持っているでしょうか。どの技をするにも、良い形で実施するために必要な条件があります。習得したい技に対して熟考し、必要な要素を分解して適切な条件付けの下で練習を積み重ねていけば、確実に成功に近づきやすくなるはずです。

今苦戦している技があったり、成長の限界を感じていたりするところがあれば、今一度よく考え、自分が前に進むための「ルール」を作ってみてください。

 

例えば床の後方3回ひねりを無欠点で実施したいとする時、我々に求められる条件は何でしょうか。十分な高さがあり、足割れや歪みのない空中姿勢で、余裕をもってひねり切り、着地準備局面を見せ、足幅10cm以内で着地を止め、かつ適切な着地姿勢で実施を終えること。このあたりでしょうか。前述のような「ベストな条件」を洗い出し、自分の実施と比較することで、不足している部分を発見しやすいのではないでしょうか。そして、その差を埋めるために必要な意識や練習を、その技に取り組む際の「ルール」として設定すると、迷いにくくなるかと思います。

 

適切なルールは本当に人それぞれなので、自分だけでは常に正しい方向に進むことは難しいです。実際に動いてみながら、その都度修正や更新が必要です。そのために指導者や共に練習をしている仲間がいると思います。身の回りの環境を最大限に活用しながら、ぜひとも自分の目指せる最高を求めて欲しいと思います。一緒に頑張りましょう。

Growth always comes with pain.

無から有を生み出すインスピレーションなど、そう都合よく簡単に湧いてくるものではありません。

コツをメモしたノートの山を引っ掻き回し、頭の中でイメージを繰り返し、実際にやってみて思い通りにいかず溜息をつき、あっという間に過ぎてゆく時間を気にし、身体の節々の痛みと戦い、iPadで撮影した映像をAirDropで自分の携帯に飛ばし、そのいずれにも不満を感じ削除し、自己の才能が尽きたらしいと絶望し、それでも黄金色のアミノバイタルを口に流し込み、入念にストレッチをし、食事にも気を使い、風呂では交代浴を繰り返す。決して気力を緩めてはなりません。

失敗の体験も、真に噛み締め味わわなければ次に生きてはこないと思います。失敗を十分味わい、身に染みてこそ、その体験が生き、より深みを増して成し遂げる本当の力となるのでしょう。

鴨長明の『方丈記』の冒頭にこんな一節があります。

“ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし”

簡単に訳せば、こんな感じでしょうか。
“川は常に流れていて、水は常に入れ替わっている。水面の泡も生まれては消えていき、ずっと留まっているような泡はない。これはまさに人も家も同じ”

常に同じものなんてないはずです。同じに見えても、常に変化しているはずです。同じ場所をぐるぐる円を描いて、戻ってきただけな気がして落ち込んでいたとしても、私たちは経験を積んでいる。失敗にしろ、成功にしろ、全く同じ場所ってことはないはずです。つまりは、円ではなく螺旋。一方向から見たら同じところをぐるぐるに見えても、きっと少しずつは上がってるか下がってるかしてるはず。その僅かな変化に気づき、鼓舞するのが今の私の役目だと思っています。

同じところでぐるぐる回りながら、それでも何かあるたびに上にも下にも横にも伸びていく。そうして、私たちが描く円も次第に大きく膨らみ、少しずつ螺旋はきっと大きくなっていくことでしょう。

苦痛はウェルカムなものではありませんが、いざやって来た時には成長の糧として、ベストを尽くし続け、刺激を与えられる人間になってほしいと思っています。

久永 将太

来年度の目標設定

慌ただしい年の瀬、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

おかげさまで器械体操部の1年間の練習・行事が無事終了しました。

ひとえに、選手・スタッフ・保護者・OB・応援してくださる皆様のご協力のおかげと感謝申し上げます。

さて、本日は目標設定についてお話ししたいと思います。

陸上で「立ち幅跳びの成績に及ぼす目標の効果」(1976 杉原・海野)という研究があります。その研究は、立ち幅跳びの目標設定をどの程度にすれば良い記録が出るのかを研究したものです。

A)目標を設定しない B)100%を目標に C)110%を目標に D)130%を目標に

皆さん、どの目標設定が良い記録を出せると思いますか?

結果として自己ベストの110%(C)の目標設定が最も良い結果が出たそうです。高すぎる目標(D)は漠然としすぎて具体性に欠けたり、無理をしすぎてオーバートレーニングになる可能性もあります。また、低すぎる目標(B)は、まだ余力があるにもかかわらず出せる力を最大限発揮しないため、成長を阻害する要因になるのかもしれません。そして、目標を設定しない(A)が最もパフォーマンスが低い結果になりました。

目標を達成させるためには、P(計画)D(実施)C(評価)A(改善)が重要となりますが、体操選手は、技を完成させるために、この手順を何度も繰り返しながら成長していきます。

また、体操はトライ&エラーの連続で、失敗からの立ち直るタフさも高校生・大学生は体操を通じて学ぶことができるでしょう。

自分自身の置かれた状況を的確に判断して計画を立てる力、そして机上の空論にしないための行動力と継続性。ぜひ、来年も一緒にチャレンジしてみませんか。

最後に、本年も大変お世話になりありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

慶應義塾 首藤聡史

分析が結果を保証する

こんにちは。塚田治夫です。
いよいよ師走、今年も残り数無い練習日です。ここで来年に向けて改めて現状を見直しましょう。来年の目標は一部残留、点数では78点平均です。これを達成するためには何をやるか。年末年始の休みに一度リラックスして、頭を柔らかくして考えてみましょう。
目標を立てたら、それは将来のゴールではない、来年絶対に達成しなければならないものです。やってみたら結果として出来たという数値ではありません。では実現するには何をどうするか。私はこの目標をいろいろな観点から考える必要があると思います。Dスコアー、Eスコア―は当然ですが、ただそれだけではないと思います。やはり分析が必要と思います。つまり、全体の分析、さらには個々の技の分析、通し全体の分析を行い、どれをどうすれば目標を達成できるのか。何が不足かを明確にする必要があると思います。もちろんそれだけでなく、基礎がちゃんと出来ているかも確認すべきです。その上で、自信を持って演技に臨めば絶対に達成できます。練習は楽ではないが、楽しみましょう。

全員で練習

こんにちは。塚田治夫です。
今年の大きな公式試合も終わり、来年に向けて新たな気持ちで練習とスタートしています。
日々厳しい練習を行っていますが、これは明日の為、来年の為、そして将来の為の練習です。
もちろん「言うは易し、行うは難し」であり、やっている本人は大変だろうと思います。
しかし、負けないでください。指導する先生、コーチも日々考えながら、来年はよい結果を出し、皆で喜び合う為に、自分達も厳しい時間を過ごしています。
ただ、厳しい練習をすることによって、身体に負荷がかかり、痛み、場合によっては怪我という事象が起きてきます。その場合いには、惑わず先生、コーチに相談してください。
無理してそのまま行くと禍根を残すことにもなります。体のメインテナンスは全く恥じることはありません。常に身体を管理しながら、最高の演技, 最高の結果を目指して頑張りましょう、我々は慶應義塾の代表です。プライドと自信を持って前進しましょう。