こんにちは。本日のリレー日記を担当させていただきます、法学部法律学科4年の森千紗です。
前回のリレー日記で私たちの主将が、器械体操部と後輩たちへの最大級のラブレターを残して締めくくりました。その後に続くと思うと少し荷が重く、名前順という小さな不条理も感じますが、私なりの言葉で4年間の足跡を残させていただこうと思います。
1年生の頃の私は、自分の器械体操に自信を持てずにいました。ルールも採点基準も分からず、平均台も跳馬も怖く、プロテクターの使い方すら怪しい。そんなおぼつかないスタートでした。同期にはジュニアから体操に向き合ってきた人が多く、だからこそ、部活における己の役割を見出すには体操そのものではなく、先生方や先輩へ別の形で貢献するほかないと思っていました。「はい」と答えることしかできなかった私は、体操そのものよりもこの場所に自分の居場所を築くことに必死だったように思います。
2年生になり、3人だった女子は気づけば同期2人きり。三木監督から「女子トップ」として任命されたのは、まさにこの頃です。責任という言葉が、急に重みを持ち始めました。新たに後輩を1人迎え、教えながら自分は全日本インカレを目指して、東日本インカレへ挑むシーズンでもありました。多くの期待を背負って臨んだ東日本インカレでは、平均台で三度も落下し、結果はリザーブ1。帰り道の悔しさと申し訳なさ、恥ずかしさは今も忘れられません。
3年生になると、努力が少しずつ形を成し始めました。グループ選手権では点数は40点台の大台にのり、予選2位で通過。これまでの努力が報われたかのような順調な試合でした。
しかし「今年こそは」と挑んだ東日本インカレでは、段違い平行棒で倒立不認定による技数減点4.0。その動揺を抱えたまま平均台に立ち、前宙も後宙も落下。結果はリザーブ2。3年目も全日本には届きませんでした。
そんな私とは対照的に、部の流れは前へと確かに進んでいきました。女子は団体を組める5人まで増え、同期の稲垣は全日本へ。男子は一部昇格を目指して励む、入部して以来最も活気があるこの時期に、私だけが次の目標まで遠く、情熱が薄れていく感覚に押しつぶされそうでした。また、真剣に向き合ってきたつもりの後輩達から退部の話があったことで、競技も女子トップの役割も、どちらも思うように果たせなかったのだと痛感しました。さらに追い打ちをかけるように、突然宙返りができなくなる時期が訪れ、約3ヶ月の間、それを隠しながら、ただどうしようもなく部活をこなすだけの日々が続きました。
4年生、全日本インカレに挑戦できる最後のシーズンが幕を開けました。技が思うように戻らない焦燥感と、その一方でSFCから新たに二人の後輩が入部してくれた安堵と期待。その相反する感情を抱えながらの日々でした。私は難度を追い求める道ではなく、Eスコアで勝負する道を選びました。それが完璧な選択だったとは言えませんが、自分の体操と正面から向き合う上では、わずかに心が楽になった瞬間でもありました。東日本インカレ直前、これまでお世話になった先生方や先輩方から届いた、温かい言葉を今でも覚えています。自分の演技は、自分一人の努力だけで形になったものではないのだと、遅ればせながらやっと心から実感しました。
大学4年間も、部内戦の最後の演技も、「終わりよければすべてよし」だったと、今は静かに思えます。
そう思えるまでに、共に励んだ同期に支えられてきたのだと、引退した今あらためて感じています。
私が4年間、どんなに挫折しても完全に自信を失わずにいられたのは、いつも傍で私のどんな言葉も受け止め否定せず、常に一緒に部活をしてくれた香花がいたからです。感情の揺れが大きい私が、後輩の前で少しでも堂々とした先輩でいられたとしたら、その陰で香花が私の弱さを受け止め続けてくれたからです。最後に一緒に全日本インカレ出られて本当に良かった!3年間、待っててくれてありがとう。
そして、妥協せず自分と向き合い続けた智也、マネージャー業務の幅を広げ、どんな事態にも持ち前の万能さで対応し続け、部を支えてくれた万葉、ブレない軸と高い競技力を保ち、理想の副将像を体現した有輝、体面を気にしがちな私とは対照的に、自分で体操との向き合い方を選び抜き続けた星海、唯一無二の存在感と安心感を持って主将を全うし、皆が自由に部活に向き合える環境を作ってくれた陽空。
入部当初、部内に器械女子の先輩が一人もおらず、どこにも頼る場所がないような孤立感を抱えていた私ですが、気づけば尊敬できる同期に恵まれ、審判をお願いすれば休日を割いて駆けつけてくださる先生方、練習を見に来てくださる先輩方、そして試合のたびに遠方まで応援に来てくださる多くの方々に支えられていました。
さらに引退試合には、SFC体操部の顧問の先生や後輩たちまで会場に足を運んでくれて、胸がいっぱいになるほどの温かさを感じました。
そんな皆さんに囲まれて引退を迎えられたことは、私にとってこれ以上ない幸せであり、誇りです。
改めまして、未熟だった私を支え、励まし、導いてくださったすべての皆さまに、心より感謝申し上げます。この4年間でいただいた温かさや学びは、これから少しずつでも違う形で返していけたらと思っております。
拙い文章となってしまいましたが、以上で本日のリレー日記とさせていただきます。
大切で貴重な時間を器械体操部にて過ごさせていただきまして、本当にありがとうございました。