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 こんにちは。本日のリレー日記を担当させていただきます、理工学部物理情報工学科3年の黒沢星海です。

 前回のリレー日記を担当した釜屋くんは、つい先日21歳を迎え、それまでの1年間を振り返っておりましたが、かくいう私もちょうど昨日、21歳を迎えました。彼が言うように、本当にこの1年間はあっという間だったなという感想に尽きます。幼稚舎体操教室を通じて様々な小学生と関わった昨年度、彼ら彼女らが見た私の背中は、私が幼い頃に見て感じた大学生たちのそれであったでしょうか。もうすっかり大人になってしまったのだなという焦燥のような、哀愁のような、寂しい気持ちを抱えつつも、残り少ない学生生活を心の底から楽しもうというやる気にも満ち溢れています。

 2024年1月、人生最高に苦しい時期を過ごしました。冬の長期オフが終わってまもなくしてインフルエンザに罹り、身体もままならないまま月末の期末試験がやってきました。部活に行っても思うように身体は動かないし、病に伏していたことで予定していた学習計画が狂い、試験勉強も思うように進められずフラストレーションが募る一方でした。部活も学問も、ましてや私生活も、すべてが思い描いたとおりに進まない状況に、絶望の渦に飲み込まれていたことをいまでも思い起こせます。そんなときに訪れた転機が、とある先輩と飲みに行った日にありました。私はその先輩に、すべてとは言わずとも、心の中に蠢く負の気持ちを打ち明けました。私自身、中々人に相談することがない人間であると自覚しているため、やはり相当辛かったのだと改めて回想されます。その先輩はただ穏やかに、淡々と私の話を受け止め、「路頭に迷うことがあってもいい。」と言葉をくださいました。大学生活も折り返しに近づこうとしているなか、思い描く未来に到底近づかない現状に焦りを感じていた私には、少し意外なアドバイスでした。ただ、心配性でビビりでネガティブな私には、とてもありがたいアドバイスでした。この先この道を進んだとして、どのようなリスクがあるだろうか、と勘案してしまう性分であるがゆえに、決断ができず後悔した経験は数え切れません。先輩の言葉は、そんな性分をいとも簡単に吹き飛ばしてくれる、路頭に迷ったっていいのだから思うように突き進むべきだ、というように私に勇気を与えてくれました。それ以来、私の2024年の目標として「思うままに強く行動する」を掲げ、自分の直感を信じて、能動的な気持ちを信じて、さまざまな選択のもと歩みを進めています。

 満ちることは無いし、未だ祈りもない。けれども、訳分からないほどに落ちる日にもちゃんと意味があり、立てば転ぶようにできて繰り返す。幼い彼ら彼女らが見る私の背中は、輝いていてほしいと思います。ただその輝きは、何者をも退けるような眩しいものではなく、人が集まり手を重ねるような暖かいものでありたいと、そう願います。

 長い文章となってしまいましたが、以上で本日のリレー日記とさせていただきます。ご精読ありがとうございました。