第74回慶同対抗体操競技定期戦大会観戦記

2025年10月27日(土)、同志社大学京田辺キャンパスにて行われました、第74回慶同対抗体操競技定期戦大会の観戦記をご報告いたします。

関係者の皆様は、For OBOGのページから動画も見られますので、ぜひそちらと併せてご覧になってください。

まず初めに女子団体観戦記をご報告いたします。

女子団体…森千紗(法4)、稲垣香花(商3)、柄本莉奈(政1)、福佐美友(環1)

1種目め…ゆか

1番手、柄本

今回は柄本にとってのデビュー戦となり、タンブリングでは大きな過失は見られなかった。しかし、2回転ターンの回転不足による1回転ターンへの難度落ちや、しゃがみターン1回の転倒による技の不認定など、ダンス系の項目の課題が目立った。今後はこれらの箇所を改善し、演技構成表に記載したDスコアを確実に獲得していきたい。

2番手、稲垣

全日本インカレから難度を落とした構成で臨んだ。前日練習で2回転ターンに不安が残ったものの、しっかりと回り切ることが出来た。また、タンブリングでは着地が全て1歩以内に収まり、全体としてまとまった演技であった。

3番手、森

全日本インカレと同じ構成で臨んだ。通し慣れた演技構成であったため、全体的にまとまりがあり、Eスコアを8点台に載せることができた。部内戦では、構成を大きく変え、出場する予定なので、最後の演技として綺麗に締め括れるよう練習に励んでいきたい。

2種目め…跳馬

1番手、柄本

1本目は転回を実施した。練習での課題であった胸の落ちは目立たなかったが、腰の反りによる第二空中局面の伸びが不足し、着地は大きく2歩踏み出す形となった。2本目は、転回半分ひねりを実施した。1本目と同様、腰の反りが見られたが、ひねりのタイミングが合い、着地は後ろ1歩におさえられた。

2番手、福佐

今回は福佐にとってのデビュー戦となり、1本目は転回を実施し、着地をまとめることができた。しかし、2本目では転回半分ひねりを実施し、二歩踏み出したことでラインオーバーとなった。また、以前から課題であった手の突きが斜めになったことで半分ひねりとして不認定であった。

3番手、森

1本目、2本目ともに転回1回ひねりを実施した。1本目は突きが入り、良い実施となったが、2本目は突きが甘く点数が落ちる実施が見られた。

3種目め…段違い平行棒

1番手、福佐

け上がりと逆手前回りを繋げることができず、停滞してしまった。しかし、フットカットを掴み、高棒け上がりと下り技が繋がった演技を実施することができた。今後は停滞のない演技を目指すとともに、フットサークルとともえの習得に取り組んでいきたい。

2番手、稲垣

全日本インカレと同じ構成で臨んだ。序盤の前フットサークルで勢いがつきすぎて2周回ってしまったものの、停滞することなく演技を実施した。部内戦では、ほん転倒立を構成に組み込めるよう、残りの練習に励んでいく。

3番手、森

全日本インカレと同じ構成で臨んだ。全体的に流れが途切れず、また倒立の角度や雄大性も見られる実施であったが、倒立のつま先やキメで甘さが見られる演技となった。部内戦でも出場するので、つま先まで緩みのない完璧な演技を行えるよう、練習を続けていきたい。

4種目め…平均台

1番手、福佐

演技の前半はふらつきの少ない演技を実施することができたが、その後の交差開脚ジャンプ、側方倒立転回で落下してしまった。今後は技の安定性を高め、振り付けの丁寧な演技ができるよう練習していきたい。

2番手、柄本

日々の練習の成果を発揮した演技をすることができた。側転やジャンプは小さなふらつきに抑え、落下はなかった。また、しゃがみターン1回を綺麗に実施できた。その分、動きでのふらつきや足首の硬さや膝の曲がりが目立つ実施となった。今後は、動きに重きを置いて、Eスコアの向上を目指していきたい。

3番手、稲垣

全日本インカレと同じ構成で臨んだ。側方宙返りで大きなふらつきがあったものの、全体を通して落下はなかった。部内戦でも落下のない演技が出来るよう、完成度をより高めていきたい。

今大会は、昨年度に続き団体優勝を懸けた大事な一戦であり、1年生2人にとっては大学でのデビュー戦でもあった。結果として全種目で演技を揃えることができ、20点という大差をつけて団体優勝を果たし、良い試合経験となった。ここから新人・交流戦や霜月杯が控えているため、気を引き締め、Eスコアでも高く評価される演技を目指して練習を積んでいきたい。

森にとっては引退前最後の対抗戦であり、今年このメンバーで挑む最初で最後の団体戦でもあったため、優勝を目標に練習を重ねてきた。結果として20点差で団体優勝を勝ち取り、個人でも出場種目すべてで種目別優勝を達成でき、安堵している。部内戦ではゆかと段違い平行棒に新構成で臨む予定であり、後悔のない引退を迎えられるよう、残りの時間を大切に過ごしていきたい。

稲垣は、引退前最後の対抗戦であった。出場種目をノーミスで通し切り、団体優勝をすることを目標としており、無事に達成することが出来た。1週間後に行われる部内戦で満足のいく演技が出来るよう、残りの練習に取り組んでいきたい。

柄本は、今回がデビュー戦であり、全体を通して大過失なく通し切ることができたことにより種目別で入賞するなど良いスタートを切れた。また、来週の部内戦、そしてこれから立て続けにある霜月杯と新人戦に向けた実践的な練習の大切さを実感する試合となった。細部にまでこだわり、Eスコアの向上を意識をした練習を頑張っていきたい。

福佐は、今回がデビュー戦であり、不安要素を抱えながらの演技となった。技単体だけでなく通しとしての安定性を高める重要性を痛感させられる試合となった。これからは、試合を意識した練習を積み重ね、全体を通して質の高い演技を実現できるよう取り組んでいきたい。

(記:森千紗、稲垣香花、柄本莉奈、福佐美友)

続いて男子団体観戦記をご報告いたします。

男子団体…小澤智也(文4)、釜屋有輝(政4)、立花陽空(法4)、小田切伊織(総3)、伊藤利樹(理2)、吉田一真(法2)、浅黄大楽(経1)、篠田晴三朗(文1)、辻岡大歩(法1)

1種目め…ゆか

1番手、浅黄

今大会は浅黄にとってデビュー戦であったが、緊張せずに演技することができた。後方抱え込み宙返りは今までの通しで1番着地をまとめることができた。倒立移行ではもたついてしまったため、部内戦までにスムーズに行えるようにしていきたい。終末技である前方抱え込み宙返りは、過去の通しや前日練習でも止まっていただけに悔しい結果となった。

2番手、小田切

新たに、1節目に前方伸身1回ひねりから前方抱え込み2回宙返りのシリーズを入れた構成に挑戦した。回すことになってしまう部分が大きく、着地を狙うことができず前に転倒する結果となってしまった。しかし、そのあとは終末までまとまった実施をすることができた。今後は下半身の強化を図り、余裕をもった着地で実施できるようにしていく。

3番手、立花

今大会は右足の痛みがあったため、構成の難度をやや下げて臨んだ。1節目と最終節で着地が大きく乱れ、全体としてEスコアが伸び悩む結果となった。一方で、動きの部分や静止技の秒数をこれまで以上に意識したことにより、演技全体として大きなインパクトを与えることができたと感じている。来週の部内戦でも床に出場予定であるため、着地を確実にまとめ、安定した実施を行えるよう練習を重ねていきたい。

2種目め…あん馬

1番手、辻岡

全日本インカレから新たに2つの技を組み込んだ構成で臨んだ。序盤のDフロップは成功したが、その後のロスで落下した。再度ロスを実施し、技は認定されたものの、2度目の落下をしてしまった。通し切ることはできたものの、新技の完成度の低さが目立った。今後は演技の質を高めつつ、トンフェイにも挑戦していきたい。

2番手、小田切

新たにEフロップを入れた構成で臨んだ。緊張も相まってか、演技序盤から縮こまったり、軸が見られなかったりする旋回が目立ち、落下が複数回出る演技となってしまった。技術面の問題でなく、心理面の課題であるように感じる。来週の部内戦でもあん馬は実施する予定であるため、問題点を明確にしつぶし込めるようにしていく。

3番手、立花

今大会は、苦手種目ではあるものの、インカレでのリベンジとして臨んだ。試合直前まで構成の変更を試みていたが、十分に調整できず、最終的にはインカレと同じ構成での演技となった。演技中は慌ててしまう場面もあったが、終末技まで流れを保つことができ、結果として優勝を収めることができた。慶應義塾大学の代表として臨んだ最後のあん馬演技であり、着地を決めた瞬間の喜びはこの上なく大きなものであった。

3種目め…つり輪

1番手、伊藤

6種目の中で現状最も安定して通せる種目で、今回は新しくけ上がり脚前挙を加えて演技に臨んだ。練習で成功したことは一度もなく、試合でもそのまま練習通りの結果となった。難度が低い技での通しである以上、クーゲル以降のつま先の割れや宙返り下りの着地など、細かい点までこだわり抜いて霜月に向けて準備していきたい。

2番手、吉田

吉田にとって1年振りのつり輪の演技であった。序盤のけ上がり脚前挙での足の下がりが出てしまったものの、ヤマワキやほん転倒立では雄大な実施をすることが出来た。来年の試合では終末技でD難度以上の技をすることを目標に練習に取り組んでいく。

3番手、小澤

全日本インカレの構成から、下り技をバラバノフに変更した。終盤の倒立が十分に納まらずに終末技に向かってしまい、ギリギリの実施となったが、なんとか耐えて大過失なく終えた。1週間後の部内戦ではジョナサンとヤマワキからの連続で実施する予定なので、より余裕のある実施ができるよう練習していきたい。

4番手、釜屋

全日本インカレから新たに振り上がり十字とヤマワキを入れた構成を実施した。冒頭3つの力技は決めることができたが、ヤマワキから振り上がり倒立で肘が曲がり、下り技も前に転倒する形となった。練習でも成功率が低い部分でもあったので、1週間後の部内戦までにしっかり調整していきたい。

4種目め…跳馬

1番手、篠田

カサマツハーフを実施した。足の振り上げと突き手のタイミングが上手く合わず、後ろに転倒してしまった。いつもと違う環境でもしっかりと器具に合わせ、安定した実施をしていきたい。また、来年度にはアカピアンを跳べるよう、脚力の強化とひねりの感覚を磨いていきたい。

2番手、伊藤

ロイターを蹴った直後に足を残しておけず、高い角度で突きにいってしまい、回転がかかりすぎて着地がまとまらないのが課題だったが、今回も修正しきれずに転倒してしまった。部内戦でも跳馬の演技で転回を実施する予定のため、脚を残して前に突きにいくことをより意識して、練習していきたい。

3番手、辻岡

カサマツを実施した。直前アップで助走が合わず、不安が残った状態での本番であったが、着地のまとまった実施をすることができた。今後はアカピアンを練習し、来シーズンまでに完成度を高めていきたい。

4番手、立花

右足に痛みがあったため、当初はユルチェンコ1回半ひねりを予定していた。しかし、同志社大学の跳馬に合っていたこともあり、ユルチェンコ2回ひねりに挑戦した。前日練習や当日の会場練習では、助走やロイター板の硬さに苦戦し、納得のいく感覚を掴むことができなかった。それでも本番では「突っ込まないこと」だけを意識し、思い切り跳ぶことに集中した。最高に満足のいく実施とは言えないものの、現状で出せる最大限の演技をやり切ることができた。

5種目め…平行棒

1番手、辻岡

全日本インカレと同じ演技構成で臨んだ。大きな乱れなく、良い流れで通し切ることができた。今後はDツイストの練習を行い、来シーズンに安定した演技を実施できるようにしていく。

2番手、篠田

全日本インカレの構成にバクダンを加えて臨んだ。多少膝曲がりや姿勢不良による減点はあったものの、初めて大会で実施したバクダンを成功させることができてよかった。今後はバクダンの後処理にまで気を遣い、減点の少ない演技をしていきたい。

3番手、吉田

全日本インカレと同様の構成で臨んだ。演技中盤の支持系の技であるツイスト、ディアミドフでの手ずらしがあり、目標であるEスコアを8点台に乗せることが出来なかった。

4番手、小澤

全日本インカレと同様の構成で臨んだ。大過失こそなかったものの、車輪での持ち替えでのミスやDツイストの納め方などに課題が残った。部内戦では、細部までこだわった美しい演技を披露したい。

6種目め…鉄棒

1番手、小田切

全日本インカレと同様の演技を実施した。演技途中に足が攣ってしまうアクシデントが発生し、不安の中で演技を進めることになってしまった。その影響か全体として雄大さに欠けるたり力を使ったりという場面が目立った。技術外の課題は事前に解決できるものが多いため、準備という面から確認していきたい。

2番手、小澤

全日本インカレで使えなかったピアッティを取り入れた構成に挑戦した。ピアッティの実施は少し切り返しが甘く、近づいてしまったものの、しっかりバーを掴んでエンドーに繋げることができ、終末技の着地も止めることができた。練習では車輪に繋げられそうな良い実施も出ている為、部内戦では今回より大きなピアッティができるよう、調整していきたい。

3番手、釜屋

今大会の最終演技者として緊張感を持って演技に臨むことができた。最初のアドラーハーフを倒立近くで決めると、その後の伸身トカチェフ、開脚トカチェフも肘が伸びた位置で掴み、最後の着地も止めることができた。つり輪でのミスから切り替え、最後に決め切ることができたのは非常に良かった。

今大会は、現役の器械男子部員全員が揃って出場する初めての試合となった。急きょメンバー変更が生じるアクシデントもあったものの、インカレ後から来年に向けて調整してきた新しい技を取り入れた通しを披露でき、手応えのある内容だったと感じている。課題としては、落下が目立ったあん馬や、新技を成功させた後の処理など、まだまだ冬場に修正すべき点が数多く残っている。これからの練習で一つひとつ改善し、完成度を高めていきたい。また、同志社大学の部員と大学の垣根を越えて互いに応援し合う姿は非常に印象的であり、改めてこの大会の素晴らしさを実感することができた。

小澤は、今回が最後の対抗戦であり、かつ全日本インカレ後の試合ということもあり、いくつかチャレンジをした試合であった。急遽出場することになったつり輪では、早慶戦以降使えなかったバラバノフをなんとか成功させることができ、平行棒では課題は残しつつも大きなミスなく演技をすることができ、1番こだわっていた鉄棒ではピアッティを成功させただけでなく、着地も止めることができ、良い対抗戦の締めくくりとなった。1週間後の部内戦では、現役最後の演技となるので、最後の着地まで決め切れるよう、残りわずかな練習を大切にしていきたい。

釜屋は、最後の対抗戦ということで例年以上に挑戦の意味を込めた試合にすることができた。つり輪では自身最高難度の構成で臨み、ミスはあったものの自分らしさを存分に発揮することができた。1週間後にはいよいよ引退試合となる部内戦が迫っているので今回の反省を踏まえ、最後はノーミスで終われるよう努めていきたい。

立花にとって4年目の慶同戦は、インカレでの悔しさを晴らすことができただけでなく、昨年以上に部員同士の絆を深められたことが何より嬉しかった。試合中には、両校の選手が垣根を越えて応援し合い、喜びを分かち合う姿があり、その光景は来年から自分が出場できない寂しさを感じる一方で、この伝統がいつまでも受け継がれてほしいと強く願わせるものだった。私にとって、この3日間は特別な時間となった。

小田切は、来年以降を見据えた新技を実施する機会として、挑戦的な演技が多かった。しかしながら、緊張や練習不足によるミスが出てしまう結果となった。このミスは後ろ向きなものではないため、今回の経験を経て来週の部内戦や来年以降のインカレに向けて進め方を今一度確認していきたい。

伊藤は初の慶同戦で思い描いたような演技をすることができず、悔しさの残る結果となった。一方で、大学始めの選手など、自分と似たような境遇の選手の演技を間近で見ることができたこと、加えて他大学の同期とのつながりを持てたことは、今後の競技人生において貴重な刺激になった。この経験を決して忘れることのないように胸にしまい、日々の練習に繋げていきたい。

吉田は、昨年度ほとんど練習をすることが出来なかったつり輪で、難度は落としたもののノーミスで演技をやり切れたことは大きな収穫であった。公式試合は来年までないため、ここから冬場の期間でしっかり要求を揃えた上でEスコアを残すことができるよう補強や技練習に励んでいきたい。

浅黄は、自分にとって初めての試合を緊張することなく、むしろ楽しんで行うことができたが、楽しむことができただけにもっと試合に出たいという気持ちも強くなった。また今回の遠征を通して、いかに自分が恵まれている環境で練習しているかが分かった。部内戦や霜月杯までに残されている時間が短いため、少しでも成長できるよう練習に励んでいきたい。

篠田は、2種目のみの出場ではあったが、来年度に向けての課題が浮き彫りになった。跳馬も平行棒も共に共通してフィジカル面の弱さが目立つ結果となったので、今後はより一層補強メニューに注力していきたい。

辻岡は、あん馬で2度の落下があったものの、新技に対する理解度が上がった。1週間後の部内戦までに質を高めるとともに、今大会の収穫を活かし、冬場の練習と補強に努めていきたい。

(記:小澤智也、釜屋有輝、立花陽空、小田切伊織、伊藤利紀、吉田一真、浅黄大楽、篠田晴三朗、辻岡大歩)

最後になりましたが、帯同を務めていただきました塚田治夫会長(S47)、そして、本大会の開催にあたり、ご指導・ご支援を賜りました三木監督(S62)、誠にありがとうございました。また、今回の試合には御多忙の中、関和男先輩(S43)、松平定紀先輩(S51)、加藤直之先輩(S56)、安藤伸樹先輩(S57)、大西芳裕先輩(S58)、岩垂英彦先輩(S61)、黒井一実先輩(H10)、田口洸太郎(H28)、佐伯雅斗先輩(R7)並びに多くの保護者の方々にご観戦いただきました。この場をお借りし、深く御礼申し上げます。