第70回慶同対抗体操競技定期戦大会 観戦記

2021年11月7日(日)、同志社大学京田辺キャンパスにて行われました、第70回慶同対抗体操競技定期戦大会の観戦記をご報告致します。

まず初めに女子個人観戦記をご報告致します。

 

女子個人…福岡由唯(環4)

 

1種目め…跳馬

屈身ユルチェンコ跳びを実施した。流れのある跳躍であったが、着地は前に手を着いてしまった。種目別第3位に入賞したものの、着地のミスが悔やまれる演技内容であった。

 

2種目め…段違い平行棒

最初のけ上がり倒立は丁寧に実施したが、続くフット飛びはスピードをもらえず器具上停止してしまった。その後の翻転倒立を流れ良くに決めると、続くツイスト1回ひねりを正確に実施した。最後の後方抱え込み2回宙返り下りの着地は小さく前に1歩に抑えた。種目別第2位に入賞したものの、中過失が悔やまれる演技内容であった。

 

3種目め…平均台

最初の横側宙を流れ良く実施すると、続くバク転~後方伸身宙返りも確実に決めた。その後の縦側宙を丁寧に実施すると、続く後方抱え込み宙返りも難無く決めた。その後の開脚ジャンプの連続は正確に実施したものの、続く横向き1回ひねりジャンプはバランスを崩し落下してしまった。演技再開後、その後のしゃがみ立ち1回ターンを流れ良く決めると、最後の屈身アウエルバッハ宙返り下りの着地は小さく前に1歩に抑えた。種目別第1位入賞に相応しい減点の少ない雄大な演技内容であった。

4種目め…ゆか

最初の足上げ1回ターンをスムーズに実施したが、1節目の後方抱え込み2回宙返りの着地は大きく後ろに6歩動いてしまった。2節目の前方伸身宙返り1回ひねりは大きく横に4歩に抑えると、その後の開脚ジャンプの連続を雄大に決めた。続く2回ターンを正確に実施すると、その後のポパジャンプを丁寧に決めた。最後の後方伸身宙返り1回半ひねりの着地は後ろに転倒してしまった。種目別第3位に入賞したものの、着地のミスが悔やまれる演技内容であった。

 

今大会は、両校の男女選手が交互に演技を行う試合形式で、私にとって最後の対抗戦であった。結果としては個人総合で3位入賞したもののミスが多く、反省点が残る演技内容であった。しかしながら、いつもとは違う環境で調整の難しい中、最後まで諦めず演技し慶應女子の存在感を示すことは出来たと感じている。今後は、3週間後に控える部内戦/引退試合に向け、観客を魅了する美しい体操を目指し精進していきたいところである。

 

(記:福岡由唯)

続いて男子団体観戦記をご報告致します。

男子団体…金子航大(商4)、泉颯真(法2)、伊保内啓佑(政1)、浦口優(商1)、西尾颯馬(薬1)

1種目め…ゆか

1番手は西尾。1節目の後方抱え込み2回宙返りの着地を小さく前に1歩に抑えると、2節目の前方伸身宙返り1回半ひねりの着地は小さく後ろに1歩に抑えた。3節目の前方伸身宙返り〜前方伸身宙返り1回ひねりの着地を小さく前に1歩に抑えると、その後の脚上挙、伸肘倒立は丁寧に決めた。4節目の後方伸身宙返りの着地をピタリと止めると、最後の後方伸身宙返り2回ひねりの着地もピタリと止めた。種目別第2位に相応しい丁寧な演技であった。

2番手は伊保内。1節目の前方抱え込み宙返り1回ひねり〜前方伸身宙返り2回半ひねりの着地を小さく後ろに1歩に抑えると、2節目の抱え込み月面宙返りの着地は大きく後ろに1歩動いてしまった。3節目の後方伸身宙返り2回半ひねり〜前方伸身宙返り半ひねりの着地をピタリと止めると、4節目の前方伸身宙返り1回半ひねりの着地をピタリと止めた。5節目の後方伸身宙返り2回ひねりの着地もピタリと止めると、その後のフェドルチェンコ、伸肘倒立を落ち着いて実施した。最後の後方伸身宙返り3回ひねりの着地は小さく前に2歩動いてしまった。種目別優勝に相応しい思い切った、雄大な演技であった。

2種目め…あん馬

1番手は西尾。最初のセアをスムーズに決めると、今回新しく取り入れた、その後のシュテクリAを落ち着いて実施した。続く伏臥〜横移動を流れ良く決めると、その後のシュテクリBはバランスを崩してしまい、落下してしまった。演技再開後、再度シュテクリBを実施したが、落下してしまった。続くBバックもバランスを崩し、落下してしまったが、最後の旋回倒立450°ひねり3部分移動下りは無難に決めた。

2番手は伊保内。最初のセアをしっかりと実施すると、続くDフロップを正確に決めた。その後の横移動を丁寧に実施すると、続くロスを雄大に決めた。その後のシュテクリBを難なく決めると、続く伏臥は確実に実施した。その後のシュテクリAを落ち着いて決めると、続く逆リアをスムーズに実施した。最後の倒立450°ひねり3部分移動下りはひねりがかからず、B難度となってしまった。種目別第2位に入賞したものの、下りに悔しさが残る演技であった。

3番目は金子。最初のとびダブルセア〜とびセアひねりを雄大に決めると、続くDフロップを落ち着いて実施した。その後のとび横移動を丁寧に決めると、続くDコンバインは少しバランスが崩れたものの持ち堪えた。その後のシュテクリB〜シュテクリA〜伏臥を難なく実施すると、最後の逆リア倒立3部分下りはバランスが崩れかけたものの、何とか決めた。種目別優勝に相応しい素晴らしい演技であった。

3種目め…つり輪

1番手は泉。最初の肩転位を確実に決めると、続く後ろ振り上がり十字懸垂を力強く実施した。その後のヤマワキを雄大に決めると、続く後ろ振り上がり支持〜脚前挙〜伸肘倒立を丁寧に実施した。その後のほん転倒立をしっかりと決めると、最後の抱え込み月面宙返り下りの着地は大きく後ろに4歩動いてしまった。種目別第3位に入賞したものの、終末技に悔いが残る演技内容であった。

2番手は伊保内。最初の肩転位を落ち着いて決めると、続くけ上がり脚前挙を正確に実施した。その後のクーゲルン〜ヤマワキを流れ良く決めると、続く後ろ振り上がり支持〜脚前挙〜屈腕屈身力倒立を丁寧に実施した。その後のほん転倒立をスムーズに決めると、最後の抱え込み月面宙返り下りの着地をピタリと止めた。種目別第2位に相応しい丁寧な演技であった。

3番手は浦口。最初の振り上がり中水平〜け上がり中水平を力強い実施で決めると、続くほん転倒立は丁寧に実施した。その後の後ろ振り上がり倒立〜ヤマワキを雄大に決めると、続く伸肘倒立をスムーズに実施した。最後の抱え込み月面宙返り下りの着地はピタリと決めた。種目別優勝に相応しい力強い演技であった。

4種目め…跳馬

1番手は伊保内。アカピアンを実施した。突きの手が抜け、高さの無い跳躍となってしまい、着地は座り込むような形で後ろに大きく1歩動いてしまった。種目別第2位に入賞したものの、納得のいく演技にはならなかった。

2番手は浦口。ドリックスを実施した。勢いのある実施だったが、着地は大きく横に1歩動いてしまった。種目別優勝に相応しい勢いのある演技であった。

5種目め…平行棒

1番手は西尾。最初のけ上がりを落ち着いて実施すると、続く伸肘倒立を難なく決めた。その後のヒーリーをしっかりと実施すると、続くツイスト倒立を丁寧に決めた。その後の腕支持前振り上がり〜後ろ振り倒立は振り戻ってしまい、もう一度行った。最後の後方屈身2回宙返り下りの着地は前に手を付いてしまった。種目別第3位に入賞したものの、満足のいく演技にはならなかった。

2番手は伊保内。最初のけ上がり開脚抜き倒立はバーに足がついてしまうも、続くヒーリーは雄大に実施した。その後のピンコ〜腕支持後ろ振り上がり開脚入れ支持〜伸肘倒立を丁寧に決めると、続くツイスト倒立を正確に実施した。その後の腕支持前振り上がりを難無く決めると、最後の後方屈身2回宙返り下りの着地は大きく前に1歩に動いてしまった。種目別第2位に相応しい落ち着いた演技であった。

3番手は金子。最初の棒下宙返り倒立を実施すると、続くピンコ〜腕支持後ろ降り上がり前方屈身宙返り支持は勢いがあまり、手を前に2歩動かしてしまった。その後の棒下宙返り支持〜脚前挙〜伸肘倒立を難なく決めると、続くツイスト倒立を美しく実施した。その後の車輪倒立を流れ良く決めるとら最後の後方屈身2回宙返り下りの着地は小さく後ろに1歩に抑えた。種目別優勝に相応しい美しい演技であった。

6種目め…鉄棒

1番手は泉。最初のヤマワキを雄大に決めると、続くエンドーを落ち着いて実施した。その後の前方車輪〜移行を確実に決めると、続くシュタルダー〜シュタルダーひねりをスムーズに実施した。最後の伸身月面宙返り下りの着地は大きく前に1歩動いてしまった。種目別第2位に相応しい丁寧且つ雄大な演技内容であった。

2番手は伊保内。最初のヤマワキ〜エンドーを落ち着いて実施すると、続くアドラーハーフは前に倒れて落下してしまった。その後の開脚トカチェフを雄大に決めると、続くシュタルダー〜シュタルダーひねりを難なく実施した。最後の伸身新月面宙返り下りの着地は小さく後ろに2歩動いてしまった。種目別第3位に入賞したものの、落下を伴う悔しさが残る演技となった。

3番手は金子。最初のヤマワキ〜エンドーを流れ良く決めると、続くツォリミンを雄大に実施した。その後の伸身トカチェフを正確に決めると、続く開脚トカチェフも落ち着いて実施した。その後のホップターンを難なく決めると、続くシュタルダー〜シュタルダーひねりをスムーズに実施した。その後のエンドー1回ひねり片大逆手を確実に決めると、最後の伸身月面宙返り下りの着地をピタリと止めた。種目別優勝に相応しい、ほぼ完璧な演技でこの試合を締め括った。

今大会は、昨年、新型コロナウイルスの影響により開催することができなかったため、2年ぶりの慶同戦となった。また、今シーズンの団体メンバーによる最後の団体戦であり、いくつかミスが出たものの、今シーズンを締め括るに相応しい試合であった。金子は今大会が最後の対外試合であったが、これまでの練習の成果を存分に発揮する素晴らしい演技で最後を締め括った。泉は鉄棒で全日本インカレ、早慶戦と納得のいく実施ができなかったが、今大会では納得のいく、丁寧な実施ができた。伊保内は度重なる怪我による不調が続く中、最後まで諦めず、6種目を通し切った結果、個人総合優勝を果たす事が出来た。浦口はいつもと違う環境に合わせるのを苦手としている中、上手く合わせることができた。そしてつり輪、跳馬双方共に、優勝に相応しい演技を行うことができた。西尾は新しく取り入れた技を入れた演技を通したが、新しい技に集中するあまり、失敗しにくい技で失敗することが多く、反省すべき内容となった。今後は部内戦、そして来年を見据えて明確な目標のもと練習に励んでいきたいところである。

(記:伊保内啓佑、浦口優、西尾颯馬)