第47回東日本トランポリン競技選手権大会 観戦記

2023年9月9日(土)~2023年9月10日(日)、ヤマト市民体育館前橋にて行われました、第47回東日本トランポリン競技選手権大会の観戦記のご報告いたします。

個人競技Cクラス女子…永野祐里(商3)、内田祥子(経1)
個人競技Aクラス男子…上田乃維(環3)、金子慶汰(政1)

個人競技Cクラス女子
内田祥子
1,フルシート(1回ひねり腰落ち)
2,スイブル(腰落ち~半ひねり腰落ち)
3,ハーフスタンド(腰落ち~半ひねり立つ)
4,タックバウンス(抱え込みジャンプ)
5,ハーフピルエット(半ひねりジャンプ)
6,ストラドルバウンス(開脚ジャンプ)
7,シート(腰落ち)
8,スタンド(腰落ち~立つ)
9,ストラドルバウンス
10,タック前宙(前方抱え込み1回宙返り)

新技のタック前宙を入れた構成で挑んだ。1・2本目で足が開き、3本目で伸びきることができず、足が開いた。4本目で抱えが小さく、5本目で肘が曲がった。6本目で膝が曲がり、姿勢が大きくなった。7本目で腰が曲がり、8本目で伸びきれず膝が曲がった。9本目で膝が曲がり姿勢が大きくなり、10本目はうまく踏み込めず、回転不足のため尻餅をついたため、着地減点となった。前半はリズムよく演技ができたが、つま先の乱れや肘の曲がりが目立った。また新技の前宙で着地がうまくできず、大きく減点されてしまった。今後の練習では宙返りの精度を上げ、減点されない技になるよう磨きをかけていきたい。

永野祐里
1,レイアウトバック(後方伸身1回宙返り)
2,ストラドルバウンス
3,タックバック(後方抱え込み1回宙返り)
4,タックバラニー(前方抱え込み1回宙返り半ひねり)
5,ストラドルバウンス
6,ハーフピルエット
7,ストラドルバウンス
8,タックバウンス
9,パイクバック(後方屈身1回宙返り)
10,パイクバラニー(前方屈身1回宙返り半ひねり)

過去最高難度の構成で挑んだ。1本目でしっかり踏み込めず、足が開いた。2本目で大きく前方に移動すると共に膝が曲がり、姿勢が大きくなった。3本目で肩を倒しすぎたため抱えが作れず、開きで腰が曲がった。4本目で足が開き腰が曲がった。4本目の着地でバランスを崩したため5本目で左に移動し、さらに膝が曲がり姿勢を作れなかった。6本目で伸びきれず足が少し開いた。7本目で抱えが大きくつま先を伸ばせず、8本目で姿勢を作れなかった。9本目でベッドの中心に戻したものの、踏み込みの際に膝が曲がり、抱えのつま先が揃わず姿勢が大きくなった。10本目で足が開き、腰が曲がった。今回の構成は、宙返り以外の技を演技点が狙いやすい技にして挑んだにもかかわらず、アップでは上手くできていた1本目が崩れたことで焦ってしまい、1本1本を意識した演技が出来ず、今大会での目標としていた39点に届かない演技となってしまった。直前のアップの取り組み方などを今一度見直し、緊張に飲まれない演技ができるよう練習に取り組んでいきたい。

個人男子Aクラス予選
金子慶汰
1,パイクルディーアウト(前方屈身2回宙返り1回半ひねり)
2,タックダブルバック(後方抱え込み2回宙返り)
3,タックルディーアウト(前方抱え込み2回宙返り1回半ひねり)
4,タックバック
5,パイクバラニーアウト(前方屈身2回宙返り半ひねり)
6,パイクダブルバック(後方屈身2回宙返り)
7,タックバラニーアウト(前方抱え込み2回宙返り半ひねり)
8,タックハーフインハーフアウト(後方抱え込み2回宙返り1回ひねり)
9,レイアウトバラニー(前方伸身1回宙返り半ひねり)
10,パイクハーフインハーフアウト(後方屈身2回宙返り1回ひねり)

<1回目>
全日本学生選手権、全日本予選で使用した構成で挑んだ。1本目~4本目までを順調に決めたが5本目で前方に移動し6本目で回転不足により膝が曲がった。7本目でベッドの中心に戻し、8本目も同様に回転不足のため膝が曲がった。10本目で姿勢が大きくなってしまった。全体的に落ち着いた演技を行うことができた。また、全日本学生選手権にて更新した自己ベストを大きく上回る点数を出すことができたのは喜ばしいことである。

<2回目>
2本目で大きく後方に移動したが3本目で真ん中に戻した。6本目で回転不足のため、腰が折れた。7本目・8本目と安定したリズムで実施することができたが、9本目で回転がかかりすぎてしまい前方に移動するとともに手が乱れた。10本目は体勢が後ろに崩れてしまっていたため、種目をタックバックに変更し、ダブルカウントとなり、また抱えが大きく減点となった。また着地が乱れ減点となった。前半は落ち着いて技を実施することができたが終盤で焦りによる姿勢の不完全さや種目違いが目立つ演技となってしまった。

上田乃維
1,パイクバラニーアウトトリフィス(前方屈身3回宙返り半ひねり)
2,パイクハーフインハーフアウト
3,タックバラニーアウトトリフィス(前方抱え込み3回宙返り半ひねり)
4,パイクフルインフルアウト(後方屈身2回宙返り2回ひねり)
5,パイクルディーアウト
6,パイクハーフインルディーアウト(後方屈身2回宙返り2回ひねり)
7,パイクバラニーアウト
8,タックハーフインハーフアウト
9,タックバラニーアウト
10,ミラー(後方伸身2回宙返り3回ひねり)

<1回目>
2本目で大きく後方へ移動し、3本目で膝が曲がった。また、ベッドの中心に戻したが、4本目で膝が曲がり姿勢を崩した。5本目で大きく後方へ移動し体勢が崩れたため、6本目で種目をレイアウトバックへ変更した。また大きく後方へ移動した。7本目・8本目で腰が曲がり、9本目で抱えが大きくなり、10本目で膝が曲がった。着地が乱れ、着地減点となった。

<2回目>
1本目で抱えが大きく、2本目で大きく後方に移動し、ブルーマットに着地したため1本目中断となった。今大会は、9月の連戦の2戦目であり、少し疲労が溜まっている状態での臨戦となった。このような連戦の中でも、身体の状態を健全に保ちつつ試合に臨める身体のコンディショニングを学んでいきたい。今年に入ってから成功体験が少なく、ネガティブな心持ちで試技に臨んでしまった。試合に向けての臨み方を見直し、少し視点を変え、ポジティブな臨み方ができるようにしていきたい。今週末には国体、その次には全日本が控えているため、今回の反省を活かし、より強気な姿勢で試合に臨んでいきたい。

シンクロナイズド競技Aクラス男子
上田乃維、金子慶汰ペア
1,パイクルディーアウト
2,タックダブルバック
3,タックルディーアウト
4,パイクバック
5,パイクバラニーアウト
6,パイクダブルバック
7,タックバラニーアウト
8,タックハーフインハーフアウト
9,レイアウトバラニー
10,パイクハーフインハーフアウト

<1回目>
3本目は回転不足のため互いに膝が曲がった。4本目で上田が回転不足のため膝が曲がり、足がわずかに開き、後方に移動した。5本目で金子が前方に移動し、上田はうまく踏み込めずパッド付近での跳躍により体勢を崩し、6本目で大きく右へ移動し、パッドに触れ、6種目中断となった。同時性は高かったが落ち着きのない演技となってしまった。

<2回目>
2本目で回転不足のため、上田の膝が曲がり、3本目で回転不足のため互いに膝が曲がった。また、1本目~3本目までは金子の高さが安定せず、タイミングがズレたが、4本目以降は互いが息を合わせ、揃えることができた。4本目で回転がかかりすぎたため、金子の腕が乱れた。8本目で上田が後方に移動し、高さが下がったため、タイミングがズレた。9本目で回転不足のため互いに膝が曲がった。体勢を崩した金子がその勢いのまま10本目で大きく後ろに移動し、膝が曲がり、アウトバウンスでブルーマットに着地したため減点となった。

<決勝演技>
2本目で回転不足のため、互いに膝が曲がり、上田は大きく右へ、また後方に移動した。また、上田の高さが下がったため、タイミングがズレた。3本目で回転不足のため金子の膝が曲がると共に前方へ移動した。4本目で金子がベッドの中心に戻したが体勢を崩し、5本目で前方へ移動し、回転不足のために膝が曲がった。6本目で上田が回転不足のため膝が曲がると共に大きく後方に移動した。その後はタイミングを揃え、7本目~9本目まで順調に決めたが、10本目で金子の姿勢が大きく、減点となった。着地では金子の腕が乱れ減点となった。全体的に落ち着きのない演技であったが、高い難度の構成を大きな過失なく通しきったことにより見事優勝を決めた。

今大会は、全日本トランポリン競技選手権大会予選会に出場した上田、金子にとっては1週間後の大会、永野、内田にとっては全日本学生選手権以来の大会で前大会から日が浅い中で出場したものだった。大会の内容としてはシンクロナイズド競技Aクラス男子で上田・金子ペアが優勝という喜ばしい成績を残せた一方で、全体としては演技点の低さや安定感の欠如に課題が多く残る結果となった。これからの練習ではそれらに焦点を当て、より一層美しく慶應らしい演技を目指し、大会を想定した緊張感のある練習を行っていきたい。

最後になりましたが、審判を務めてくださいました、日垣博考先輩(H29)、浅見杏樹先輩(R3)ありがとうございました。また、今大会は御多忙の中、石川潤先輩(H31)にご観戦いただきました。この場をお借りし、深く御礼申し上げます。


(記:上田乃維、永野祐里、内田祥子、金子慶汰)