第39回東日本学生体操競技グループ選手権大会 観戦記

4月28日(日)、日環アリーナ栃木にて行われました、第39回東日本学生体操競技グループ選手権大会の観戦記をご報告いたします。
関係者の皆様は、For OBOGのページから動画も見られますので、ぜひそちらと併せてご覧になってください。

まず初めに男子団体観戦記をご報告します。
男子団体…伊保内啓佑(政4)、浦口優(商4)、小澤智也(文3)、釜屋有輝(政3)、黒沢星海(理3)、小田切伊織(総2)

1種目め…跳馬
1番手…黒沢
伸身カサマツを実施したが、身体の反応がいつもより出てしまい後ろに着地が乱れてしまった。課題であった跳躍の軸ブレは改善することができたが、第1局面での足割れは引き続き課題として意識改革を行っていきたい。空中局面での着地準備や回転のコントロール技術を磨くとともに、アカピアンを実施できるように練習に努めていく。

2番手…小澤
伸身カサマツを実施した。怪我の影響で練習が詰められていなかったが、確実な実施で
後ろ1歩に留めた。怪我の状態を見つつ、アカピアンを夏の試合に使えるよう練習していく。

3番手…釜屋
アカピアンを実施した。着地はまとまったものの空中局面での乱れが目立ち、Eスコアは8点半ばで止まった。伸身姿勢で跳躍するための練習として、ポリンボードを使ってひねりをかける練習も今後は取り入れていきたい。

4番手…伊保内
アカピアンを実施した。着地の際にラインを出てしまい、得点が伸び切らなかった。高さのある跳躍だっため、Eスコアは8.65を獲得した。入りの脚の開きが目立つため、今後は丁寧な実施をしていきたい。

5番手…浦口
アカピアンを実施した。雄大な跳躍を行い、明確に準備姿勢を示した上で着地までまとめることができた。今後は安定してドリックスを実施できるよう、練習を積んでいきたい。

6番手…小田切
アカピアンを実施した。兼ねてからの課題であった第一局面は改善され、ひねりに余裕のある実施に見えた。しかし着地を狙いに行き過ぎたために準備動作が早くなってしまい、ラインオーバーをしてしまう結果となった。

2種目め…平行棒
1番手…黒沢
構成を変更することなく演技に臨んだが、1種目めでの身体の反応を踏まえてやや力んでしまい、序盤から倒立姿勢が乱れてしまった。その後も力を抜くことができず、下り技でも転倒してしまった。通しのクオリティは向上させられているため、本番でのメンタルやフィジカルの準備を整えていきたい。また、夏の試合に向けて技の練習を貪欲に行っていきたい。

2番手…小澤
昨年から変わらない構成を実施した。序盤は倒立が落ち着かず、ティッペルトやツイストは倒立に収められなかった。しかし終末技の前は倒立を落ち着かせることができ、着地も止めることができた。それぞれの技の終わりの倒立を収める練習とと新たな技の練習を並行して行っていきたい。

3番手…浦口
昨年と同様の演技構成で臨んだ。車輪〜モイ〜チッペルトのぶら下がり系の技を流れ良く実施し、終末技の着地も止めることができた。東日本インカレに向けて、D難度の向上にも取り組みたい。

4番手…伊保内
昨年と同様の演技構成で臨んだ。いつも通りの落ち着いた実施をし、多くの技で倒立のキメが入った演技となった。今後も終末技まで着地を狙えた演技を心掛けたい。

5番手…釜屋
翻転倒立を新たに入れた構成を実施した。繊細な技であったが無事成功させ、全体として落ち着いた演技をすることができた。平行棒は技が未だ少ないので通し練習と並行して新技の練習も行っていきたい。

6番手…小田切
ツイストを新たに入れた構成を実施した。昨年から実施しているグループ3の技は練習時から成功することがなく、本番でも失敗する結果となった。東日本インカレまでに構成を見直しつつ成功率を高める練習をしていく。

3種目め…鉄棒
1番手…黒沢
平行棒から切り替えて、やや脱力して演技することができた。全体的にまとまった演技を実施することができたが、倒立のキメや着地など、演技のレベルを上げるために意識が必要であると感じた。それらの課題を改善させると同時に、技の引き出しを増やしていけるよう様々な動きに挑戦していきたい。

2番手…浦口
4月初頭に腰を怪我した為、Dスコアを大きく落とした構成で臨んだ。そのため、終始落ち着いて演技を行うことができ、終末技の着地まで完璧に決めることができた。今後の試合に向け、腰の様子も伺いながらDスコアの向上に取り組んでいきたい。

3番手…小澤
閉脚シュタルダー持ち替えを新たに入れた構成を実施した。最後までミスなく通し切ることはできたが、個々の技の角度など、クオリティの面での課題は残った。今後は移行など簡単な技でも減点をされないさばきを追求する練習をしていきつつ、昨年から取り組んでいる伸身トカチェフやツォリミンを通しに組み込んでいきたい。

4番手…釜屋
開脚トカチェフを新たに入れた構成を実施した。練習でもかなり苦労した技であったが、無事成功させることができ、また倒立のキメや着地といった細かい所まで意識できたことでEスコアを8.3にまで伸ばすことができた。鉄棒は平行棒同様、技が少ないので今の現状に満足せず、新技の練習も行っていきたい。

5番手…小田切
昨年度の試合で離れ技が離せなくなり、不安の残る中での演技であった。恐怖心はあったが、無事離すことができ最後の着地まで意識した演技ができた。来年度のルール改正に向けて今後はアドラー系の技や新たな離れ技の習得をしていきたい。

6番手…伊保内
昨年からアドラーを新しく入れた構成で臨んだ。コールマンで落下をしてしまったものの、演技再開後2度目の挑戦をし、キャッチに成功した。アドラーもスムーズに行うことができ、着地まで止めることができた。今後は離れ技の精度を上げていきたい。

4種目め…床
1番手…黒沢
新たに前方屈身2回宙返りと終末技として前方伸身宙返り2回ひねりを取り入れた構成で臨んだ。助走のテンポ感を意識することで全体的に重心を外さないでゆかを蹴ることができた。今回、4節中1節しか着地が止まっていないため、着地のトレーニングを行っていくとともに、Dスコアを向上させるために練習を積んでいきたい。

2番手…小澤
怪我の影響でDスコアを下げた構成で臨んだ。跳馬と同様練習が詰めておらず、不安のある中での演技だったが、大過失を出すことなく終えた。しかし着地の準備や姿勢まで意識できている実施は少ないので、着地の多い種目だからこそこだわって練習していきたい。

3番手…釜屋
前方2回ひねり〜伸身前宙のシリーズを新たに入れた構成を実施した。少し蹴りが詰まってしまったが着地はまとめることができた。しかし、最終節の後方2回半ひねりではひねりの軸がぶれたことで着地が乱れてしまった。全体として着地まで狙いにいく演技ができてきたので今後も着地や着地姿勢を意識した演技を行っていきたい。

4番手…浦口
鉄棒同様に、腰の影響でDスコアを落とした構成で臨んだ。あまり慣れていない演技であることもあり、着地の乱れが目立った。夏に向けて着地の精度の向上に注力し、確実に点数の残せる種目としてさらに昇華させていきたい。

5番手…小田切
最終節では着地が乱れたものの、全体的に落ち着いた実施ができたように思える。課題であった前方系の技に関しては蹴り位置の改善が見られた。床は着地動作での減点が多いため、今後は着地練習を重点的に取り組んでいく。

6番手…伊保内
1節目の抱え込みムーンサルトで着地が大きく乱れるも、その後は安定した着地を見せ、後半3節は全て着地を止めることができた。ビッグタンブリングの安定性が低いため、技を変更することも視野に入れて練習を積んでいきたい。

5種目め…鞍馬
1番手…黒沢
4月の練習では1度も落下した記憶が無いくらい通しの練習が定着しており、やや不安要素であったDフロップも旋回のスピードと手の速さを意識して綺麗に実施できた。しかし、演技後半のシュテクリBでやや押し負けたのち、終末技で倒立が上がりきらず落下してしまった。通しの磨き方はこの冬を通してかなり学ぶことが出来たので、引き続き通しの自信をつけつつ、試合本番に同様の気持ちで臨めるよう工夫を行っていきたい。

2番手…小澤
昨年と同様の構成で臨んだ。当日の会場練習で交差技のスイングで合わせられず、不安の残る中での演技だった。冒頭のバックセアーで少し詰まった実施になると、その後の旋回も落ち着かず、シュテクリBで落下してしまい、落下した後も下り技がC難度になってしまい、悔いの残る演技となった。普段の練習ではあまりミスの出ない種目なので、積極的に新しい技を通しに取り入れていきたい。

3番手…浦口
昨年と同様の構成で臨んだ。本番まで通し練習を幾度も重ねてきたことから、前日練習ではうまく器具に合わせきれなかったものの、本番では落下なく通し切ることができた。夏に向けて、Dコンバインを取り入れつつ、更なる安定感の向上に注力していきたい。

4番手…伊保内
コンバインとフロップを入れた構成で臨んだものの、2技目のコンバインで落下してしまった。どのような状況でも通し切る精神性を手に入れなければならないため、今後はより環境負荷をかけた練習を行っていきたい。

5番手…釜屋
リーニンとトンフェイを新たに入れた構成を実施した。全体として足の割れやぶつかりの無い落ち着いた通しをすることができた。今後もあん馬は落下のない安定した演技を第一に取り組んでいきたい。

6番手…小田切
昨年度と同じ構成を実施した。会場練習ではポイントを押さえよい感触が得られたが、本番ではサークルが小さくなってしまい、シバドで落下してしまった。通しの安定度は上がってきているため、胸を使った大きな旋回を意識しつつDスコアの上昇にも努めていきたい。

6種目め…つり輪
1番手…黒沢
け上がり十字とけ上がり脚前挙の持ち込みを意識して丁寧な前半の演技を実施することができた。その後も全体的に丁寧な演技を心がけた。振動系の技や下り技の技術がまだ未熟であるため、基礎に取り組み難度向上に繋げていきたい。また、トレーニングにも励み、中水平を使えるようにしていきたい。

2番手…小澤
昨年と同様の構成で臨んだ。3分アップでほん転倒立で担ぐような実施になり、本番も同様のミスを犯してしまった。やり直して技を取ったが、その後の終末技で回転不足で前に転倒してしまった。

3番手…浦口
Dスコアを少し落とした内容で臨んだ。終末技の着地は完璧に決めたものの、振動倒立系の技での揺れや中水平の精度の低さが目立ち、Eスコアが伸び悩んだ。夏に向けて、終末技の難度向上と、力技の向上に注力していきたい。

4番手…小田切
Dスコアが低いため、完成度を意識して実施した。最後の着地は乱れたものの、全体的にまとまり高得点を出せた。つり輪は苦手意識があるが6種目の中で一番の課題種目であるため、積極的に練習をしていきたい。

5番手…伊保内
当初下りをルドルフにする予定で試合に臨んだが、会場の器具に合わせきれず、サルトハーフでの下りとなった。着地以外はまとまった実施を見せ、高いEスコアを獲得した。今回は会場で急遽演技を変更したため、今後はどのような状況でも決められる技術を手に入れたい。

6番手…釜屋
アザリアンを新たに入れた構成を実施した。6種目めの疲労のある中で力技を2つ実施して通しきることができたのは非常に大きな収穫だった。全日本インカレに向けて振り上がり中水平にもチャレンジしていきたい。

本大会は、昨年の全日本インカレの反省を元に取り組んできた練習を確かめる場となった。試合ではミスが出たものの互いにカバーし合い、ほとんどの種目で5演技を揃えられた。しかし、一番注力してきた鞍馬で2人しか通し切ることができず悔しい結果となった。月末には東日本インカレが控えているため、再度チームとしての結束力を高めていきたい。
伊保内は、良い仕上がりで試合に臨んだものの、練習通りの動きが出せず、悔しさの残る試合となった。続く東日本インカレでは、練習で成功させるための練習ではなく、試合で成功させるための高負荷の練習を心掛けたい。
浦口は、4月初頭に急性腰痛により一時練習が停滞してしまい、直前にギリギリで調子を合わせての出場となった。しかし、Dスコアを落とした上で落ち着いて演技をすることができ、自己ベストを更新することができた。特に、器具系4種目の着地を完璧に決めるなど昨年の課題であった「本番力」をうまく改善できていた点が大きく結果に左右したと考えられる。夏に向けて、Dスコアの向上にも取り組みつつも、本番に確実に決め切ることができる準備を続けていきたい。
小澤は、怪我の影響もあり、一部構成を変更して臨み、前半はある程度まとめられたが、後半種目はミスを複数出してしまった。6種目の通し練習を詰めていなかったことが主な原因とみられるので、怪我の状態と相談しつつ、練習を重ねていきたい。
釜屋は、冬場の練習の成果を結果として残すことができた。昨年の夏からDスコアを約2点上げ、今大会に臨んだが、6種目ノーミスで個人総合の自己ベストも更新することができた。直近では国体予選や東日本インカレも控えているのでこの現状に満足せず、平行棒、鉄棒を中心にDスコアの向上を図っていきたい。
黒沢は、冬場の練習を経て新たな構成や技に挑戦しつつも、通しの完成度を高めてきたが、本番の空気感や身体の反応にやや手こずり、課題の残る試合となった。国体予選、東日本インカレへと今回の通しを丁寧に行うことを意識して練習に臨み、夏の試合に向けて通しの型とメンタルコントロールを完成させていきたい。
小田切は、新たな技を入れず演技の完成度を上げて試合に臨んだ。失敗は複数出たものの、試合に対する心理的負荷が減ったように感じる。種目ごとの課題点は明確なため、来月の東日本インカレに向けて克服し、安定して結果を残せられるようにしていく。

(記:伊保内啓佑、浦口優、小澤智也、黒沢星海、釜屋有輝、小田切伊織)

続いて男子個人観戦記をご報告します。
男子個人…西尾颯馬(薬4)、吉田一真(法1)

1種目め…平行棒
1番手…西尾
昨年度の構成からヒーリーを除き安定感を重視した構成で臨んだ。しかし、ピータースで肩が前に出る形になり落下してしまった。また、終末技の屈伸2回宙返りでも回転不足により前に転倒してしまった。基礎であるスイングに問題があるため、早急に修正し高いEスコアを安定して出せるようにしたい。

2番手…吉田
安定感を重視し、昨年と同じ構成で臨んだ。しかし下り技である後方屈伸二回宙返りでは着地で後ろに転ぶ形となってしまった。終末技は狙って着地を止めに行くことができるクオリティにしてEスコアを残し、しっかりと点数を稼ぐことのできる種目にする。

2種目め…鉄棒
1番手…西尾
新たに後方とび車輪と伸身宙返り1回ひねり下りを取り入れた構成で臨んだ。良い流れで演技を進められていたが、終末技の着地で前に転倒してしまった。体力不足が課題であるため、練習の回数を重ねることにより難なく着地を狙いにいけるようにしたい。

2番手…吉田
前日練習での怪我があったため新しく取り入れる予定であったギンガーを抜いた構成に変更した。 Dスコアを落とした事で体力に余裕ができ、終末技の後方伸身2回宙返り1回ひねり下りを止めることができたが、中技の実施が全体を通して倒立に決まり切らなかった。中技も丁寧に実施できるよう努めていきたい。

3種目め…床
1番手…西尾
今回から後方伸身宙返り2回半ひねり〜前方伸身宙返り、後方伸身宙返り1回半ひねり〜前方伸身宙返り1回ひねり、後方伸身宙返り3回ひねりの3技を取り入れた構成で臨んだ。Dスコアをかなり上げた構成であるため、練習を特に積んできた種目であったが、後方伸身宙返り2回半ひねり〜前方伸身宙返りで着地が低くなってしまい納得のいく演技にはならなかった。失敗した部分を重点的に練習していくことで演技全体の安心感に繋げられるようにしたい。

2番手…吉田
従来の構成に前方伸身宙返り二回ひねりを追加して実施した。演技全体を通して高い位置で着地をとることが課題であったが、試合本番では準備姿勢のとれた余裕のある着地が出来た。演技に安定感が出てきたため、夏にはDスコアを上げて試合に臨めるようにする。

4種目め…あん馬
1番手…西尾
昨年から演技を変更せず高いEスコアを出すことが目標の種目であった。しかし、疲労により全体的に旋回が小さくなり、終末技前では肘が曲がったことで落下してしまった。改めて旋回の質を見直し、演技の後半でも小さくなってしまわないよう意識して練習していきたい。

2番手…吉田
この種目はこれまでの練習で最も成功率が低く不安要素であったため、落下しないことだけを意識して演技した。今回は落下せずに演技することができたが、まだシュテクリBでの肩のブレや逆リアー倒立下りのスムーズさに欠けるなど課題が多く残っているため、安定感のある演技を目指し練習に励んでいく。

5種目め…つり輪
1番手…吉田
倒立からのジョナサン、ヤマワキのスピード感に欠けることが課題であった。試技会では認定されないことが多くあった中で今回は停滞なく実施して認定された事は良い収穫になった。今後の課題としてはまず終末技をD難度以上にし、安定して12点以上を取れるよう努めていく。

2番手…西尾
新たにけ上がり脚前挙支持、十字懸垂を取り入れた構成を実施した。あまり失敗しやすい技を入れずに減点を抑えた演技を目指していたが、ほん転倒立で前に振り戻ってしまった。要求を満たすため終末技の難度を上げる必要があるが、こういった部分で失敗してしまわないように、技術と体力両方の面で改善に取り組む。

6種目め…跳馬
1番手…西尾
伸身カサマツを実施した。他種目で失敗続きであった中、唯一失敗せずに演技できたことは安定感という面で評価できる。しかし、膝の曲がりや脚割れなどは引き続き課題として取り組む。

2番手…吉田
伸身カサマツを実施した。出来栄えとしては着地で少し後ろに跳ねてしまった程度であったが、高さ、回転力共に次の技に繋げられる余裕はない。奥の手が突き負けないよう入り姿勢の改善や足の振り上げ力をつけて雄大な実施を目指していく。

西尾は、全体を通して失敗がかなり多く出てしまい、悔しさの残る結果となった。失敗した原因を追究し、1ヶ月後の大会では大過失無しの演技にするだけでなく、高いEスコアも狙える余裕を持つことを目標に練習していく。
吉田は、一種目めの平行棒で出たミスを後の種目に引きずらずに六種目通し切ることができ、メンタル面での成長が見られる試合となった。演技構成としては去年と比べて格段にDスコアが上がっているわけではないため、夏場のシーズンに合わせて技を追加した上で細部まで意識の行き届いた丁寧な演技をすることを目標に練習していく。

(記:西尾颯馬、吉田一真)

続いて女子個人観戦記をご報告します。
女子個人…稲垣香花(商2)、森千紗(法3)

1種目め…跳馬
1番手…稲垣
1本目は転回跳び、2本目は転回跳び1回ひねりを実施した。1本目の着地は大きく2歩動いてしまったが、2本目は上手くまとめることができた。今後は着手時の倒立姿勢を改善しつつ、より難度の高い技にも挑戦していきたい。

2番手…森
1本目、2本目ともに転回1回ひねりを実施した。2本とも第一空中局面で腰折れがみられたが、着地は前一歩で抑えた実施となった。次の大会からは抱え込みツカハラを跳べるよう練習に取り組んでいく。

2種目め…段違い平行棒
1番手…稲垣
昨年と比べて構成に変化はないものの、停滞なく演技を通し切ることができた。しかし、前フットサークルを入れられず、予定よりDスコアが低い実施となった。今後はけ上がり倒立、ほんてん倒立、車輪を構成に入れられるよう練習に取り組んでいく。

2番手…森
け上がりからの開脚振り上げ倒立は角度が足りない実施となり、続くフットカットは片足がのらず前に飛び出る実施となった。高棒での停滞後、本大会から新しく取り入れたほんてん倒立〜車輪は角度減点があるものの最後の下り技まで繋げられた。今後は減点のない倒立姿勢の取得、後方2回転宙返り下りを取り入れられるよう練習に励んでいく。

3種目め…平均台
1番手…稲垣
昨年と同じ構成で臨んだ。序盤の転回でふらつきがあったが、全体としてはふらつきの少ない安定した演技となった。ジャンプでの開脚度の減点や動きの大きさが不十分であることが課題として残る。今後はDスコアを向上させるべく交差ジャンプ座の上がりやアクロバットの連続の練習に励んでいく。

2番手…森
交差開脚の上がりは開脚度が足りない減点の多い実施であった。続くジャンプ連続を丁寧に実施し、今大会から取り入れた後方宙返りを多少のふらつきはあるものの台上に抑えた。今回演技構成を落下の少ない演技に変更したため、初の大過失無しの演技を行うことができ、10点台にのせることができた。上がりを前方宙返りに変更した通しを東日本インカレに向けて積み重ねていく。

4種目め…床
1番手…稲垣
昨年と同じ構成で臨み、全体としてまとまった実施を行えた。しかし、平均台と同様に、ジャンプの開脚度や動きの大きさが不十分であることが課題である。今後は後方1回半ひねりや前方1回ひねりにも挑戦していきたい。

2番手…森
非常に良い流れで最終種目を迎えることができ、いつも以上に細部までこだわった演技をすることができた。夏に向けて前後ともにひねりを増やした技に着手し、演技に入れられるようにしていきたい。

本大会は、今シーズンを戦うために突破すべき最初の関門であった。結果として、2人とも4種目大過失無しの演技を行い、森は2位通過、稲垣は6位通過と昨年より大きく順位を上げ東日本インカレに駒を進めることができた。これを成功体験として大事にしつつ、慢心せず今後も大過失がない演技を基本にできるよう練習に励んでいきたい。
稲垣は、昨年から構成に変更がなく、3月から通し練習を始めていたため、比較的落ち着いて試合に臨むことができた。今後はDスコアを上げつつ、東日本インカレでも安定した演技ができるよう練習を重ねていきたい。
森は、昨年より演技構成を大きく変えて挑んだ。通しの練習を例年より早くはじめた結果、昨年から7点あがった40点台にのせることができた。これに慢心せず、一般規則でも同じ点数が取れるよう安定した演技を目指し練習を重ねていく。

(記:稲垣香花、森千紗)

最後になりましたが、チームリーダーを務めてくださいました首藤聡史先生、審判を努めてくださいました村上涼平先輩(H28)、佐野浩平先輩(R3)ありがとうございました。また、本大会にはご多忙の中、三木康弘監督(S52)、岡﨑隆誠監督(H6)、塚田治夫会長(S47)、松平定紀先輩(S51)、加藤直之先輩(S56)、岩垂英彦先輩(S61)、並びに多くの保護者の方にご観戦いただきました。この場をお借りして深く御礼申し上げます。