2024年10月12日(土)〜14日(月)、福井市体育館にて行われました、第61回全日本トランポリン競技選手権大会の観戦記をご報告いたします。
個人競技男子…上田乃維(環4)、金子慶汰(政2)、寺沢健太(理1)
シンクロナイズド競技男子…上田乃維・寺沢健太ペア、金子慶汰・河江公庸選手(スポーツクラブ テン・フォーティー所属)
個人競技男子予選
金子慶太
1,パイクフルインバラニーアウト(前方屈身2回宙返り1回半ひねり)
2,タックダブルバック(後方抱え込み2回宙返り)
3,パイクルディーアウト(前方屈身2回宙返り1回半ひねり)
4,タックハーフインハーフアウト(後方抱え込み2回宙返り1回ひねり)
5,タックルディーアウト(前方抱え込み2回宙返り1回半ひねり)
6,パイクダブルバック(後方屈身2回宙返り)
7,パイクバラニーアウト(前方屈身2回宙返り半ひねり)
8,パイクハーフインハーフアウト(後方屈身2回宙返り1回ひねり)
9,タックバラニーアウト(前方抱え込み2回宙返り半ひねり)
10,パイクフルインフルアウト(後方屈身2回宙返り2回ひねり)
<1回目>
初出場である今大会では大会の雰囲気に飲まれることなく、自分らしい演技をすることを目標に臨んだ。3本目で回転不足により膝が曲がり、4本目で後方に移動した。5、6本目で回転不足のため膝が曲がり、大きく後方に移動した。7本目でベッドの中心に戻したが、8本目で腰が折れ後方に移動した。9本目でベッドの中心に戻し、10本目で潰しが大きくなった。全体的に落ち着いて演技を行うことができ、懸念点であったメンタルコントロールの点に改善の兆しが見えた。
<2回目>
2回目は攻めた演技を行うことを目標に臨んだ。1本目で回転不足のため膝が曲がり、3本目で焦って技をかけた事による回転不足のため膝が曲がり後方に移動した。4本目でベッドの中心に戻したが、5本目で片膝が曲がった。6本目をタックバック(後方抱え込み1回宙返り)に変更し、リズムを取り戻したが、7本目で回転不足のため膝が曲がり、前方へ移動した。8本目で回転不足のため膝が曲がり、9本目で大きく前方に移動した。10本目で焦って技をかけたため、タックフルインフルアウト(後方抱え込み2回宙返り2回ひねり)に変更したが、回転不足となり膝が曲がった。アウトバウンスで後方に移動しブルーマットに着地したため減点となった。1本目から焦りが見られる、自らの調整力の低さが露呈した演技となった。今後は演技のリズムが崩れた時の調整にも焦点を当てて練習をしていきたい。
寺沢健太
1,タックバラニーアウトトリフィス(前方抱え込み3回宙返り半ひねり)
2,パイクハーフインハーフアウト
3,パイクルディーアウト
4,タックハーフインハーフアウト
5,パイクフルインバラニーアウト
6,パイクフルインフルアウト
7,タックフルインバラニーアウト(前方抱え込み2回宙返り1回半ひねり)
8,タックフルインフルアウト
9,パイクバラニーアウト
10,パイクダブルバック
<1回目>
今大会は、前回大会である東日本選手権から大幅に難度点を上げて臨んだ。1本目はベッドの中心で決めたが、2本目で大きく後方に移動した。3本目でベッドの中心に戻し、4本目は美しく決めた。5、6本目で回転不足により腰が折れ、7本目で大きく後方に移動し回転不足により腰が折れた。8本目をタックダブルバックに変更し、ベッドの中心に戻したが回転不足により腰が折れた。9本目で大きく前方に移動し、ブルーマットに着地したため8種目中断となった。全体的にリズムは悪くなかったが、7本目のミスを立て直すことができず中断してしまった。
<2回目>
1本目はベッドの中心で美しく決めたが、2本目で後方に大きく移動し回転不足により腰が折れた。続く3本目でベッドの中心に戻し、4本目も美しく決めた。5本目で回転不足により腰が折れ、6本目で回転不足により膝が曲がった。7本目で斜め後方に移動しパッドに着地したため6種目中断となった。前半はリズム良く演技できたが、6本目で一気にリズムを崩してしまい、それを立て直すことができず中断してしまった。今後は1本1本の技の完成度を上げて、安定して10本通すことができるように練習していきたい。
上田乃維
1,パイクバラニーアウトトリフィス(前方屈身3回宙返り半ひねり)
2,タックハーフインハーフアウトトリフィス(後方抱え込み3回宙返り1回ひねり)
3,タックバラニーアウトトリフィス
4,パイクフルインフルアウト
5,パイクルディーアウト
6,パイクハーフインルディーアウト(後方屈身2回宙返り2回ひねり)
7,パイクバラニーアウト
8,パイクハーフインハーフアウト
9,パイクフルインバラニーアウト
10,ミラー(後方伸身2回宙返り3回ひねり)
<1回目>
前回大会である、東日本選手権大会と同じ難度点の構成で臨んだ。1本目で大きく前方に移動し、2本目もその場での跳躍となった。続く3本目で大きく前方に移動し、4本目でトランポリンから落下したため、3種目中断となった。予備跳躍が安定せず、精神的、体力的に余裕のない状態での演技となってしまった。
<2回目>
1回目で中断していたため、後がない状態での演技となった。1本目をベッドの中心で決めたが、2本目で大きく後方に移動し、回転不足のため腰が折れた。続く3本目でも後方に移動し、ブルーマットに着地したため2種目中断となった。2回目の演技でも予備跳躍が安定せず、演技に入る時点で余裕のない、冷静さを欠いた挑戦となってしまった。今後の練習では、改めて予備跳躍の部分に注力し、万全の状態で演技に臨めるよう調整したい。具体的には、構成の最初の部分を予備跳躍の本数を決めた状態で行う練習をすることで、より安定した予備跳躍を心がけるようにしていきたい。
シンクロナイズド競技男子予選
上田乃維・寺沢健太
1,タックバラニーアウトトリフィス
2,パイクハーフインハーフアウト
3,パイクルディーアウト
4,タックハーフインハーフアウト
5,パイクフルインバラニーアウト
6,パイクフルインフルアウト
7,タックフルインバラニーアウト
8,タックフルインフルアウト
9,パイクバラニーアウト
10,パイクダブルバック
<1回目>
寺沢の個人予選と同じ難度点の構成で臨んだ。1本目で回転不足により上田の膝が曲がり、2本目で2人とも腰が折れた。3、4本目で2人とも回転不足により腰が折れた。5本目で上田の高さが下がりタイミングがずれ、2人とも回転不足により腰が折れた。6〜8本目もタイミングを合わせることができず、回転不足により上田は膝が曲がり、寺沢は腰が折れた。9本目で寺沢が後方に大きく移動し、ブルーマットに着地したため8種目中断となった。前半は2人とも安定した演技で同時性点の高い演技を決めたが、後半は冷静さを欠いた演技となってしまった。
<2回目>
1本目で上田は回転不足により膝が曲がり、寺沢は開きが遅れ回転がつきすぎたことにより腕が体側から離れた。2本目で寺沢が後方に大きく移動し、ブルーマットに着地したため1種目中断となった。高い難度点で高得点を狙ったが安定性に欠け2回の演技ともに中断してしまった。今後は個人の演技の完成度、安定性を高め、余裕をもってシンクロに臨むことができるように練習していきたい。
金子慶汰・河江公庸選手ペア
1,パイクルディーアウト
2,タックダブルバック
3,タックルディーアウト
4,タックバック
5,パイクバラニーアウト
6,タックハーフインハーフアウト
7,タックバラニーアウト
8,パイクダブルバック
9,レイアウトバラニー(前方伸身1回宙返り半ひねり)
10,パイクハーフインハーフアウト
<1回目>
今大会はスポーツクラブテン・フォーティー所属の河江公庸選手とペアを組み、同時性の高い演技を行うことを目標に臨んだ。1本目はタイミングを合わせたが河江選手の膝が曲がった。2本目で金子が高く少しタイミングずれた。3本目で金子は膝が曲がり、河江選手は足が乱れ前方に移動した。4本目で河江選手が後方に移動し、ブルーマットに着地したため3種目中断となった。緊張感による技の乱れが多く見られた演技となった。
<2回目>
2回目は演技を通し切ることを目標に臨んだ。1本目で金子は回転不足のため膝が曲がり、河江選手は足が乱れた。2本目で金子の膝が曲がり、河江選手は前方に移動した。3、4本目で河江選手の足が乱れたがベッドの中心に戻した。5本目で2人とも膝が曲がり同時性が乱れたが、6本目で金子が高さを下げ、リズムを合わせた。7本目で2人とも膝が曲がり、9本目で金子の膝が曲がった。10本目で2人とも潰しが大きく、金子は着地が乱れ減点となった。全体的に同時性は高かったが演技点に課題の見られる演技となった。今後は同時性だけでなく、自らの演技点にも焦点を当て、練習していきたい。
今大会は初出場の金子を含め3名が出場し、団体競技にも出場することができた。予選を勝ち抜いた65名が出場資格を得ることができる国内最高峰の大会であり、選手たちの緊張感も高く、引き締まった空気感での大会となった。大会の内容としては団体競技で6位入賞、金子が自己ベストに迫る点数を出すなど良い面もあったが、中断が多く悔しい思いが残る結果となった。この悔しさを忘れずに今後は技の完成度を上げ、安定して通し切ることができるように気を引き締めて練習していきたい。
最後になりましたが、ご指導いただきました棟朝銀河先輩(H29)、審判を務めてくださいました日垣博考先輩(H29)、浅見杏樹先輩(R3)ありがとうございました。また、今大会はご多忙の中、三木康弘監督(S62)、松平定紀先輩(S51)、黒井一実先輩(H10)、細川万梨子先輩(H18)、山﨑大司先輩(R4)、井上万由先輩(R6)にご観戦いただきました。この場をお借りし、深く御礼申し上げます。
(記:上田乃維、金子慶汰、寺沢健太)