第58回東日本学生トランポリン競技選手権大会 観戦記

2025年5月11日(日)、日本体育大学世田谷キャンパス(メインアリーナ)にて行われました、第58回東日本学生トランポリン競技選手権大会の観戦記をご報告いたします。

個人競技Cクラス(女子)…内田祥子(経3)、大脇美怜(商3)
個人競技Aクラス(男子)…金子慶汰(政3)、寺沢健太(理2)
シンクロナイズド競技Aクラス(男子)…金子慶汰・寺沢健太ペア





個人競技Cクラス(女子)
大脇美怜
1,タックバック(後方抱え込み1回宙返り)
2,ストラドルバウンス(開脚ジャンプ)
3,シート(腰落ち)
4,スイブル(腰落ち〜半ひねり腰落ち)
5,スタンド(腰落ち〜立つ)
6,シート
7,フロント(腰落ち〜腹落ち)
8,スタンド(腹落ち〜立つ)
9,ストラドルバウンス
10,フルピルエット(1回ひねりジャンプ)

<予選>
今大会は全日本インカレを意識した構成で臨んだ。1本目でつま先が曲がり抱えが不十分で、腕が体側から離れ体勢が崩れた。2本目で体勢が崩れ、ストラドルバウンスをタックバウンス(抱え込みジャンプ)に変更したが、足がずれ、抱えが不十分で腕が体側から離れた。3本目で伸びが不十分で腰が曲がり、4本目で足がずれ腰が曲がった。5本目で伸びが不十分で、足がずれ、膝が曲がった。6本目も同様に伸びが不十分で腰を曲げるのが早く、7本目は開きで腰が曲がった。8本目で腰と膝が曲がり、9本目で開きで膝・つま先が曲がった。10本目で足が開き膝・つま先が曲がった。着地が乱れ減点となった。決勝に進出することを目標に臨んだ大会であったが、1本目のタックバックの不安定さによりブレが生じ、立て直すことができず全体として悔しさの残る演技となってしまった。今後は自信を持ったタックバックができるように練習を重ね、安定した通しに繋げていきたい。

内田祥子
<予選演技>
1,レイアウトバック(後半伸身1回宙返り)
2,ストラドルバウンス
3,シート
4,スイブル
5,スタンド
6,ハーフシート(半ひねり腰落ち)
7,スタンド
8,ハーフピルエット(半ひねりジャンプ)
9,タックバウンス
10,タックバック

予選は確実に決勝に進出することを目標に難度点を下げた構成で臨んだ。1本目で膝・つま先が曲がった。2本目で膝・つま先が曲がり腕が体側から離れ、3本目で伸びが不十分で腰・つま先が曲がった。4〜8本目はベッドの中心で美しく決めた。9本目で抱えが不十分でつま先がずれ、10本目で抱えが不十分でつま先が曲がり、開きが遅れた。全体として落ち着いた演技を実施し決勝へ進出することができた。

<決勝演技>
1,レイアウトバック
2,ストラドルバウンス
3,シート
4,スイブル
5,スタンド
6,ハーフピルエット
7,タックバウンス
8,タックバック
9,タックバウンス
10,タックバラニー(前方抱え込み1回宙返り半ひねり)

通しにタックバラニーを入れ、予選よりも難度点の高い構成で臨んだ。1本目で膝・つま先が曲がった。2〜7本目はベッドの中心で美しく決めた。8本目で後方へ移動し抱えが不十分でつま先がずれ、開きが遅れた。9本目で抱えが不十分でつま先がずれ、10本目で抱えが不十分で足がずれ、開きが遅れた。全体として安定した通しができ、6位入賞を果たした。練習通りの演技ができたことは自信になった。今後は高さを上げることに重点を当てて練習していきたい。

シンクロナイズド競技Aクラス(男子)
金子慶汰・寺沢健太ペア
1,レイアウトバック
2,レイアウトバラニー(前方伸身1回宙返り半ひねり)
3,パイクバラニー(前方屈身1回宙返り半ひねり)
4,パイクバック(後方屈身1回宙返り)
5,タックバラニー
6,タックバック
7,パイクバラニーアウト(前方屈身2回宙返り半ひねり)
8,パイクハーフインハーフアウト(後方屈身2回宙返り1回ひねり)
9,タックバラニーアウト(前方抱え込み2回宙返り半ひねり)
10,タックハーフインハーフアウト(後方抱え込み2回宙返り1回ひねり)

<予選>
難度点を下げ、同時性点と演技点の高い演技を実施することを目標に臨んだ。1本目でタイミングがずれたが、2本目でタイミングを合わせた。3、4本目でベッドの中心で美しく決めた。5本目で寺沢が後方に移動したが、続く6本目でベッドの中心に戻した。8本目で金子の膝が曲がった。9本目で寺沢が後方に移動したが続く10本目でベッドの中心に戻した。金子の着地が乱れ減点となった。移動はあったが、全体として安定した演技を実施し、決勝進出を決めた。

<決勝>
1、2本目でベッドの中心で美しく決めた。3、4本目で寺沢が後方に移動したが、続く5本目でベッドの中心に戻した。6、7本目でベッドの中心で美しく決め、8本目で寺沢が後方に移動し高さが下がり、タイミングがずれた。9本目で金子の腰が折れた。10本目でタイミングを合わせて美しく決めた。金子の着地が乱れ減点となった。全体として演技点と同時性点の高い演技で、準優勝となった。これから全日本インカレに向け、難度点を上げられるように練習していきたい。


個人競技Aクラス(男子)
寺沢健太
1,レイアウトバック
2,タックバラニー
3,パイクバック
4,タックバック
5,パイクバラニーアウト
6,パイクハーフインハーフアウト
7,タックバラニーアウト
8,タックハーフインハーフアウト
9,タックフルインバラニーアウト(前方抱え込み2回宙返り1回半ひねり)
10,パイクダブルバック(後方屈身2回宙返り)

<予選>
今大会は10本の技のリズムを崩さず安定した演技を実施することを目標に臨んだ。1〜5本目までベッドの中心で美しく決めた。6本目で大きく後方に移動し、7、8本目で腰が折れた。10本目でベッドの中心に戻した。着地が乱れ減点となった。前半の1回宙返りは安定した演技が実施できたが、後半の2回宙返りでリズムを崩してしまった。移動はあったが、演技点の高い演技で決勝進出を決めた。

<決勝>
1〜5本目までベッドの中心で美しく決めたが、6本目で大きく後方に移動しブルーマットに触れたため5種目中断となった。予選の演技と同じく6本目でリズムを崩して中断してしまった。2回宙返りの特に後方系でリズムを崩してしまった。今後の練習では技のかけ方を改善しつつ、2回宙返りのノルマも行うことで安定して10本通し切ることができるようにしていきたい。

金子慶汰
1,レイアウトバック
2,タックバック
3,タックトリフィスバラニーアウト(前方抱え込み3回宙返り半ひねり)
4,パイクハーフインハーフアウト
5,パイクルディーアウト(前方屈身2回宙返り1回半ひねり)
6,パイクハーフインルディーアウト(後方屈身2回宙返り2回ひねり)
7,タックバラニーアウト
8,タックダブルバック(後方抱え込み2回宙返り)
9,パイクフルインバラニーアウト(前方屈身2回宙返り1回半ひねり)
10,レイアウトフルインフルアウト(後方伸身2回宙返り2回ひねり)

<予選>
今大会は3回宙返りを3本目で使用し、攻めた構成で臨んだ。2本目で前方に移動し回転不足のため膝が曲がった。3本目でベッドの中心に戻したが、回転不足のため膝が曲がった。4、5本目で回転不足のため膝が曲がり、6本目で体勢が崩れ、タックハーフインルディーアウト(後方抱え込み2回宙返り2回ひねり)に変更したが大きく後方に移動し、膝が曲がった。7本目で開きが遅く、8本目で開きが早く回転不足のため膝が曲がった。9本目で体勢が崩れタックフルインバラニーアウトに変更したが膝が曲がった。10本目で回転不足のため腰が折れた。着地が乱れ減点となった。2本目から体勢が崩れた焦りにより落ち着きのない演技となったが9位で決勝進出を決めた。

<決勝>
落ち着いた演技をすることを目標にリラックスして臨んだ。1〜3本目をベッドの中心で安定して決めた。4、5本目で回転不足のため腰が折れ、6本目で安定させるためにタックバックに変更したが大きく後方に移動した。7本目でベッドの中心に戻し、続く8本目も美しく決めた。9本目で回転不足のため膝が曲がり、10本目で体勢を崩しタックフルインフルアウト(後方抱え込み2回宙返り2回ひねり)に変更したが抱えが大きく回転不足となり腰が折れた。技変更をすることで落ち着いて演技をすることができたが、難度点が下がり理想としていた点数からは離れる結果となった。今後は崩れたところからでも技を変えずに続けるという練習を反復して行い、全日本インカレに向けて調整していきたい。

今大会のAクラスは、全日本学生トランポリン競技選手権大会の予選会でもあり、Aクラスに出場した金子、寺沢が出場権を獲得することが出来た。全日本学生トランポリン競技選手権大会のB、Cクラスには予選会がないため、慶應のトランポリン選手は全員が出場できることとなった。Aクラス男子シンクロナイズド競技では準優勝、個人競技ではAクラスで金子が5位、Cクラスで内田が6位入賞と喜ばしい成績を残せた一方、演技の安定性、美しさに課題が残った。今週末には全日本年齢別選手権が控えているため、今大会の課題点を改善し、よりよい演技ができるように練習に励んでいきたい。


最後になりましたが、ご指導いただきました宮田幸典先生、大嶋諒人先生、審判を務めてくださいました日垣博考先輩(H29)、浅見杏樹先輩(R3)ありがとうございました。また、今大会はご多忙の中、寺嶋政幸監督(H20)、松平定紀先輩(S51)、加藤直之先輩(S56)、細川万梨子先輩(H18)、岩田優佑先輩(R3)、中島聖也先輩(R3)、井上万由先輩(R6)にご観戦いただきました。この場をお借りし、深く御礼申し上げます。

(記:内田祥子、大脇美怜、金子慶汰、寺沢健太)