こんにちは。本日のリレー日記を担当させていただきます、法学部法律学科2年の立花陽空です。
秋冷が爽やかに感じられる、そんな好季節。某スーパーマーケットでは、入り口に焼き芋のコーナーが設置されています。今日は絶対買わないと決めて入店しますが、甘い香りとビジュアルにやられ、ついカゴの中に入れてしまう、そんな今日この頃の私です。
先日、慶同戦が同志社大学にて行われ、慶應は見事勝利することができました。私は怪我により出場することができませんでしたが、慣れない器具に苦戦しながらも素晴らしい演技を次々と披露する慶應部員、心から体操が好きということが演技から伝わる同志社部員、両校の白熱した戦いを目の前で見ることができ、来年は必ずこの舞台に戻ってきたいと心の底から思いました。本日は、慶同戦でもうひとつ私が感動したことをお話できればなと思います。
同志社大学2年生には、私と出身中学校が同じ部員が1人います。ここではようかん君と言わせていただきます。私は小学生の頃、体操がもっと上手になりたいと中学受験をして、体操部のある中学校に入学しました。ここがようかん君との出会いの場です。初心者の子が体操部に入ることはめったにないと思っていたので、同級生が入ることは全く期待していなかったです。体験入部の日、ただ体操を間近で見てみたいという人や、トランポリンを跳んでみたいという人しか現れない中、3人組のうちの2人が積極的に入部を考えているということを聞いて、私はとても嬉しかったです。2人ともあまり体操ができるような体ではなく、特にようかん君に関しては、触れたら折れそうなくらい華奢な体でした。その予想は大当たり。ようかん君は入部してすぐ、鉄棒にジャンプして飛びついた際、掴み損ねて落下し、足を骨折しました。その後もあまり覚えてはいませんが、彼は数回骨折をしていたような気がします。部活が始まる前には、先生が来るギリギリまでストレッチポールでチャンバラ、ゴミを拾うディズニーキャストのモノマネ、窓当てサッカーなどくだらない遊びをたくさんしていました。土曜授業の後は、急いで購買部でパンを買い、部室に直行し、みんなでゲームをしたりしていました。今思い返すと、この時間があったからこそ、部活後のクラブでの練習も乗り越えられたんだろうなと思います。
中学3年生になると、団体で東北中総体を目指すために、ようかん君を含め、中学初めの部員も本格的な演技を始めるようになりました。鞍馬の旋回や、鉄棒の車輪など私たち経験者がやっているものと変わらない技ができるようになる姿を見て、直接は言えなかったですが、自分が全国大会に出場することよりも当時は嬉しかったです。その年は、東北中総体に団体で出場する目標も叶いましたし、とても濃い中学3年の夏を過ごしました。全国中総体が終わった時期の頃に、私は慶應高校を受験をすることを決め、中高一貫校だったこの中学を辞めることを決めました。ようかん君を含め部員にそれを伝えることができたのは、転校の5日前でした。自分から体操をやろうと誘ったにも関わらず、あと3年も残っている体操部を急にやめるという裏切りのような行為をしてしまい、もう少し早く伝えればよかったと、今でも後悔しています。
慶應高校に進学してからも、練習動画が送られてきたり、ようかん君の試合結果を見たりする度に、自分のことのように嬉しかったです。高校に入ると2回宙返りを練習していたり、鞍馬に関しては私と変わらないような演技構成をしていて、本当に驚きました。ようかん君たちの高校3年生最後の引退試合が終了すると、当時は恥ずかしくて直接は言えなかったですが、ここまで体操を続けてくれて、本当にありがとうという気持ちでいっぱいでした。
その年の冬、ようかん君が同志社大学に入学し、体操を続けるという話を聞き、私は驚きが隠せませんでした。一度、裏切るような行為をしてしまったのにも関わらず、ようかん君は、また一緒に体操ができるね、と優しく声をかけてくれて本当に嬉しかったです。今年の慶同戦では、体操選手らしい逞しい体で、素晴らしい演技を披露しているようかん君を見て、勝手に1人で感動していました。今年は、私が怪我で出場することができなかったので、来年こそようかん君と一緒に出場して、同じ表彰台に登りたいです。
私は最近、自身の体操人生の中で最も大きな怪我をしました。自分の不注意により、起きた事故だったので本当に情けなく、部員にも申し訳ない気持ちでいっぱいでした。本気で一度、この競技から離れることも考えましたが、こうして切磋琢磨して成長している友達や、現部員が試合で活躍する姿を慶同戦で見ることができ、ゆっくりでもいいのでまた、体操をイチから頑張りたいなと思えることができました。
長く拙い文章となってしまいましたが、以上で本日のリレー日記とさせていただきます。ご精読ありがとうございました。