デビュー戦

こんにちは。本日のリレー日記を担当させて頂きます、文学部1年の八木です。

ついに冬の到来を肌で感じられる気温になりました。この寒さに乗じて新型コロナウイルス感染症も再び猛威をふるい始め、より一層の警戒が必要になってきました。そういった中でも、感染症対策を講じることで、体操競技の大会がいくつか実施されています。そこで今回は、私のデビュー戦について書かせていただきたいと思います。

私はこの度、12月3日(木)に群馬県の高崎アリーナで行われました関東学生新人体操競技選手権大会に出場しました。この大会は私にとって、慶應義塾の名を背負って出る初めての公式戦でした。まだブランクを完全に埋めることは出来ていないながらも、今の実力を形にしておくため出場を決めました。そして、大学で再び道を開いた私の体操人生において、今後に繋がる良いスタートを切るために、日々の練習に励み大会に向けて備えてきたのです。しかし、私が出場することができたのはあん馬、鉄棒、ゆかの3種目だけでした。

その原因は、遠征出発前日の思いがけない怪我でした。それは練習中の失敗などではなく、買い物に向かった際の自転車での転倒でした。初めはただ転んでしまっただけだと思っていたのですが、しばらくすると右膝と右肩が強く痛み、膝からは血が流れていることに気づきました。少し時間が経つと痛みが強くなり、その日の練習に向かう頃にはもう膝がほぼ曲げられないほどで、さらに、右腕をあげようとすると強い痛みがあったので、その日はアイシングなどのケアに努めました。そうは言っても打撲でしたので、試合当日にはなんとかなるだろうと期待していました。

念の為病院に行くと、三角筋を損傷しており、動かすとひどくなってしまうので腕は1週間ほどは動かしてはいけないと言われました。練習外での怪我、ましてやこの年齢になって自転車で転倒してしまい、試合を台無しにしてしまった自分の不甲斐なさに頭が真っ白になってしまいました。その中でも出てくる思いと言えば、結局痛みがこのままで何も出来ないのではないか、棄権する自分が会場に向かう意味などあるのだろうか、もう忘れてしまいたいといったネガティブなものだけでした。しかし先生や先輩方の激励によって、最後まで出来ることをやり抜こうと決意することができ、試合会場地に赴いたのです。

会場練習では、自分のできることを見極め、来たる本番に向けてベストが尽くせるよう努めました。膝は時間の経過でほぼ回復し、肩も痛くない範囲である程度動けるまでになりました。そして、本番では技の難易度を落としたものの、3種目で演技することが叶いました。さらにあん馬、鉄棒では本来の目標を超える点数を取ることができ、その点では満足しています。

私はこの大会で思い描いていたデビュー戦を行うことができませんでしたが、引き換えに最後まで諦めてはいけないということを身をもって感じることができました。万全の状態で試合に臨めなかった悔しさをバネに、まずはケアに努め、感染症にも交通安全にも注意しながら、今後の練習を頑張っていきますので、応援の程、宜しくお願い致します。

以上で本日のリレー日記とさせていただきます。ご精読ありがとうございました。