似て非なるもの

こんにちは。本日のリレー日記を担当させていただきます、法学部法律学科1年の立花陽空です。

街中ではイルミネーションやクリスマスツリーが人々を照らし、寒さが身に染みる季節になりました。皆さんはいかがお過ごしでしょうか。私はコンビニのおでんを見つけると、寒さのあまりついつい購入してしまいます。寒さを言い訳にしてはダメですよね…。

それはさておき、私が生まれた仙台市にはオリンピック2連覇を成し遂げた羽生結弦選手やオリンピック金メダリストの荒川静香選手などを輩出したアイスリンク場があり、フィギュアスケートの競技が盛んに行われています。私の家から徒歩5分圏内にもアイスリング場があったため、私も昔からフィギュアスケートという競技に触れてきました。今でもテレビでフィギュアスケートの試合がやっていれば見てしまうほどです。

そんな中、私はジャンプを見てある疑問を持ちました。手を上げて跳ぶ選手と、体操のように脇を絞めて跳ぶ選手がいるということです。前までは、ジャンプ時に手を上げると姿勢の加点が付いたそうですが、今はその加点が無くなったそうです。となると、回転効率を上げるためにわざと手を上げているのではないか、と思い始めました。

さあ、原理について考えていきましょう。人間には重心があり、そこを通る前後軸、左右軸、上下軸の3つがあります。上下軸では、横方向の回転がかかるため体操でいうひねり、スケートでいうジャンプやスピンの回転を指します。きっかけとしては、広げている両手を縮めて半径を小さくすることで横回転が得られます。つまり、回転する軸が細ければ細いほど最高速度は上がります。ここで本題であるジャンプの際、手を上げる人と手を上げない人の空中姿勢を比較していきます。

手を上げない人の空中姿勢は、両手を胸のあたりで組み肘は少し外に張っています。つまり肘から肘が直径となり回転します。手を上げる人の空中姿勢は、脇の下から脇の下が直径となり回転します。つまり、両手を上げた姿勢が最も軸が細くなり回転速度が上がるのです。では、体操競技のひねりにおいても両手を上げた方が回転効率は上がるのでしょうか。

体操競技のひねりでは、フィギュアスケートで使う横回転に加え縦回転も伴います。縦回転は、重心から左右に広がる左右軸を基点に縦方向に回転する、いわゆる宙返りなどを指します。跳び上がる時に両手を上げてそれを下げる事により、縦回転のきっかけが生まれます。では、この宙返りを伴うひねりで、手を真上に上げたらどうなるのでしょうか。これでは縦回転のきっかけが作れず、落下してしまいます。また、横回転との違いとして遠心力もかかります。遠心力で体が開かないように腹筋を締めて回転するので、この2つの観点から見ても体操競技のひねりにおいて、両手を上に上げてひねる動作は向いてないという結論に至ります。

私がふと疑問に思ったことをこちらのリレー日記という場を借りて、書かせていただきました。スポーツは奥が深く疑問が絶えない、と競技者としてつくづく思います。そんなスポーツとこれからも真摯に向き合っていきたいです。

長く拙い文章となってしまいましたが、以上で本日のリレー日記とさせていただきます。ご精読有難うございました。