こんにちは。本日のリレー日記を担当させていただきます、薬学部薬科学科2年の西尾颯馬です。
今年度も終わりに差し掛かり1年を振り返ることが多くなっています。まるで睡眠における1日の記憶を整理する現象のようです。次のステップに備えるように上手く出来ているのでしょうか。
今年度といえば対面授業の大半が再開されました。それに伴い学部内の友人とも関わる機会が爆発的に増えました。様々なバックボーンを持つ人間と触れ合う、これが慶應に入った理由であるところが大きいため、大変に恩恵を享受出来ていると感じます。
今年度知り合った中でも特に面白いと感じた友人がいます。ここでは岡島君とでもしておきましょう。岡島君とは最初、実験のグループが一緒でした。見た目は大柄で金髪、マシンガントークで突っ込みもキレキレ。ラジオのはがき投稿が趣味。声は少し高めでまさにジャパネットたかたのあの人のよう。実際、「ジャパネットたかたやって~」と頻繁に言われています。それには「違うから」と反論しつつも、通販番組が始まったのかと思わせるクオリティで教室に声を轟かせています。
そんな彼が竹刀を背負いながら、片手にはサッカーシューズの入ったスタバの紙袋、もう片手にはザバスのプロテインを持って汗だくで教室に入って来たことがありました。この世に存在してはいけない珍妙な光景に私の脳内はエラーを起こしました。話を聞いてみると普段は社会人に交ざりサッカー、柔道、剣道の練習をしているそう。それを知ってしまったからには絶対に喧嘩は売らないと心に決めています。勝てる訳がありません。その時はキャンパス内の体育館で、一人でドリブルの練習、剣道の素振り1000回を行ったあとだったそうです。趣味でなぜそのようなことを出来るのかを聞くと、「人間って思い込めば何でも出来るからね」と一言。一瞬、目の前にジャンプ漫画の主人公がいるのかと錯覚を起こしてしまいました。
アーニャがプリントされたTシャツの上にロングコートを着た彼の口から発せられる言葉は、私の脳内に至るまでの厳しい関所を、変質者の身なりをしたまま、いとも簡単にすり抜けてきました。
そして限界を決めてしまうことが多い私の琴線に触れ、現在の考え方にまで影響を与えています。意外と固定観念が自分の成長を阻んでいることに気づき、体操においても難しく考えすぎない、無理だと決めつけないようにすることで上手くいくことが増えました。
自ら壁を作ってしまったときには彼の声が聞こえてきます。
「お値段なんと、19800円」
拙い文章となってしまいましたが、以上で本日のリレー日記とさせていただきます。ご精読ありがとうございました。