第76回全日本学生体操競技選手権大会 観戦記

8月21日(日)、四日市市総合体育館にて行われました、第76回全日本学生体操競技選手権大会の観戦記をご報告致します。なお、西尾は怪我の為、ゆか、あん馬、跳馬、平行棒のみの出場となりました。
関係者の皆様は、For OBOG のページから動画も見られますので、是非そちらと併せてご覧になってください。

まず初めに男子個人観戦記をご報告致します。

男子個人…西尾颯馬(薬2)、黒沢星海(理1)

1種目め…ゆか

1番手、西尾
全体的に落ち着いて演技することが出来た。昨年の全日本インカレで失敗してしまった後方抱え込み2回宙返りの着地は小さく後ろに1歩に抑まり雪辱を果たした。また、最終節の後方伸身宙返り2回半ひねりでは、初めて演技内で着地を止めることが出来た。この演技ではあまり失敗することがなくなったため、以降はDスコアを上げることに注力していきたい。

2番手、黒沢
大規模な試合会場の雰囲気に圧倒されてしまい、緊張の拭えない演技となった。冒頭の前方抱え込み2回宙返りは直前アップでいい実施が出たことで油断してしまい、早く開いてしまった。他の節は練習通り着地までまとめることが出来た。現段階で後方宙返りのひねりが演技に組み込まれていないため、終末技のD難度を目標にひねりの練習を重点的に行っていきたい。

2種目め…あん馬

1番手、西尾
試合の2週間前に新しくDフロップを演技に取り入れたため、にわか作りの演技であった。そのため、演技が中断してしまわないか不安であったがなんとか堪えて通し切ることが出来た。まずはこの演技に慣れることを優先に練習しながら、技を増やしていきたい。

2番手、黒沢
一手一手ポメルを握って重心を自分で操作することを意識した。その結果、落下せずに通しきることが出来たが、慎重な旋回ゆえに縮こまった演技となってしまった。練習での成功率が向上していることに加え、今大会の緊張感の中で通しきれたことを自信に変えて安定感のあるダイナミックなあん馬の演技をつくっていきたい。

3種目め…つり輪

1番手、黒沢
振り上がり開脚前挙が課題であったが、胸を高くつることを意識して現状ベストの実施を出すことが出来た。緊張もほぐれ出し、全体的に落ち着いた演技となった。これからはスイング系の技と終末技を徹底的に練習し、Dスコア向上に努めていきたい。また、つり輪らしい力強い演技を行うことが出来るように、力技の強化も行っていきたい。

4種目め…跳馬

1番手、西尾
今回は着地姿勢を意識した跳躍を目標にしてその目標は達成出来たが、脚の曲がりや割れ、手の突きを入れることなど課題が多く残っているため着実に消化していきたい。

2番手、黒沢
器具練習の際にひねりが少し早くなってしまったため、顎を引いて前方の回転を強く意識した。着地点を確認することは出来たが、回転を抑えきれず大きく後ろに動いてしまった。空中での感覚を完璧に身につけ減点のない着地を目指すと共に、ひねりを増やして点数が取れる種目にしていきたい。

5種目め…平行棒

1番手、西尾
手のずらしや倒立姿勢の逸脱などが多く落ち着きの無い演技となってしまった。その影響もあり、終末技の後方屈身2回宙返りでは後ろに転倒してしまった。これらの失敗はヒーリーの成功率の低さに起因するものだと考えているため、不安要素とならないよう練習を重ねていきたい。

2番手、黒沢
流れとしてはリラックスしていつも通りの演技を行うことが出来た。しかし直前の振り上がり倒立で力んでいたことを鑑み、下りの回転を強めにかけた結果、堪えきれず後ろに転がってしまった。後方抱え込み2回宙返り下りは新たに取り入れた技であり、通しの成功率が高くなかったことがそのまま演技に反映されてしまった。未だ下りの技術が自分の中で確立されていないため、突きと回転、着地準備の動作を染み込ませ、屈身で実施出来るように回数をかけていきたい。

6種目め…鉄棒

1番手、黒沢
通した回数は少なかったものの、自分の中で安心感があった種目であり、本番もいつも通りの実施が出来た。つま先を遠くに回すことで大きい車輪を意識し、バーのしなりを活用出来るよう努めた。下りの後方伸身2回宙返りが安定しつつあるので、ひねりを加えてEGを満たせるようにしたい。また、新たな離れ技にも挑戦していきたい。

個人2人は平行棒での大過失が目立ったものの、周囲の上手な選手達に物怖じせず、慶應の体操を存分に発揮することができた。
西尾は、個人での参加となったため決して成功率の高くない技も取り入れ、次に繋がる演技を意識した構成にした。新しく取り入れた技は成功したが、他の部分で失敗してしまった。それにより、通し込みの重要性に改めて気付くことが出来た。肩の手術が控えており競技復帰まで時間がかかるが、来年の大会には完全に復帰出来るようにリハビリに努めたい。
黒沢は、初の公式戦を大舞台で経験することができ、とても学びの多い試合となった。始めの1、2種目は緊張に押しつぶされそうであったが、徐々に自分のペースで試合を進めることが出来た。練習のスタイルや体の使い方、自分の調子などこの2ヶ月ほど試行錯誤を重ねて理解を深めることが出来たので、引き続き分析しながら泥臭い練習を行っていきたい。

続いて男子団体観戦記をご報告致します。

男子団体…泉颯真(法3)、伊保内啓佑(政2)、浦口優(商2)、小澤智也(文1)、釜屋有輝(政1)、立花陽空(法1)

1種目め…あん馬

1番手、泉
1技目でバランスを崩してしまったが、通し切れたことは1番手としての役割を果たせたと思う。また、最近苦戦していたシュテクリBを落ち着いて決めることができ、全体として良い実施で演技ができた。今後は苦手種目であるこのあん馬で、如何に点数を取れるか、構成や練習を考えていく必要があるだろう。

2番手、小澤
序盤のシュテクリBでバランスを崩しかけるもなんとか持ち直して下りまで続けることができた。中技の伏臥とシュテクリAに関しては旋回の大きな乱れもなく、良い実施ができたと思う。下りは一気に上げようとするあまり体重が前方向にかかって少し危なかったが、なんとかC難度で下りることができた。これからは下り技をいつでもD難度で下りられるようにすると同時に、できる技の数を増やしていきたい。

3番手、立花
今大会はロスという技を抜いて演技構成を作り、新しくD難度のミクラックというセアの技を入れて完成度を重視した。結果は、練習どおりの演技ができたが、やはり旋回の質が他の人より低いため点数は伸びなかった。今後はワンポメルの旋回や膝曲がり、つま先を意識した練習を行なっていきたい。

4番手、浦口
今大会は、今年から取り入れたDフロップを抜いて代わりにDコンバインを入れた構成で臨んだ。会場練習ではうまく合わせることができず不安を抱えた中の演技であったが無事、通しきることが出来た。しかし、最初のセア倒立で停滞したことからEスコアを伸ばすことが出来なかった。

5番手、釜屋
今大会は早慶戦でとり入れたリーニンを抜いての構成となったが、その分最初から最後まで通し切ることができた。1種目めがあん馬という緊張感の中で通し切ることができたのはとても良い経験となったが、通し切ることに精一杯で旋回の質まで意識することができず、Eスコアは伸び悩んだ。今後は基礎的な練習も含め、旋回の質を意識していきたい。

6番手、伊保内
5技目のロスでチーム内で唯一の落下をしてしまった。全体的に落ち着きの無い演技となり、終末技もB難度となってしまった。Dスコアを落とした内容であったにも関わらず、本来の実力を出し切れずに終わってしまった演技であった。肘の怪我を治し、さらなる技術の向上に精進していきたい。

2種目め…つり輪

1番手、泉
今まで1度も失敗をしたことがなかった終末技で前に手を着いてしまった。しかし、その他の技は丁寧に行い、東日本インカレに引き続きEスコアが評価された。今後は、この失敗を糧に1度も失敗をしたことがない技でも一瞬も気を抜かずに演技をしていこうと思った。また、終末技を必ずD難度以上に戻していきたい。

2番手、小澤
伸肘倒立でロープタッチを意識するあまり反りすぎてしまった。早慶戦後から準備していた前方抱え込み2回宙返り下りがなかなか安定せず、前日に後方抱え込み2回宙返り下りに変更するという決断をした。結果として着地もまとめることができたが、自分のやりたい技を試合に間に合わせられなかったという悔しさは残った。

3番手、伊保内
肘の怪我以来、思うように練習ができなかった種目ではあるが、落ち着いた演技で上手く釜屋に繋ぐことができた演技であった。また、あん馬の失敗を引きずらず、切り替えられた演技であった。今後は下りをD難度に上げ、更なる点数の向上を目指したい。

4番手、釜屋
今大会でもつり輪は落ち着いて通し切ることができた。しっかり最後の着地まで狙って止めることができたのでその点は良かったが、Dスコアが未だ低い状態なので、まずは下り技をD難度にすることを最優先の課題としていきたい。

5番手、浦口
今回のつり輪の演技は肩の怪我からの復帰戦であった。全体的には流れよく通し切ることが出来たが、倒立の決めが甘かったように感じる。今後は、下り技の向上と共に倒立のクオリティも突き詰めていきたい。

6番手、立花
つり輪は前回の東日本インカレよりも難度を上げた構成に挑戦した。大きいミスはなかったが、ジョナサンの膝曲がり、つま先、高さの減点がとても大きく得点が思うように伸びなかった。車輪のスムーズさなども他の大学の選手と比較されるため、今後は身長を生かした大きな演技ができるような練習をしていきたい。

3種目め…跳馬

1番手、小澤
自分で前宙を感じる意識でやることで大きく跳躍を行うことができた。しかし依然としてひねりが早く、顎が上がって床を見れていないので、ひねりのタイミングを直す練習をしていきたい。

2番手、泉
突き手の入った跳躍で着地を止めるができたが、ラインオーバーをしてしまった。今後はつり輪と同様、技を落とさなくて済むように練習を重ねていきたい。

3番手、釜屋
アカピアンは東日本インカレの時から跳んでいたが、跳躍そのものは東日本インカレに比べてかなり精度が上がったように感じ、着地も狙いにいけた。両足のラインオーバーはあったものの跳躍そのものはだいぶ楽になってきたので、今後はドリックスの練習にも取り組んでいきたい。

4番手、伊保内
アカピアンは長年跳んでいる技でもあり、着地まで狙えた安定した実施であった。ドリックスの習得が急がれるため、跳馬には一層力を入れて練習をしていきたい。

5番手、浦口
今回は会場練習ではかなり調子よくドリックスを跳べていたが、演技本番では転倒してしまった。以前から、試合本番の突っ込みは課題であったが今回はそれが顕著に出てしまう結果となった。

6番手、立花
今回は練習から調子が良く、自信がある中で演技に挑んだ。結果はラインオーバーをしてしまい、緊張感の中での演技の難しさを実感した。しかしEスコアも評価され点数も伸びたので、得意種目として自信を持って今後も練習していきたい。

4種目め…平行棒

1番手、泉
今までの大会の中で1番良い出来であった。ツイストは倒立にハマらなかったものの、その他の技は非常に良い実施であった。特に終末技の着地が課題であったが、高い位置で着地をし、歩数も小さく前に1歩にまとめられた。今後は今よりも技を増やし、12点台を目指していきたい。

2番手、小澤
試合の3週間前に棒下倒立を抜いて代わりに車輪ライヘルトを入れる構成に変更した。結果として試合前には安定して通しができていたが、本番では最初の横上がりで倒立に落ち着いて収められないまま車輪ライヘルトを行ってしまい、ブレて胸からバーに落ちてしまった。これからは棒下倒立を復活させるとともに、車輪ライヘルトの質を高める練習、そして下り技を後方屈身2回宙返り下りにできるようにしていきたい。

3番手、浦口
今大会は肩の怪我によりDスコアを少し抑えた構成で臨んだ。しかし、車輪〜棒下支持の流れが少しバタバタしてしまい得点は伸び悩んだ。来年に向けて支持系の技の強化を行っていきたい。

4番手、釜屋
今大会は新たにヒーリーを入れての構成となったが、しっかり成功させることができた。自らが課題としていたグループⅠの技を取り入れ、この全日本インカレという大きな舞台で成功させることができたのは大きな自信となった。

5番手、立花
平行棒は1番、練習から通しの成功率も低く不安な種目だった。今大会から入れ始めた、最初のピンコからホンマは落ち着いて成功できた。しかし、その後のツイスト倒立からのディアミドフで倒立が流れてしまい、大きな減点となった。倒立に少し焦りがあり、移行や前振り倒立でのキメも甘かった。今後は苦手意識を減らすためにも、通し練習を繰り返して基礎を固めていきたい。

6番手、伊保内
最初に新しく取り入れた横向き逆上がり倒立1/4ひねりを実施したが、倒立に上手く収まらなかった。しかしその後は落ち着いた実施をし、着地まで狙えた演技であった。平行棒もDスコアが低い種目であるため、早急に難度を上げていきたい。

5種目め…鉄棒

1番手、泉
丁寧な演技で着地まで止めることができた。しかし、技が殆ど入っていない上に、A難度の技でも減点がある実施だった。鉄棒も12点台を目指して、どのような演技をしなくてはならないのか考えていきたい。

2番手、小澤
早慶戦後から新たにD難度の伸身月面宙返り下りを取り入れた構成に取り組んだ。試合1ヶ月前までには安定して通しができるようになり、全種目で1番安定していた種目であった。結果としては通し切ることはできたが、トカチェフの肘曲がりやアドラーの角度、下り技の着地など、自分的には70点くらいの出来であった。伸身月面宙返り下りの実施は良くなったが、まだ着地を狙えるレベルまで到達していないので、引き続き重点的に練習していきたい。

3番手、浦口
鉄棒もつり輪と同様に復帰戦であった。1技目のコスミックがギリギリでバーをキャッチする形となり、続くエンドーでミスが出てしまった。現状Dスコアが圧倒的に足りていないため来年に向けて特に力を入れて練習していきたい。

4番手、立花
鉄棒は前回の東日本インカレで乱れてしまった演技前半の技をこの全日本インカレまでの期間でたくさん練習をしてきたため、本番で見事成功させることができた。しかし、いつもミスが出ない伸身月面宙返り下りの着地で後ろに大きく動いてしまい、思うように点数が伸びず悔しい結果となった。これまでの練習は悪くないと思うのでこれからもDスコアの向上に努めていきたい。

5番手、釜屋
最後の着地まで落ち着いて通し切ることができた。つり輪と同じく、最後の着地を狙って決め切れたのはとても良かった。自分の中で鉄棒は点数が伸びる種目の1つでもあるので今後はDスコアの底上げに努めていきたい。

6番手、伊保内
鉄棒は4月の全日本選手権から構成を変えずに挑んだおかげか、落ち着いた技運びができ、着地まで止められた演技であった。肩と肘の怪我の影響で思うような練習が積めなかったが、これからは得意種目にすべく、練習を積んでいきたい。

6種目め…ゆか

1番手、小澤
休憩を挟んでの最終種目ということで多少の難しさはあったが、大きなミスなく通し切ることができた。しかし大過失なしを意識しすぎて着地のキメの甘さが所々に見られ、満足のいく演技はできなかった。普段の通しの際に着地まで狙う意識で練習を積めていなかったのが原因だと考えられるので、そこの段階まで通しを詰められるように先を見据えて練習をしていきたい。

2番手、泉
東日本インカレ以来、なかなか調子が上がらなかった期間が長く、練習では直前まで通し切ることができずにいたが、本番では良い実施で決め切ることができた。しかし、着地を止めるべきところで止められなかったなど反省点もある。今後ゆかは13点台を目指して練習をしていきたい。

3番手、釜屋
技の完成度が東日本インカレや早慶戦の時に比べ、かなり上がったように感じた。特に前方ダブルから前方伸身宙返り2回半ひねりの流れは自分の中でポイントとしていたが、そこも着地までまとめることができた。今後はEスコアを8点に乗せることを目標に練習に取り組んでいきたい。

4番手、浦口
全体的にはまとまった演技をすることが出来たが、2度ラインオーバーをしてしまった。来年に向けてDスコアの向上とともに、ひねりの際の足割れなど細かいところも修正して6種目行う上での武器として確立させていきたい。

5番手、立花
非常に自信のあった種目であったため、ミスが出てしまいとても悔しい結果となった。練習でミスの出なかったルドルフや十字倒立で崩れてしまい自分でもなぜ失敗をしたのか未だ分かっていない状態である。しかしひとつ言えることは、このような大きな舞台での演技は人一倍、通し練習と試合経験を積むことでどんな時でも成功できる選手になれると感じた。これからは貪欲にたくさんの技に挑んでいきたい。

6番手、伊保内
全節着地を狙いに行ける演技内容であったものの、2節目の後半伸身宙返り3回半ひねりでラインオーバーしてしまい、結果2節しか着地が止まらないという結果になった。得意種目であるが、点数が思うように伸びない結果となった。これからも武器として磨きをかけていきたい。

今大会は1年の中で最も大きく、チームとしても照準を合わせてきた試合であった。
団体戦は36演技のうち、大過失は最小限に抑え、チームとしての良さが出た試合であった。一方で、各々が目標としていた点数には今ひとつ届かない結果となり、来年に向けてもう一度個々人の体操を見直していく必要があるように感じた。
泉は、練習の成果がよく出た演技もあったが、悔いの残る結果となった。特に失敗した箇所は練習で1度も失敗をしたことがない所だったので、試合ならではの経験だと思うようにして、今後に生かしていきたい。また、使っていた技ができなくなってしまったりと今大会まで順調に進んでこられなかったことも今回悔しいと思った原因の一つである。現役生活が残り1年となった今、来年どのような姿になっていたいのかをよく考えて、これからの練習に励んでいきたい。
伊保内は、4月の全日本選手権で両肘の靭帯を損傷して以来初の公式戦であった今大会であったが、最終種目の終末技まで狙いに行く演技ができた。全体的には思うような演技はできなかったものの、復帰から1ヶ月にしてはまずまずの出来であった。今後は本番で決め切れるような練習を沢山積んでいくとともに、絶対的な自信をつけられるよう、圧倒的な練習をしていきたい。
浦口は、6種目行う試合としては復帰戦となった。課題であるあん馬を無事通し切れたと思いきや、跳馬から徐々に調子が乱れてしまった。また、他校と比べて改めてDスコアの不足を実感する試合でもあった。来年に向けて、絶対にミスをしない構成を作りつつも、他校と対等以上に戦えるDスコアをめざして行きたい。
小澤は、初の公式戦を大きなミスなく6種目通しきることができた。しかし予定通りの構成がこなせなかったり、着地まで意識して演技ができなかったりと今後に向けての課題も浮き彫りになった。今後は今大会の演技を通し切れたことを自信にしつつ、自身の目標であるすべての種目で終末技をD難度以上にすることを達成できるよう練習に取り組んでいきたい。
釜屋は、全日本インカレで目標としていた点数まで今ひとつ届かない結果となってしまったが、6種目通して大過失無く、そして新たに取り入れた技もしっかり決め切ることができ、大きな自信を得た試合となった。今シーズンは慶同戦、新人戦と続くが、今大会をノーミスで終えられたことを自信にして、臨んでいきたい。
立花は、大きなミスが出なかったものの、内容と点数に関してはミス同然の結果となった。得意のゆかでのミス、また平行棒と鉄棒での小さなミスの積み重ねにより点数が全く伸びず悔しい試合となった。これまでの練習の内容は、決して悪いとは思っておらず、全日本インカレという大きな試合での点数の出づらさや緊張感の中での演技の難しさを実感した。落下などのミスがひとつもなかったことは自信にしていき、次の試合に向けて、Dスコアの向上と特に力技のトレーニングに力をいれていきたい。

(記:泉颯真、伊保内啓佑、浦口優、西尾颯馬、小澤智也、釜屋有輝、黒沢星海、立花陽空)

最後に、今大会をサポートしてくれました、女子3人から今大会への感想を述べさせて頂きます。

稲垣は、今大会に補助役として参加・観戦いた しました。大会を観戦して、今後の目標となるような演技を見ることができ、たいへん刺激を受けました。そして、自分の現状を比べて各種目において何を伸ばすべきなのかを考えられた充実した時間を過ごすことができました。また、選手たちが着地を止めたり、技に成功したりしたときに拍手で会場が盛り上がっていたのがとても印象的でした。今大会で得たことを活かし、この舞台に立てるよう練習を頑張っていきたいと思います。
松本は、応援のみで参加しました。東インカレに次ぐ公式戦の観戦で、体操の試合がどう行われるものなのか掴めることができました。また、部員だけではなく、他の大学の選手の演技を見て、応援することもとても学びになり、何よりあの空間にいることが楽しいと感じました。また、コロナ禍の現在で声を出しての応援ができないにも関わらずこの盛り上がりならば、声が出せる状況になればどれほどの熱気なのだろうと期待してしまいます。また、いつかあの大舞台に立てる日が来ることを目指して、今は故障している部分を治すのに専念したいと思います。
森は、今大会に補助役として参加・観戦いたしました。今回は制限付きではありますが観客の入場が許可されていたため、着地が止まった時や技が成功した時等に拍手での応援がありました。私はここから大学毎の一体感を肌で感じ応援の大切さを知りました。選手はこの日のために練習して本番に臨んでいるのだと思うと、改めて一回の通しで終わってしまうというのが呆気なく体操の難しさを感じました。いつかこの舞台に立てる日がくるように毎日の練習に全力で取り組んで参りたいと思います。

(記:稲垣香花、松本美亜、森千紗)

最後になりましたが、チームリーダーを務めていただきました久永将太先生、帯同していただきました首藤聡史先生、審判を務めていただきました田口洸太郎先輩(H28)ありがとうございました。また、今大会には御多忙の中、塚田治夫会長(S47)、加藤直之先輩(S56)、岡﨑隆誠先輩(H6)、中尾優花先輩(R3)、福岡由唯先輩(R4)、並びに多くの保護者の方々にご観戦いただきました。さらに、オンライン中継でも多くの先輩方にご観戦いただきました。この場を借りて、深く御礼申し上げます。