復活の狼煙

こんにちは、本日のリレー日記を担当させていただきます、法学部政治学科2年の伊保内啓佑です。この頃猛暑が続いており、世間では電力逼迫が叫ばれる中、私はたった今、冷房をつけてしまいました。申し訳ございません。

そんなことはさておき、先日は早慶戦の応援、ご観戦、ありがとうございました。各々の振り返りは観戦記に書かせていただきましたので、そちらをご確認ください。

前回のリレー日記は3月21日ということで、実に3ヶ月以上前のことです。今回は、この約3ヶ月間、私が何をしてきたのかについて、少しだけお話しさせていただこうと思います。3月下旬、私が控えていたのは、全日本体操個人総合選手権へのユニバーシアード枠での出場でした。低すぎるDスコアをなんとか他の選手たちに近づけようと、新技挑戦の最終段階に入っていました。ただ、他の部員が控える初戦がまだ先の中、自分一人で通し込みをするのは、思いの外、辛いものがありました。また、「慶應」の名を一身に背負って全日本の舞台に立つプレッシャーもありました。そんな中、死に物狂いで1ヶ月練習し、なんとか調整を間に合わせ、万全の状態で望んだ全日本選手権でしたが、直前の1時間アップで両肘を負傷してしまい、その舞台に立つことはできませんでした。その時、私に残ったのは「無念」。ただそれだけでした。観客席から見たあの試合は忘れることはないと思います。
しかし、そこで私が感じたのは、自分が思っていた程あの舞台は遠くない、ということでした。この感覚はあそこに行かなければ感じ得ないものだったと思います。そういった意味で、あの試合は今の私にとって何よりも大事な転換点でした。これ以来、私の目標は「全日本に自分の力で出場する」に変わります。

この高いモチベーションを持って、体育館に帰ってきてみると、まだまだだなぁという練習をしている部員が非常に多くいました。このままでは勿体ないと思い、一人一人と今後どういった練習を積んでいけばいいのか話し合いました。5月下旬に控えていた、東日本インカレに向けて綿密な計画のもと、ハードな練習を積んで臨みましたが、その練習について来られた者とそうでない者とで、結果に明確な差が出たのが印象的でした。そこで感じたのが「一体感」の不足でした。練習の足並みが揃っていなかったのです。
その為、私はミーティングを開きました。試合までの練習をどう感じ、そして試合をどう感じ、それを今後どう活かすのか、全体として共通認識を持って欲しかったからです。演技構成表も全員分作り、目標を具体的に「見える化」しました。2024年に最強になると言われる我々が、今後辿るべき道を少しでも示せた気がします。

一方その頃私自身はというと、肘を使えない間、体幹と脚の力を大幅に強化しようと企て、体の使い方を根本から見直していました。6月に入ってから、運動制限が徐々に解除されていきましたので、ゆかや跳馬の腕を使わない技をどんどん始めていました。強化された体幹でする体操は自分でも驚くほどやりやすく、ゆかやロイター板のバネを気持ちよく潰せました。また、腕が使えるようになってからは、倒立や旋回といった基本的なことが、一段階上のレベルに上がった気がしています。

そして、迎えた早慶戦。チームとして辿っている道としては悪くないように感じました。「絶対にミスしない技」というのが、それぞれ着実に増えてきています。しかし、「自分に甘えた練習」をしている部分は、やはりミスをしていたり、実施が良くなかったり、と明確に見て分かりました。自分も含め、改めて反省点を洗い出し、改善策を練り、来たる全日本インカレで笑って終われるように、死ぬ気で練習していきたいと思います。

最後になりましたが、私の初めてのリレー日記でこう書いたのを覚えていますでしょうか。
「我々が必ず慶應を復活させます」と。この言葉を忘れないでいてください。

拙い文章となってしまいましたが、以上で本日のリレー日記とさせていただきます。ご精読ありがとうございました。